ラベル 嚥下書籍 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 嚥下書籍 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2014年11月13日木曜日

地域包括ケアを支える医科歯科連携実践マニュアル

日本リハビリテーション病院・施設協会 口腔リハビリテーション推進委員会編、地域包括ケアを支える医科歯科連携実践マニュアル、三輪書店を紹介します。

https://www.miwapubl.com/products/detail.php?product_id=1670

高齢障害者が口から食べ続けるためには、医科歯科連携して摂食嚥下障害、低栄養、サルコペニアなどに取り組むことが必要です。特に歯科関係者に読んでいただけると嬉しい書籍です。よろしくお願い申し上げます。

目次

発刊にあたって
発刊に寄せて―日本歯科医師会からのメッセージ
発刊に寄せて―日本歯科衛生士会からのメッセージ

第1章 総論
1. 口のリハビリテーションのすすめ
2. 超高齢社会に対応する歯科医療

第2章 連携のための医科・歯科・栄養の基礎知識と実際
1. 口腔の基礎知識―解剖生理:機能そして障害
2. 障害高齢者に義歯を入れる意義
3. 高齢障害者の義歯製作―回復期リハビリテーション病院
4. 廃用症候群とリハビリテーション
5. 口腔と栄養の関連―舌のサルコペニア
6. 口腔衛生の基礎
7. 口から食べる援助の基本
8. 高齢障害者の口腔ケアの実際―食べられる口づくりのための口腔ケア&口腔リハビリテーション
9. 摂食嚥下の基礎知識―解剖生理・病態
10. 嚥下リハビリテーションの実際―直接訓練・間接訓練
11. 呼吸リハビリテーションの実際
12. 嚥下調整食の知識と連携の実際
13. リハビリテーション栄養の基礎知識と実際
14. 検査値の読み方

第3章 医科歯科連携の現状と展望
1. 医科歯科連携の基本的な考え方
2. 病院チーム医療における医科歯科連携構築の現状と展望:チームゆふ
3. 歯科診療所からみた医科歯科連携の現状と展望
4. 訪問歯科診療における連携の重要性

第4章 病院・在宅での連携事例紹介
1. 回復期リハビリテーション専門病院における医科歯科連携の工夫
2.大分や湯布院での取り組み
3.熊本での取り組み
4.岩手県奥州市歯科医師会の医科歯科連携の取り組み
5.医師・歯科医師を多職種連携の中へ―鳥取県西部地域での取り組み

第5章 医科歯科連携実践のためのツール
1.地域連携ツールとしてのえんげパスポート
2.歯科連携シート(連携開始用)

第6章 医科・歯科連携に関するアンケート調査
医科・歯科連携に関するアンケート調査のまとめ

おわりに

2013年9月19日木曜日

Q&Aと症例でわかる!摂食・嚥下障害ケア

藤島一郎,谷口 洋,藤森まり子,白坂誉子/編、Q&Aと症例でわかる!摂食・嚥下障害ケア、羊土社を紹介します。今週末の日本摂食・嚥下リハ学会でお披露目になると思います。

https://www.yodosha.co.jp/medical/book/9784758109703/index.html

私は、第1章Q10の「患者さんの栄養状態はどのように把握すればいいでしょうか」と、第4章の3.摂食・嚥下障害に影響を与える医療の4)絶食について、執筆させていただきました。臨床現場で役に立つ書籍ですので、多くの方に見ていただければと思います。

目次

第1章 エキスパートに聞く! なるほどQ&A

1.アセスメント・評価・診断

Q1 摂食・嚥下障害を見逃さないためには、どのようなことに注意すればよいでしょうか【白坂誉子】
Q2 摂食・嚥下障害が疑われる患者さんにまず何をすればいいでしょうか【鈴木友子】
Q3 質問紙やスクリーニングテストとはどのようなものですか【鎌倉やよい】
Q4 精度の高いスクリーニングテストはありますか【鎌倉やよい】
Q5 嚥下造影検査は、どのように行いますか【武原 格】
Q6 嚥下造影の見方を教えてください【武原 格】
Q7 嚥下内視鏡検査はどのように行いますか【西村 立】
Q8 嚥下内視鏡のみかたを教えてください【佐藤友里】
Q9 患者さんにとって適切な検査はどのように選べばよいですか【福村直毅】
Q10 患者さんの栄養状態はどのように把握すればいいでしょうか【若林秀隆】

2.治療

Q1 脳疾患の急性期において、絶食の状態からどのように経口摂取をはじめるのがよいでしょうか【小山珠美】
Q2 神経筋疾患の進行によって嚥下機能が悪化してきた場合は、どのように援助するのがよいでしょうか【寺尾聡子】
Q3 長期にわたり気管挿管されていた患者さんへのアプローチはどのように行うのがよいでしょうか【柿沼香里】
Q4 誤嚥性肺炎で絶食だった患者さんの摂食はどのようにはじめるのがよいでしょうか【鈴木友子】
Q5 経鼻胃管が挿入されている患者さんは経口摂取をしてよいのでしょうか【泉澤孝枝】
Q6 脳卒中でミキサー食が続いている患者さんが、次の段階の調整食を摂取できるようになるためにはどのような援助を行うのがよいでしょうか【宇佐美康子】
Q7 食事中ときどきむせる患者さんがいます。どのように対応するのがいいでしょうか【宇佐美康子】
Q8 手術により経口摂取を可能にすることができますか【兵頭政光】

3.リハビリ・ケア

Q1 摂食機能療法はどのように行いますか【大熊るり】
Q2 リハビリを行う際にまず考えるべきことは【大野 綾】
Q3 リハビリ訓練にはどのような種類がありますか【三鬼達人】
Q4 基礎訓練の適応と方法を教えてください【三鬼達人】
Q5 患者さんに合わせた口腔ケアの方法と注意点を教えてください【鈴木千佳代】
Q6 歯科医へのコンサルテーションはどのような場合に行いますか【鈴木千佳代】
Q7 直接訓練の進め方を教えてください【三鬼達人】
Q8 誤嚥しにくい姿勢について教えてください【三鬼達人】
Q9 嚥下反射が起こりにくい場合はどうすればいいですか【森脇元希】
Q10 患者さんが自己摂取しやすい環境調整のポイントを教えてください【佐野亜花里】
Q11 在宅療養に向けた家族への指導で、注意していることはありますか【佐野亜花里】

第2章 実践力が身につく! 症例編

1.疾患別

1)脳血管障害─球麻痺【今田智美】
2)偽性球麻痺【中野みさと】
3)パーキンソン病【臼井晴美】
4)筋萎縮性側索硬化症(ALS)【寺尾聡子】
5)脊髄小脳変性症【臼井晴美】
6)ギラン・バレー症候群【宇佐美康子】
7)認知症【鈴木葉子/伊藤史朗】
8)高次脳機能障害【鈴木葉子/伊藤史朗】
9)口腔がん、咽頭がん【青山真弓】
10)舌がん【青山真弓】
11)食道がん【鈴木恭子】
12)放射線治療の後遺症【鈴木恭子】

2.生活環境別

1)重症集中治療室【柿沼香里/杉山理恵】
2)回復期リハビリテーション【木本ちはる】
3)重症心身障害児施設【吉野綾子】
4)介護保険指定施設【田中靖代】
5)在宅療養・外来通院【藤森まり子/藤島一郎】

第3章 嚥下調整食の基本とコツ

1)嚥下調整食の特徴【栢下 淳】
2)嚥下調整食の種類と適応【栢下 淳】
3)とろみ調整食品とゲル化剤の使い方【栢下 淳】
4)介護者の負担を減らす調理方法の工夫【大塚純子】
5)嚥下調整食のレシピと市販品の利用方法【大塚純子】

第4章 摂食・嚥下障害の基礎知識

1.摂食・嚥下のメカニズム

1)「口から食べる」とはどういうことか【谷口 洋】
2)解剖・生理の基礎知識【谷口 洋】
3)小児の特徴【弘中祥司】
4)高齢者の特徴(加齢による解剖学的変化・生理学的変化)【谷口 洋】

2.定義・病態

1)摂食・嚥下障害とは【白坂誉子】
2)摂食・嚥下障害の原因【谷口 洋】
3)摂食・嚥下障害の病態【白坂誉子】
4)誤嚥と窒息(嚥下前の誤嚥、嚥下中の誤嚥、嚥下後の誤嚥)【重松 孝】
5)摂食・嚥下障害によって起こる合併症【杉山育子】

3.摂食・嚥下障害に影響を与える医療

1)気管切開【金沢英哲】
2)人工呼吸器装着【神津 玲】
3)経管栄養【田中直美】
4)絶食【若林秀隆】
5)点滴・酸素吸入【片桐伯真】
6)摂食・嚥下障害を引き起こす薬剤【中村智之】
7)吸引【大石佐奈美】

Column

摂食・嚥下障害看護認定看護師に期待すること【鎌倉やよい】

LIP:Liquid Intake Procedure【鮫島菜緒】

リハビリテーションにおけるゴール【藤島一郎】

段階的摂食訓練の意義【藤島一郎】

摂食・嚥下リハビリに期待すること【落合芙美子】

スタッフとともにつくり上げるケアの確立【外塚恵理子】

“食べることを支援する”看護の魅力とちから【戸田浩司】

プレゼンテーションの秘訣【金澤典子】

窒息【國枝顕二郎】

「合併症」と「併存症」について【杉山育子】

2013年1月14日月曜日

嚥下食ピラミッドによるペースト・ムース食レシピ230

栢下淳編著、嚥下食ピラミッドによるペースト・ムース食レシピ230、医歯薬出版を紹介します。

http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=706040

嚥下食ピラミッドの書籍はこれで4冊目になりますが、今回はL3前後の嚥下食、ペースト食に重きを置いているのが特徴です。徳島赤十字病院で提供されている粗ペースト食(L4)、ペースト食(L3)、ムース食(L2)のレシピ集が力作です。

ペースト前の食事と粗ペースト食、ペースト食、ムース食すべてのエネルギー量、3大栄養素量が記載されています。これを見ると、食形態を調整することでエネルギーとたんぱく質の量が大きく低下することがよくわかります。栄養管理ではこの点を十分考慮することが必要です。

嚥下食ピラミッドでよくある誤解として、ゼリー食が経口摂取できないので禁食にするということがあります。この点に関しても、仙田先生がゼリー食とペースト食の選択についてわかりやすく解説しています。両者と水を評価することが経口摂取の可否判断に必要です。

ゼリー食に関しては先行書籍や市販品の存在などで、以前に比べ病院・施設間の差は少なくなっています。一方、粗ペースト食、ペースト食、ムース食に関しては、ゼリー食より病院・施設間の差はまだ大きいと感じます。嚥下食の連携強化のテキストとしてお勧めします。

目次
1 嚥下食ピラミッドにおけるゼリー食(L0)とペースト食(L3)の適応(仙田直之) 嚥下食ピラミッド
 地域連携の取り組み
 嚥下食ピラミッドの落とし穴
 ゼリー食とペースト食の適応
 ゼリー食とペースト食の選択
2 嚥下食ピラミッドの概念―栄養摂取の注意点―(金谷節子・栢下 淳)
 簡易的な摂食・嚥下スクリーニング
 摂食・嚥下機能の低下と低栄養の問題
 形態調整した食事とエネルギー・たんぱく質量との関係
 形態調整した食事の基準化に向けて
 嚥下食ピラミッドとは
 嚥下食ピラミッドの概念
 嚥下食の形態調整
3 嚥下食の物性(国重美樹・末丸彩香・山縣誉志江)
 物性の測定方法
 本書収載レシピの物性
4 嚥下食の調理方法―調理するときのコツ―(徳島赤十字病院栄養課)
 嚥下食調理に必要なもの
 食事形態別の調理方法
 まとめ
ペースト・ムース食レシピ
 レシピの見方・考え方
 ソース
 全粥
 巻き寿司
 ちらし寿司
 親子丼(具)
 牛丼(具)
 カレーライス
 ハヤシライス
 チキンライス
 チャーハン
 煮込みうどん
 焼きそば
 ラーメン
 お好み焼き
 たこ焼き
 厚焼き卵
 牛肉
 鶏肉
 豚肉
 ハンバーグ
 鶏のから揚げ
 焼き魚 さけ
 焼き魚 さわら
 焼き魚 たい
 ぶりの照焼き
 かれいの煮付け
 さばのみそ煮
 すき焼き
 肉じゃが
 けんちん煮
 筑前煮
 クリームシチュー
 酢豚
 麻婆豆腐
 えびしゅうまい
 魚フライ
 えびフライ
 肉コロッケ
 天ぷら さつまいも
 天ぷら なす
 おでん こんにゃく
 おでん だいこん
 おでん 卵
 おでん 竹輪
 おでん 焼き豆腐
 かぼちゃの含め煮
 切干しだいこんの煮付け
 さといもの含め煮
 ポテトサラダ
 きんぴられんこん
 ほうれんそうのお浸し
 なすのみそ和え
 ひじきの炒り煮
 きゅうりの酢の物
 もずくきゅうり
 なます
 金時豆
 黒豆
 たくあん漬
 キムチ
 しば漬
 野沢菜漬
 らっきょう
 けんちん汁
 豚汁
 みそ汁

2012年9月18日火曜日

よくわかる嚥下障害改訂第3版

藤島一郎編著:よくわかる嚥下障害改訂第3版、永井書店を紹介します。

http://www.nagaishoten.co.jp/search/book/2012/978-4-8159-1902-3.html

第2版までは読んでいましたが今回、改訂第3版が出版されました。第2版と比べて主要な目次は同じですが、エビデンスのある最新情報がきちんと掲載されていることに感心しました。内容的にはかなりレベルが高いのですが、タイトル通りわかりやすく記載されています。

症例が多いことやコラム(Coffee Break、ミニ知識)が多いことも、書籍を読みやすくわかりやすくしています。質・量ともに嚥下障害の教科書として最適だと考えます。嚥下障害の最新の知識と技術を習得するために、多くの方に読んでいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

■目次■

1 嚥下のメカニズム
 I.嚥下の運動メカニズム
 II.嚥下の中枢機構

2 嚥下障害の原因と疾患
 I.器質性嚥下障害
 II.運動障害性嚥下障害
 III.機能性嚥下障害

3 摂食・嚥下機能の発達と衰退
 I.形態変化とその特徴
 II.機能変化とその特徴

4 球麻痺と偽性球麻痺の神経症候
 I.「球麻痺」と「偽性球麻痺」の用語の定義
 II.球麻痺による嚥下障害
 III.偽性球麻痺による嚥下障害
 IV.特殊例について

5 嚥下障害と呼吸器疾患
 I.誤嚥から呼吸器疾患へ
 II.誤嚥と疾患
 III.嚥下性呼吸器疾患の診断
 IV.対策および治療法

6 症状とスクリーニング
 I.嚥下障害の症状
 II.問診
 III.身体所見
 IV.摂食場面の観察
 V.スクリーニング検査、モニター
 VI.外来や病棟ではどのようにスクリーニングを進めるか
 VII.スクリーニング評価と診察は無駄な検査を減らせるか

7 評価と診断
 I.X線造影検査
 II.内視鏡検査
 III.嚥下圧検査
 IV.筋電図検査
 V.その他の嚥下機能検査

8 歯科口腔の問題とケア
 I.口唇の機能
 II.咀嚼機能
 III.発音器官としての口腔
 IV.唾液分泌
 V.味覚
 VI.嗅覚
 VII.歯科の対応
 VIII.口腔ケア
 IX.嚥下補助装置

9 重症度と誤嚥の分類
 I.重症度分類
 II.誤嚥の分類

10 リハビリテーション
 1. 治療計画の過程とゴールの設定
 2. 基礎訓練
 3. 摂食・嚥下訓練の実際
 4. 摂食・嚥下障害と呼吸理学療法
 5. チームアプローチ
 6. 看護と介護

11 外科治療
 1. 嚥下障害の外科治療
 2. 口腔癌・咽頭癌治療後の嚥下障害-治療法の理解と病態を踏まえた対応-

12 栄養管理─代替栄養法
 I.栄養状態の管理
 II.代替栄養法
 III.症例提示

13 嚥下障害治療の歴史
 1. 世界における嚥下障害の歴史と流れ-私の歩んだ道と経験から-
 2. 本邦における耳鼻咽喉科領域の研究と臨床

14 用語

15 文献紹介

2012年9月13日木曜日

実践で身につく!摂食・嚥下障害へのアプローチ

小山珠美、芳村直美監修、実践で身につく!摂食・嚥下障害へのアプローチ、学研メディカル秀潤社を紹介します。

http://gakken-mesh.jp/book/detail/9784780910834.html

以前紹介させていただいた「ビジュアルでわかる早期経口摂取実践ガイド」との同時執筆で、本当に大変だったことと思いますが、「実践で身につく!摂食・嚥下障害へのアプローチ」も素晴らしい書籍です。

総論として最初に食べることの意義と全身活動との関係について記載があり、その後すぐに11事例の取り組みが紹介されています。各症例のアセスメントとプランが詳細かつわかりやすく、図や写真を多用することで、こうやって実践すればよいということがより明確に伝わります。

また、思いやりと情熱がこもった書籍です。思いやりや情熱がなくても摂食・嚥下に関わることは不可能ではありませんが、プロセスとアウトカムには大差が生じると考えます。知識やスキルももちろん大事ですが、思いやりと情熱を持って取り組むことの大切さも伝わる書籍です。

内容的には経験数年程度の看護師を意識して、かなりわかりやすく執筆されたように感じます。ただ、経験年数を問わず、職種を問わず、摂食・嚥下の臨床に関わる医療・介護職種にお勧めできる書籍です。ぜひ多くの方に読んでいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

目次

総論 食べることの意義と全身活動との関係
人間として口から食べることの意義
口から食べることと全身活動との調和
食べることと脳機能との関係

Part1 事例で身につける摂食・嚥下障害へのアプローチ
胃瘻造設を宣告された誤嚥性肺炎の高齢患者
90歳の重症肺炎患者
窒息から呼吸不全をきたした統合失調症患者 ほか

Part2 摂食・嚥下障害ケアの実践に必要な基本知識と援助技術
摂食・嚥下メカニズムの理解
摂食・嚥下障害の原因・症状・合併症・悪化誘因
摂食・嚥下機能評価 ほか

2012年6月24日日曜日

ビジュアルでわかる早期経口摂取実践ガイド

小山珠美先生が監修された「ビジュアルでわかる早期経口摂取実践ガイド」が7月末に刊行予定です。私もリハ栄養など若干、執筆させていただいています。今からとても楽しみです。

ぜひ刊行されたら多くの方に読んでほしいと思います。よろしくお願い申し上げます。


2011年11月14日月曜日

認知症患者の摂食・嚥下リハビリテーション

野原幹司編、山脇正永、小谷泰子、山根由起子、石山寿子著、認知症患者の摂食・嚥下リハビリテーション 、南山堂を紹介します。

http://www.nanzando.com/books/52061.php

認知症の嚥下リハの書籍で、これほどわかりやすく包括的に臨床現場向けに執筆されたものは他にはないと思います。改善しない(むしろ徐々に悪化する)嚥下障害や非がん疾患の終末期の嚥下障害で苦慮することは、臨床現場では少なくないので参考になります。

栄養へのアプローチに関しても1章分の記載があります。「低栄養の原因 ―飢餓,侵襲,悪液質」の記載があるのは個人的には嬉しいです。さすが野原先生です(笑)。実際に現場で認知症の嚥下リハに関わる医療職、介護職におすすめできる書籍です。

目次
●理論編 ─ 嚥下臨床に必須の知識と技術 ─

1章 摂食・嚥下リハビリテーション
I.キュアからケアへ
II.回復期と慢性期の嚥下リハ
III.認知症の嚥下リハ―訓練から支援へのパラダイムシフト
IV.最適な認知症の嚥下リハを行うために

2章 認知症総論
I.認知症とは―認知症の概念と定義
II.認知症の疫学
 1 認知症の頻度
 2 認知症のリスクファクター
III.認知症の種類
 1 アルツハイマー型認知症
 2 レビー小体型認知症
 3 前頭側頭型認知症
 4 軽度認知障害
IV.中核症状と周辺症状―認知症状の特徴と対応・ケア
 1 中核症状
  A.記憶障害
  B.見当識障害
  C.理解・判断力の障害
  D.実行機能障害
  E.感情表現の変化
 2 周辺症状
  A.妄 想
  B.睡眠リズムの障害
  C.せん妄,軽度の意識障害
  D.徘徊・多動
  E.食行動の異常
  F.不潔行為
  G.抑うつ
  H.仮性作業(常同性強迫性)
  I.攻撃的行動(介護への抵抗)
  J.無気力・無関心・意欲低下
V.認知症のスクリーニング,重症度
VI.認知症患者の摂食・嚥下リハビリテーションへ

3章 嚥下機能評価のポイント
I.認知症と嚥下
 1 認知症のタイプと嚥下
  A.アルツハイマー型認知症
  B.レビー小体型認知症
  C.前頭側頭型認知症
  D.脳血管性認知症
 2 認知症の症状進行と嚥下障害の関係
  A.初 期
  B.中 期
  C.末 期
 3 認知症とケア
II.問 診
 1 基本情報
  A.主訴(誰の)
  B.おもな介助者・キーパーソン
 2 全身状態
  A.生活自立度・要介護度・FAST
  B.身長・体重・BMI
  C.既往疾患(発症年齢・担当医)
  D.服用薬剤
  E.褥瘡の有無・部位・大きさ・深さ
  F.発熱の既往
  G.視 力
  H.聴 力
 3 食 事
  A.嗜好・食欲
  B.栄養摂取方法
  C.食事時の姿勢
  D.食事に要する時間
  E.介助の有無
  F.食事内容・摂取量
  G.増粘剤の使用
 4 嚥 下
  A.むせの有無
  B.肺炎の既往
  C.窒息の既往
  D.以前に受けた嚥下機能検査・指導内容
 5 問診でわからない情報の判断
III.身体所見採取
 1 頸 部
 2 口唇,頬
 3 口腔内
  A.衛生状態
  B.口腔乾燥
  C.舌
  D.咬合支持の有無
  4 呼 吸
  5 身体所見の解釈
IV.食事時の観察ポイント
 1 先行期
  A.食物の認知,食事への意欲(食べるのを嫌がる,食べてくれない)
  B.口への運搬(食卓に座っているが動かない,こぼす)
  C.口での取り込み(口を開けない,開けたまま)
  D.一口量,ペース
 2 準備期
  A.咀 嚼
  B.食べ物をまとめる
 3 口腔期
  A.口腔から咽頭への送り込み(なかなか飲み込まない,口に入れっぱなし)
 4 咽頭期
  A.喉頭挙上
  B.む せ
 5 食道期
  A.胃食道逆流
 6 食事観察時の心得
V.嚥下内視鏡検査
 1 認知症の症例における嚥下内視鏡検査
  A.VEの長所と短所
  B.VEの目的
 2 客観的判断の重要性

4章 嚥下訓練
I.間接訓練
 1 間接訓練とは
 2 認知症における間接訓練
  A.マッサージ,ROM訓練
  B.アイスマッサージ
II.呼吸理学療法
 1 嚥下と呼吸
 2 誤嚥性肺炎発症のバランス
 3 口から食べ続けるための呼吸理学療法
 4 認知症における呼吸理学療法
  A.深呼吸
  B.胸郭可動域訓練

5章 食事支援
I.直接訓練と食事支援
  A.「訓練」と「支援」の違い
  B.認知症例に適するのはどちらか
II.認知症と食事
 1 食行動の障害へのアプローチ
  A.声かけ
  B.サーカディアンリズムの調整
  C.ペーシング
  D.マッサージ,嚥下体操
  E.食事環境のセッティング
  F.食器の選択
  G.食事の匂い,味付け
  H.全身状態の把握
  I.異食への対応
  J.介助者のこころがけ
 2 嚥下障害へのアプローチ
  A.食事を摂る時間帯
  B.食事時のポジショニング
  C.食事内容の工夫
  D.一口量
  E.食事の介助
  F.歯科治療
  G.服薬の方法
III.理想と現実のバランス

6章 栄養へのアプローチ
I.認知症の発症と栄養
II.高齢者の低栄養
 1 マラスムス型とクワシオコール型
 2 低栄養の原因 ―飢餓,侵襲,悪液質
 3 高齢者の栄養状態
III.低栄養による弊害
IV.栄養状態の評価
 1 体 重
 2 身体計測
 3 血液検査
 4 栄養摂取量
V.低栄養に対するアプローチの実際
 1 食事摂取の時間帯の工夫
 2 間食の利用
 3 脂質の利用
 4 嗜好に合わせる
 5 栄養剤(栄養補助食品)の利用
VI.柔軟な多方面からのアプローチ

7章 リスク管理
I.窒息のリスク管理
 1 高齢者と窒息
 2 窒息のリスク
  A.ヒト側のリスク
  B.食べ物側のリスク
 3 窒息時の対応法
  A.窒息を発見したら
  B.窒息物の確認
II.誤嚥のリスク管理
 1 誤嚥とは
 2 誤嚥と誤嚥性肺炎―誤嚥性肺炎発症のバランス
  A.不顕性誤嚥
  B.侵襲の軽減
  C.抵抗の向上
 3 誤嚥時の対応法
 4 誤嚥性肺炎のサイン
 5 誤嚥性肺炎を疑うときの診査・検査
 6 誤嚥性肺炎の早期発見の重要性

8章 胃 瘻
I.認知症における胃瘻
 1 胃瘻とは
 2 胃瘻の長所
  A.栄養改善・確保
  B.誤嚥・誤嚥性肺炎の予防
  C.脱水の予防
  D.服 薬
  E.介助負担の軽減
 3 胃瘻の短所
  A.入院・手術が必要
  B.嚥下機能の廃用症候群
  C.延命装置としての胃瘻
 4 胃瘻にするかどうか
  A.決め手は症例とその家族
  B.認知症というファクターをどう捉えるか
 5 胃瘻との付き合い方―胃瘻症例における食事支援
  A.胃瘻と経口摂取
  B.経口摂取の注意点
II.胃瘻の適応と実際

9章 終末期の対応

I.認知症の終末期とは
II.いつまで経口摂取を続けるか
III.認知症終末期における経口摂取の重要性
 1 口腔・咽頭のケア
 2 QOLの維持
 3 コミュニケーション
IV.ケアとしての嚥下リハ
 1 「誤嚥させない」ではなく「誤嚥しても肺炎にならないように」
 2 「肺炎にさせない」ではなく「肺炎を予知する」
V.嚥下機能のソフトランディング


●実践編
よくある症状とその対応

1 嚥下訓練をしてくれない
2 指示しても咳ができない
3 呼吸が浅い,指示しても深呼吸ができない
4 食事時に意識レベルが低い
5 食事を認識しない
6 食べない
7 食べるペースが早い
8 食べこぼしが多い
9 食べるのが遅い,食事に時間がかかる
10 うまくスプーン,食器が持てない
11 食事中,食事後に呼吸が乱れる
12 食べ物を飲み込まない,口にためたままになる
13 食事のとき口を開けない
14 食べ物を口から出す
15 食事を残す
16 食事中にむせる
17 とろみ剤,ペースト食を嫌がる
18 咬まない,丸飲み
19 義歯を嫌がって入れない,義歯を出してしまう
20 食後にのどがゴロゴロ鳴る
21 窒息した
22 (不顕性)誤嚥をしているといわれた
23 痩せてきた
24 好き嫌いが多い
25 原因不明の発熱がある,ときどき微熱がある
26 異食がある
27 飲み込んだ食べ物,胃瘻から入れた食べ物が口に戻ってくる
28 胃瘻をしているが食べたい・食べさせたい
29 肺炎をくり返す
30 どうしても誤嚥してしまう

2011年8月30日火曜日

藤島式嚥下体操セット

嚥下障害ポケットマニュアル第3版の292ページに、藤島式嚥下体操セットが紹介されています。

http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=213820

詳細は嚥下障害ポケットマニュアル第3版を見ていただければと思いますが、以下の5つの項目で構成されています。

①食べる前の準備体操
②嚥下おでこ体操(または頭部挙上訓練)
③ペットボトルブローイング
④アクティブサイクル呼吸法
⑤発声訓練

①を毎食前に実施(1~2分)
②~⑤を毎日1~3セット実施(5~10分)

嚥下体操といっても、従来からあるストレッチや関節可動域訓練だけではなく、レジスタンストレーニングが含まれていることが特徴だと考えます。サルコペニアによる嚥下障害の予防だけでなく治療としても効果が期待できると思います。認知機能障害や栄養障害が重度な方には実施が難しそうですが、多くの方に導入していきたいと考えています。

2011年3月17日木曜日

事例でわかる摂食・嚥下リハビリテーション

出江紳一、近藤健男、瀬田拓編集、事例でわかる摂食・嚥下リハビリテーション 現場力を高めるヒント、中央法規が出版されました。

http://www.chuohoki.jp/ebooks/commodity_param/ctc/c0701/shc/0/cmc/3449/

数多くの摂食・嚥下障害の事例集で、臨床現場の知識がかなりわかりやすく執筆されています。また、摂食・嚥下障害患者のQOLの測定や、現場のチームワークを促進するコーチングが含まれている所が、出江先生のこだわりかと思います。

私も第2部事例編 6施設間・職種間連係の考え方 47)NST活動による栄養状態改善により劇的に改善した患者を執筆させていただきました。興味のある方はぜひご一読いただければと思います。

9月2-3日に出江先生が大会長で仙台で開催予定の、第17回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会が無事開催されるのかどうか心配です。まだ先の話ですので、その前にやるべきことがたくさんありますが。

http://www.cs-oto.com/jsdr2011/

目次

第1部 基礎編
1.摂食・嚥下の仕組み
2.摂食・嚥下障害の評価の基本
3.摂食・嚥下障害患者のQOLの測定
4.摂食・嚥下障害の治療手技の基本
5.手術の適応と方法
6.ケアのポイント
7.摂食・嚥下リハビリテーションチーム
8.現場のチームワークを促進するコーチング

第2部 事例編
1.脳卒中・脳外傷等
2.変性疾患・認知症
3.がん・全身消耗状態
4.小児
5.特殊な治療
6.施設間・職種間連係の考え方

2011年3月4日金曜日

嚥下食をおいしくする101のソース

近藤国嗣監修、東京湾岸リハビリテーション病院栄養科編集、嚥下食をおいしくする101のソース、中山書店を紹介します。

http://www.nakayamashoten.co.jp/cgi-bin/menu.cgi?ISBN=978-4-521-73261-9

嚥下調整食に適した食材は限られており、どうしても同じようなメニューになりがちです。そのため嚥下調整食がずっと続くと食べる楽しみが少なくなりがちです。そこで、とろみがついても違和感のないソースを合わせることができれば、嚥下調整食のメニューのバリエーションが広がり、食べる楽しみを高めることができます。

この書籍では嚥下調整食をおいしくするソース―和風,洋風,中華風,デザートなど―さまざまな味のソースが101種類紹介されています。これだけのソースがあれば、嚥下調整食が続いても食べる楽しみを維持できるのではと感じます。このような書籍は今までありませんでしたので画期的です。

また、嚥下調整食に限らず普段の食事にも十分活用できるソースのレシピ集だと思います。在宅や施設などで嚥下調整食も含めたメニューのレパートリーに困っている方に、特にお勧めしたい書籍です。

嚥下調整食は常食より美味しくなければいけない、と私は考えています。エビデンスがあるかどうかはわかりませんが、美味しいものや好きなものは明らかに誤嚥しにくい印象があります。その点で美味しい嚥下調整食は、嚥下リハにとって重要な存在です。最近ようやく、常食なみの嚥下調整食の時代になってきたと感じています。早く常食より美味しい嚥下調整食が当たり前の時代になってほしいです。

目次
本書を使うにあたって
1章 和風のソース
2章 洋風のソース
3章 中華風のソース
4章 おかゆとたくあん
5章 デザートのソース
手作り素材の使い方

2010年10月8日金曜日

愛は自転車に乗って―歯医者とスルメと情熱と

今日は、五島朋幸著、愛は自転車に乗って―歯医者とスルメと情熱と、一橋出版を紹介します。一橋出版は2009年に自己破産されたとのことで、書籍はアマゾンから入手するのがよい気がします。他によい入手ルートがありましたら教えてください。

http://www.amazon.co.jp/%E6%84%9B%E3%81%AF%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E3%81%AB%E4%B9%97%E3%81%A3%E3%81%A6%E2%80%95%E6%AD%AF%E5%8C%BB%E8%80%85%E3%81%A8%E3%82%B9%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%81%A8%E6%83%85%E7%86%B1%E3%81%A8-%E4%BA%94%E5%B3%B6-%E6%9C%8B%E5%B9%B8/dp/483480223X

五島先生が何冊も書籍を出していることは知っていましたが、この書籍は今回初めて拝読させていただきました。タイトルに愛や情熱が入っていること自体すごいですが、中身は感動的です。食べること、嚥下リハに関わって生きてきた人なら、共感できることが多いはずです。そうでなくても共感できると思います。

「なぜ食べるための努力をしないのか。食べることは生きることである。われわれ医療者の目的は人が生きることを支えることであって人を生かすことではない!」と絶叫して訴えている様子が目に浮かびます。まあ、3日前にラジオ収録と飲み会で五島先生とご一緒させていただいたので、目に浮かびやすい状況ですが…。

なぜ嚥下が専門でもない医療人が安易に「一生食べることは絶対にできません」などと断言できるのでしょうか。禁食安全妄想(禁食にすると誤嚥性肺炎になりにくい)が蔓延している医療界ですが、実際には少しでも経口摂取できる能力がある方の場合には、適切に経口摂取しているほうが肺炎になりにくいというエビデンスがあります。「経口摂取をしないと肺炎になるリスクが高くなりますよ」ということが、これからの常識です。

在宅医療の魅力、素晴らしさもよく伝わってきます。生活を切り離した病院での治療とは大違いです。もちろん急性期病院で生きるか死ぬかというときには、生活密着よりも生活を切り離して治療に専念することのほうが重要なこともありますが。私も在宅リハに関わらせていただいていて、これは必ず継続したいと考えています。

嚥下リハは大変なこともありますが、やりがいがとても大きな領域です。この本を読んで改めてやりがいの大きさを実感しました。多くの人に読んでいただき、多くの人に口から食べることに真剣に関わってほしいと思います。

2010年8月8日日曜日

早期経口摂取実現とQOL向上のための摂食・嚥下リハビリテーション

今日は、小山珠美監修、東名厚木病院摂食・嚥下チーム執筆、「早期経口摂取実現とQOL向上のための摂食・嚥下リハビリテーション」メディカルレビュー社を紹介します。昨日この書籍刊行のダイジェストセミナーがありました。

http://www.ws-k.co.jp/dsemina.pdf

結論から言うと、今までの摂食・嚥下リハの書籍の中でもっともすぐれた実践書です(研究書ではありません)。今までは嚥下リハの書籍を1冊と言われたら「嚥下障害ポケットマニュアル」を勧めていましたが、これからは、「早期経口摂取実現とQOL向上のための摂食・嚥下リハビリテーション」をまずお勧めします。

・フルカラーで実践の写真の量が圧倒的に多く、ビジュアル的に実践内容がよく伝わります。
・全体的にとてもわかりやすく最新の取り組みが紹介されています。
・内容がとても充実していて、明日から現場で実践するための十分な情報が十分含まれています(A4サイズ、250ページ)
・3000円(税込)と内容を考えると極めて安価です。
・知識、技能だけでなく情熱や愛が伝わってくる書籍です。こんな本はそうそうありません。

昨日の書籍刊行ダイジェストセミナーも感動、感激しましたが、この書籍からも十分感動が伝わります。摂食・嚥下リハに関わる人の必読書だと私は考えます。

問題点として、アマゾンや通常の書店で入手できないことが挙げられます。申込書のファイルをアップロードしますので、これをダウンロードしてFAXで申し込んでいただければと思います。よろしくお願いいたします。