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2011年6月7日火曜日

東日本大震災リハネットワークより:魂の叫び

東日本大震災リハネットワーク~FACE TO FACE~という、震災関連のリハ支援ネットワークがあります。そこのブログに「魂の叫び」という新人PTの手記が紹介されています。

http://rehanetwork.jugem.jp/?day=20110604

私はツイッターで縁がありましたが、素晴らしい行動力や考え方に正直、脱帽していました。私にはないものをたくさん持っている方でした。

この新人PTさんが亡くなったと聞いて、大変ショックを受けています。泣けます…。

多くのPT、リハスタッフ、医療人にこの方の存在や活動を知ってほしいと思い紹介しました。

上記のブログと彼女のツイッター(@cocoro0608)を見ていただきたいと思います。

自分の生き方も再考します。

2011年4月18日月曜日

被災地への嚥下障害物資支援のお願い

東名厚木病院の小山珠美様から下記の連絡をいただきましたので、ブログに掲載させていただきます。皆様のご協力の程よろしくお願い申し上げます。

<東日本大震災摂食・嚥下障害者支援へのご協力のお願い-情報提供ー>

この度の震災で被災された方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

現在、多くの避難所や被災されたご自宅で暮らす方々の大変な状況は数多く報道されておりますが、この現状の中で、摂食・嚥下障害のある方々がどの様な状況におかれているかは、まだ詳細不明です。

今後協力者を募り、情報収集及び被災地への支援物資提供を行っていくため、日ごろ摂食・嚥下障害の臨床に関わっている者で、「東日本大震災摂食・嚥下障害支援チームFKKY(仮称)」を立ち上げました。
活動としては、支援者の呼びかけ、情報提供者の呼びかけ、協力業者へのお願い、が必要と考えております。
特に、有効な支援を行うためには、現地の状況をある程度正確に把握し、情報交換を行いながら物資の調達と発送を行うことが重要と考えます。
地域ごとに情報を提供してくださる方をご推挙頂き、事務局と連絡を取っていただきながら支援活動を行いたいと思います。

本活動にご賛同いただけましたら、貴会にて情報提供担当者についてご検討頂き、下記事務局にご連絡いただきますよう、お願い申し上げます。
この呼びかけは様々な職種・会にお願いしておりますので、地域に重複がありましたら、事務局から調整のお願いをさせていただきたいと存じます。

一人でも多くの摂食・嚥下障害の方のところに適切な食品・飲料・口腔ケア用具等が届けられ、健康に過されますことを心より願っております。

平成23年4月7日

代表 藤島 一郎 浜松市リハビリテーション病院
  北住 映二 心身障害児総合医療療育センター むらさき愛育園
  小山 珠美 東名厚木病院
山本 弘子 東京都立府中療育センター

事務局 都立府中療育センター訓練科 ST 山本弘子 佐藤聡子
〒183-0042
東京都府中市武蔵台2-9-2
℡042-323-5115
FAX042-322-6207
e-mail Hiroko_2_Yamamoto@member.metro.tokyo.jp



<東北関東大震災摂食・嚥下障害者支援へのご協力のお願い-メーカー様への協力依頼ー>

この度の東北関東大震災で被災された方々に心より、お見舞いを申し上げます。

現在、多くの避難所や被災されたご自宅で暮らす方々の大変な状況は数多く報道されておりますが、この現状の中で、摂食・嚥下障害のある方々がどの様な状況におかれているかは、まだどこでも取り上げられておりません。

今後協力者を募り、情報収集及び被災地への支援物資提供を行っていくため、日ごろ摂食・嚥下障害の臨床に関わっている者で、「東日本大震災摂食・嚥下障害支援チームFKKY(仮称)」を立ち上げました。

貴社におかれまして日頃より摂食・嚥下障害者への商品開発に取り組まれ、より良い製品を広く摂食・嚥下障害の方々にお届けいただいていることに感謝しております。
今回の震災におきまして、私どもの活動にご賛同いただけましたら、被災地支援のための支援物資発送にご協力をお願いいたします。
代金は、事務局にご請求頂いて、そちらの指定される方法でお支払いさせていただきます。もし、御社で無償提供を頂ける分もございましたら、お申し出頂ければ大変助かります。
一人でも多くの摂食・嚥下障害の方のところに適切な食品・飲料・口腔ケア用具等が届けられますよう、ご協力いただけますことを願っております。

上記趣旨にご賛同いただけましたら、下記、事務局までご連絡下さい。

平成23年4月7日

代表 藤島 一郎 浜松市リハビリテーション病院
  北住 映二 心身障害児総合医療療育センター むらさき愛育園
  小山 珠美 東名厚木病院
山本 弘子 東京都立府中療育センター

事務局 都立府中療育センター訓練科 ST 山本弘子 佐藤聡子
〒183-0042
東京都府中市武蔵台2-9-2
℡042-323-5115
FAX042-322-6207
e-mail Hiroko_2_Yamamoto@member.metro.tokyo.jp

2011年4月13日水曜日

瀬田先生より:今リハビリテーションがすべき被災者/被災地支援

東北大学病院肢体不自由リハビリテーション科の瀬田拓先生より、「今リハビリテーションがすべき被災者/被災地支援」という瀬田先生の考えをまとめた文書をいただきましたので、引用紹介させていただきます。多くの方に読んでいただきたいと思います。以下、引用です。

【はじめに】
 平成23年3月11日、未曽有の被害をもたらした大地震と大津波が東日本を広域に襲った。特に大津波が直撃した、岩手・宮城・福島の沿岸地域は、町全体が壊滅的被害を受け、本来急性期病院機能を担うはずであった石巻市立病院が完全に機能停止に至ったのが象徴的なように、医療システムが根底から崩壊した。震災より1か月が経過した4月12日現在、1万3千人超の死者が確認されたにもかかわらず、いまだ数万人の行方不明者がおり、避難所生活者も15万人を超えると言われている。懸命のインフラ復旧が進められているものの、沿岸地域で電気・水道・ガスが揃った場所は限られており、在宅生活者も大変厳しい状況が続いている。

 被災者/被災地支援としては、インフラ再整備を筆頭に幅広い分野の支援が必要とされるが、医療・福祉システムの再構築も急務であることは言うに及ばないことである。石巻市を例に挙げれば、救急医療の拠点になるはずであった石巻市立病院が機能停止したことは先に述べた通りであるが、1次医療を担うクリニックや診療所機能も崩壊している。伝聞情報ではあるが、石巻市の開業医の3分の1が津波で命を落とし、生き残った開業医も約半数が石巻市での再開業を考えていないという。そのため石巻赤十字病院が1次医療から3次救急までを、ほぼ一手で受け持つことになっており、石巻赤十字病院全体が疲弊の極みにある。

 救急・急性期医療を後方より支える、回復期リハビリテーション(以下リハ)機能や療養機能の低下・崩壊は、あまり取り上げられないが深刻である。元々沿岸地域の回復期リハ機能は、回復期リハ病棟整備の遅れから、一般病床や療養病床で行っていたという背景もあり、沿岸地域の一般・療養病床の病院崩壊は、事実上回復期リハ機能の低下に直結している。さらに仙台地区に目を移せば、回復期リハ病棟を運用していた、厚生年金病院48床、東北公済病院宮城野分院40床が建造物のダメージで機能停止に陥っており、沿岸地域の救急医療を仙台地区で補っても、それを下支えする回復期リハ機能が仙台地区でさえ大きく低下している現状にある。

 在宅障害者を支援するシステムの崩壊も同様に深刻である。仙台地区における介護保険サービスは、ガソリンが行き届くとともに、機能が回復する傾向にあるが、沿岸地域ではその兆しが全く認められない。また、障害者がこれまで使用していた補装具の紛失・破損が目立っており、自立支援法や医療による救済が急務である。さらに、在宅復帰を目標にしても、これまでに経験しない難しい在宅準備・支援を必要とする入院患者が多く、通常の医療の範囲内では、在宅復帰支援が行き届かなくなる可能性が高い。最近では、その存在価値が失われた感がある更生施設機能の早急な復興、あるいは今までの枠組みにない新しい、生活再建支援プログラムの創設が必要である。
 1次医療から在宅支援までを含む医療・福祉システムすべての領域に支援が必要であるが、このすべての領域でリハが関与しないところはない。すべての領域に対しリハが力強く直接的・間接的に支援することは、未曽有の災害からの医療・福祉システムを復興させるために不可欠なものと考える。

【リハが重点的に関与すべき項目】
1.リハマインドを持つ一次医療システムの復興・創設
2.急性期リハ充実化による、救急・急性期医療の質向上
3.回復期リハの回転率向上・病床復旧による、回復期リハ機能の復旧・創設
4.リハビリ機能を持つ療養病床復旧による、療養機能の復旧
5.甚大被災者でも生活再建を可能にする、更生機能の復古・創設
6.在宅被災者が安心して、人間らしく生活できるための介護保険サービス、自立支援法サービスの復旧

1.リハマインドを持つ一次医療システムの復興・創設
 1次医療システムを担うのは、プライマリーケア医(PC医)であり、直接リハ医が1次医療を担うことは少ない。甚大被災地では、多くのPC医が命を落としたり、被災地を離れる意向のため、1次医療システムを再興するにしても、十分な医師確保ができない可能性がある。そのため、今後被災地へのPC医の新規参入を誘導する施策が進むことと推測するが、その際、特に在宅支援等のリハ分野の知識や考え方が身についたPC医が新規参入することが望ましい。

 新規参入PC医に対し、最低限のリハ分野の知識や考え方、さらに今後も自己研鑽すべき領域にリハ分野も含まれることが理解できるような教育が受けられる場の創設が期待される。

2.急性期リハ充実化による、救急・急性期医療の質向上
 救急・急性期医療を担ってきた病院が、いくつも機能停止してしまった現状では、救急・急性期医療を担える病床数の量的確保が急務である。現状での急性期リハの第1の役割は、リハ介入により早期退院につなげることが可能な患者を増やし、急性期ベッドの量的問題解決に貢献することである。廃用症候群やその他の合併症により、退院可能な患者が長期入院に陥ることは絶対に回避すべきである。

 そのため急性期リハの充実化が必要で、リハスタッフの量的な充実化も当然期待するが、急務であるのは、リハスタッフの使命感やモチベーションの向上、訓練目的の明確化による急性期リハの質的改善である。

3.回復期リハの回転率向上・病床復旧による、回復期リハ機能の復旧・創設
 回復期リハは、量的な低下が著しい。量的低下の第1の原因が、機能停止した回復期リハ病棟、事実上回復期リハ機能を持っていた療養病床の機能停止であるが、機能が生きている病院であっても、回転率の低下により、機能的に量的低下に陥っているところが、いくつも存在する。

 元々東北地方の回復期リハの回転率は低く、正確なデータではないが、脳卒中の回復期リハ病棟平均在院日数は約100日程度と思われる。機能が生きている回復期リハ病棟に、リハ科専門医等が強力に支援することで、これまでと同条件の患者の平均在院日数を20~30日短縮することができれば、量的問題を大きく解決することになると思われるとともに、これはまさに質的改善そのものでもある。

 次に新規参入回復期リハ病棟を創設、支援することで、直接量的問題の解決を図りたい。私自身は、白石市に60床で新規参入予定であった公立病院を、4月初旬より直接支援しており、4月12日現在、脳卒中と骨折患者の回復期リハが展開できる体制が整いつつある。スタッフ数の問題で当面は40床までの稼働になる見込みであるが、半年後には、脳卒中、骨折、脊損(対麻痺)、下腿切断の回復期リハを、1年後にはあらゆる回復期リハ対象患者に対応可能な回復期リハ病棟にすることを目標としている。

 しかし、本来リハは急性期から回復期、維持期のすべてを、その患者が居住する地域で完結させることが望ましく、沿岸住民の回復期リハは、本来沿岸地域やその近隣で行うべきである。白石市や仙台市でもすでに遠隔地であり、関東やその他の地域で回復期リハを行うことはかなり無理がある。そのため、沿岸地域の近隣で、ある程度インフラが整備された地区に、新規回復期リハ病棟が創設されることが期待される。根拠のある数字ではないが、回復期リハ病棟100床、回復期リハ適応患者ではないが、リハを前置きすべき患者にも対応できる一般病床または療養病床50床が必要と考える。

4.リハビリ機能を持つ療養病床復旧による、療養機能の復旧
 療養病床は、医療的処置が必要な要介護者が長期に入院するためだけでなく、回復期リハの基準に合致しないが、リハを前置きすべき状態の患者に、回復期リハ病棟に近いレベルのリハを提供するために利用されることがある。前述した通り、根拠のある数字ではないが、沿岸近隣地区に50床程度必要と考える。

5.甚大被災者でも生活再建を可能にする、更生機能の復古・創設
 津波被災者の生活再建は、身体障害のない被災者でも困難が予想される。避難所生活者が急性疾患を発症し、片麻痺や対麻痺のような重い障害が後遺した場合、生活再建は困難を極めると推測される。このような患者に対しては、既存の回復期リハ機能による、在宅準備援助では十分対応しきれないため、対策が必要である。

 回復期リハ病棟の入院期間延長により、解決できる場合もあると思うので、被災者の回復期リハは当面入院期間の制限を不問にすることが望ましい。しかし、それでも医療による援助のみでは解決できない患者が続発すると予想する。そのような患者に対しては、十分な時間をかけて、介護保険法、自立支援法をはじめとする、あらゆる制度を利用しながら生活再建を図る必要があり、更生施設や老健施設による生活再建援助を期待したい。特に更生施設は歴史的に、そのような役割を果たしていた時期がある。更生施設による生活再建機能の復古を期待したい。長期的には全く新しい枠組みによる、生活再建支援プログラムが必要なのかもしれない。

6.在宅被災者が安心して、人間らしく生活できるための介護保険サービス、自立支援法サービスの復旧
 入所サービス、通所サービス、訪問サービス、介護用品のレンタル等、介護保険サービス全般の復旧なくして、要介護者の安定した在宅生活は成り立たない。人間らしい生活を維持することを支援する介護保険サービス全般の復旧が期待される。

 介護保険サービスの普及により、自立支援法は以前より役割が縮小されたが、介護保険非適応年齢の障害者へのサービス提供や、介護保険サービスでカバーしきれないサービスの提供を担っており、現在も障害者生活支援の1つの柱であることに変わりはない。今回の被災により、医療や自立支援法で支給された補装具が紛失したり破損してしまったケースが多数報告されており、早急な対応が必要と考える。事実上生活用具となっている補装具の医療での再処方は、現行制度では難しく、訓練期でなくても被災による紛失・破損であれば、前回作製の補装具を医療で再作製することを認める特例を期待したい。また、自立支援法での支給をする場合は、申請から支給まで、これまでにないスピードで行うことが求められるとともに、従来の予算枠を大きく超過することが予想されるため、審査方法の再検討と支給可能な予算確保が必要と考える。

 避難所生活者、仮設住宅生活者の支援も、当然忘れてはならない。特殊生活環境による、急性疾患や精神障害の発症をまず抑制する対策が必要であるが、生活不活発が招く病態への対策も同時に必要である。リハ専門職がその能力を最大限発揮することで、運動指導のみならず、環境調整、介護用品や補装具の利用等さまざまな方面から活動性向上を図る対策を打ち出すことを期待したい。

【おわりに】
多くの命を奪った大津波だが、生き残った人の多くが、自身が生き残った意味を考えていると思われる。また、自身が生き残った意味を求めていると思われる。その答えに近づけるリハ支援が、真に有効なリハ支援であると私は考える。国際生活機能分類(ICF)で言えば、「活動」の支援が重要であることは否定しないが、一時の活動向上ではなく、生活全般の継続する活動向上(生活の変容)につながる支援でなければ意味がない。すなわち、「参加」の支援を積極的に進めていくことが大切である。もっと分かりやすく言えば、「役割」の再獲得につながるようなリハ的支援が大切ということである。そしてこの時、支援者には、リハ支援における役割を通常よりもかなり広義にとらえることができるセンスが求められる。孫が喜ぶ祖母の笑顔も立派な役割である。リハがどれだけ広い視野で被災者/被災地を支援できるかが、試されているのだと思う。

2011年4月1日金曜日

葛西先生のBMJブログ

福島県立医科大学医学部の地域・家庭医療学講座の葛西龍樹先生が、BMJ(British Medical Journal)のブログに、地震後の福島の様子を投稿されています。

第1報
http://blogs.bmj.com/bmj/2011/03/21/ryuki-kassai-from-fukushima-the-first-seven-days-of-the-disaster/

第2報
http://blogs.bmj.com/bmj/2011/03/29/ryuki-kassai-update-from-fukushima-the-second-seven-days-of-the-disaster/

Podcastでも葛西先生の話を聞くことができます。国内でも多くの方に見ていただきたいと思います。

2011年3月27日日曜日

日本栄養士会:災害支援管理栄養士・栄養士

日本栄養士会では、東北地方太平洋沖地震に伴う災害発生により避難所等で生活する人々の栄養・食生活支援を行うために、被災地へ「災害支援管理栄養士・栄養士」を派遣することといたしました。

http://www.dietitian.or.jp/eq/110325.html

HPには2-3名1チームで巡回栄養相談として派遣とありますが、できれば管理栄養士・栄養士1職種だけで動くよりも、多職種のチームで動くほうがより多くの成果を期待できると考えます。

http://www.dietitian.or.jp/eq/pdf/110325.pdf

災害支援管理栄養士・栄養士も素晴らしいですが、理学療法士協会、作業療法士協会、言語聴覚士協会、リハビリテーション医学会など10団体で取り組んでいる「生活機能対応専門職チーム」にも、管理栄養士・栄養士が参加できる仕組みも作っていただけると、さらに素晴らしいと思います。

2011年3月25日金曜日

日本リハビリテーション医学会の地震関連情報

昨日、日本リハビリテーション医学会から発信された情報を転載いたします。以下、転載です。

1)日本リハビリテーション医学会ホームページに「東北地方太平洋沖地震リハ支援関連情報」サイトを立ち上げました。
 http://www.jarm.or.jp/ic/

2)被災地現地での活動について、ホームページ/会員のページ/お知らせにてご連絡させて頂きます。
 http://www.jarm.or.jp/member/member_news_20110324-2.html

3)東北地方太平洋沖地震発生以降の日本リハビリテーション医学会の対応について、ホームページ/会員のページ/お知らせにてご報告させて頂きます。
 http://www.jarm.or.jp/member/member_news_20110324-3.html

被災地現場で奮闘するリハ医・リハスタッフへ:専門医会からのメッセージ(2011年3月24日)

 宮城県で被災者の支援に奮闘するひとりの医療者から、リハ医として、また、リハスタッフとして、今、このあまりにも厳しい環境の現場で何ができるかのメッセージを発して欲しいという切実な声が理事長宛に寄せられた。それに応える形で、リハビリテーション医学会のシンクタンクであり、先導役である専門医会から、現場に向けて以下のメッセージが発せられた。被災地の状況は時々刻々と変化しており、このメッセージは決して決定版となることを意図したものではない。むしろ、最前線で闘う現場のスタッフと、それを熱い想いで支援する全国各地のリハ医療者の共同作業として、真に役立つ指針を作り上げていくための叩き台を提供することを意図したものである。是非、多くの方々からのフィードバックをいただきながら、よりよいものとしていきたい。

メッセージ;
★「リハビリテーション」は生活を支える医療であり、避難生活・被災生活において必要とされていることにもっとも応えられる医療である。
★急性期リハビリテーションは早期離床に大きく貢献できるとともに、廃用症候群を予防・改善することが可能である。
★リハビリテーション科医による機能評価・ゴール設定・リハ処方により、リハビリテーションが必要な患者に対して、適切で有効なリハ治療を行うことができる。

○急性期病院でのリハビリテーションスタッフにとって重要な指針
○リハビリテーション科医が勤務する病院では、リハ医がリーダーシップをとり、今までリハを施行してきた患者に対しては必要性を再検討して、現状のマンパワーで継続の必要性、単位数・頻度を調整する。新たにリハが必要と思われる患者に対しては評価・ゴール設定を行った上で、訓練の必要性の有無、単位数・頻度を設定する。
○リハビリテーション科医が勤務していない病院では、リハスタッフ間で訓練の継続・必要性を検討し、現状のマンパワーで対応できる計画を立てる。
○個別の対応が困難な状況では、患者の評価を行った上で、看護師など医療スタッフへの訓練指導を優先し、自主訓練が可能な場合にはその指導を行う。
○移動手段として義肢・装具・歩行補助具・車いすが有効と判断される場合には、患者に使用を勧め、その確保が困難な場合には病院の対応が可能な範囲で貸出などの手段を講じる。
○リハスタッフのマンパワーが限られる場合、脳卒中や脊髄損傷などの急性期には、身体機能・ADLの回復に対するリハが施行可能な状況の患者を優先し、重度の意識障害・鎮静などで二次的廃用予防が中心の場合には、看護師への訓練指導などの対応から始める。
 以上の対応は、状況の変化に応じて適切に見直していくことが必要である。

2011年3月23日水曜日

被災地の脳卒中・リハビリ医療の苦境を緩和するための提言

澤田石先生から仙谷官房副長官宛の「被災地の脳卒中・リハビリ医療の苦境を緩和するための提言」を転載します。以下、転載です。

澤田石 順と申します。私は鶴巻温泉病院(神奈川県秦野市)の回復期リハビリ病棟に勤務
している医者です。リハビリ棄民政策(日数制限と成果主義)に反対して行政訴訟を二つ戦
い、最高裁が上告不受理で法廷闘争は終結しましたが、故多田富雄先生との約束を果たす
べく今日まで微力を尽くしております。
上先生らの「現場からの医療改革推進協議会」で幾度が仙谷先生のご挨拶を拝聴し、医
療改革のための先生のご尽力を知り、医療改革への熱意に感動しました。昨年三月、土屋
良介先生と村重直子先生のご苦労様会でのご挨拶のおり、先生はほとんど涙ぐまれて土屋
先生と村重先生に言葉をかけられておりました。日本国は先の敗戦後、最悪の非常事態に
いたってしまいました。報道によると、菅総理は「官邸の被災者生活支援の態勢を強化す
るため」に仙谷先生に巨大な責任を与えられたとのことであります。このメールで訴える
ことは、仙谷先生からすると各論のなかの各論でありますが、厚生労働省ないしその偽装
機関である中医協の委員に意見を具申しても単に無視されることが確実なので、お願いし
ている次第です。
今ここにある危機(clean[now] and present danger)に直面した時、首相官邸・内閣の
指導性発揮が必要です。このメールでは私見を述べ、最後に被災地の医師の訴えを掲載い
たします。どうか熟慮の上、必要と判断された方策を断行して下さるようお願い申し上げ
ます。

■被災地でのリハビリ医療の現状と明白な諸問題
医療人はいろいろな分野でそれぞれ可能な限りの努力をしているところであります。被
災地におけるリハビリ医療の状況が明らかになって参りました。厚労省告示である日数制
限や成果主義制度が適切かつ必要な医療提供を阻害し、良心的な医療機関を苦しめること
になる(なっている)のです。

a.被災者における脳卒中発症が増加している(骨折等に起因してのリハビリ必要者も増加
していると推察されます)⇒リハビリを必要とする患者の絶対数増加

b.救急病院に入院している脳卒中等でリハビリが必要な患者が回復期リハビリ病棟に入院
することが困難⇒回復期リハ病棟には「発症」(受傷)から60日以内でないと入院できない
ために必要なリハビリを受けることができない患者が増加している(ないしは確実に予想
される) (※もともと60日以内の日数制限の問題点は幾度も指摘されてきましたが厚労省
は無視しており、中医協の医師委員も無視)

c.回復期リハビリ病棟からの退院先確保が狭まっている すなわち、i)自宅に退院できる
患者の場合、自宅が消滅していたり被災してたり ii)自宅に退院できない患者の場合、
老人保健施設、療養病院、特別養護老人ホーム等が被災しているため行き場がない。

d.a~cの結果として、救急病院から回復期リハビリ病棟に移動すべき患者が急性期病院の
ベッドを埋め、回復期リハビリ病棟から退院すべき患者が回復期リハ病棟に入院し続ける
ことが多くなっている。老人保健施設や療養病院から自宅に退院する道筋ももちろん狭ま
っている。

e. 回復期リハビリ病棟は「自宅等退院率」が6割を切ると、診療報酬で懲罰的な減額を受
ける。このままでは被災地の回復期リハビリ病棟が受け取る診療報酬が激減して経営危機
に陥りかねない

f.リハビリ開始から最長180日でリハビリが打ち切られる制度が存在する。被災地の医療
資源不足はリハビリ医療でも生じており、一日あたりリハビリ時間が減少していることは
確実。したがって日数制限を超えてもリハビリを継続すべき患者の絶対数が増加する。厚
労省は「医師が改善可能性を認める書類を作成・提出したら、日数制限から除外される」
としているが、現実には書類を作成しても支払い基金等は個別の事情を無視して診療報酬
の打ち切りないし削減をしてきたため、医療機関は日数制限を越えてリハビリを提供する
ことがまれになっていた⇒リハビリ日数制限による被害者の増大は確実と考えられる

■解決手段
行政刷新会議のライフイノベーションWG(土屋良介先生が主査)の結論文書に「リハビリ
日数制限廃止」が明記されています。三月中に閣議決定の見込みですが、この混乱状態な
のでいつになるかわかりません。

1.ライフイノベーションWGの結論であるリハビリ日数制限廃止だけは速やかに閣議決定し
、厚労省告示である「リハビリ日数制限」を速やかに廃止する。診療報酬制度の変更は中
医協での賛成を必要とすると厚労省は苦情を言うであろうが、官僚の抵抗など無視して厚
労大臣の告示を出せばよい

2.発症(受傷)から60日以内でないと回復期リハビリ病棟にいけないという告示も、内閣主
導で廃止する。「医師がリハビリによる回復可能性を認める患者は回復期リハビリ病棟に
入院できる」との告示を発する。

3.回復期リハビリ病棟の患者の6割以上が自宅等(自宅、高齢者専用住宅、特別養護老人ホ
ームなど医者不在のところ)に退院しないと、病院への診療報酬を大幅に減額する告示(成
果主義)を廃止する

これらの政策を断行することにより、被災地の救急病院から回復期リハビリ病院への流
れは改善します。回復期リハビリ病院(病棟)からの退院先確保はこれらにより速やかに改
善はしませんが、リハビリ日数制限や成果主義により「良心的」な回復期リハビリ病院(
病棟)が金銭的な懲罰を受けることがなくなれば、リハビリ病院が増床することが可能と
なり、結果として救急病院からリハビリ病院への流れは改善します。

内閣が上記の解決手段を厚労省に提案すると必ずやこう主張することでしょう。
○被災地に限り、リハビリ日数制限(60日以内との入り口制限、180日まで
という中途切捨て)と成果主義を「一時的に猶予」することは認める
被災地のリハビリ医療資源の絶対量が減じている現実を顧慮すると、リハビリを必要とす
る患者を被災地外に移送せざるを得ないことは明白です。したがって、「被災地」に限り
「猶予」するような施策は不十分であります。

■東北大リハ科 西嶋一智先生よりの意見
「リハビリ医療と東北関東大震災を考える」 http://rehayjishin.jugem.jp/ より

//引用開始
【制限緩和の働きかけの要望】(3月22日付 日本リハビリ医学会会員用掲示板より)

厚労省は今回の震災に関して保険診療上の取り扱いについて幾つかの基準緩和の通達を出
していますが、まだ物足りない点があると思いますので、次の点の緩和策をぜひ厚労省へ
働きかけていただきたいと思います。

その立場にある先生方にご検討いただけると幸いです。

1. 回復期リハビリテーション病床への入院基準
(発症から入院まで2or1ヶ月以内)の一時的撤廃or延長

2. 疾患別リハビリテーションの算定日数上限の一時的撤廃or延長

1.により、震災に伴う混乱で回復期リハビリテーションへ進む機会を逸してしまった患者
さんを救済できます。

また、2.と合わせることで、十分なリハビリテーション介入を受けることなく退院してベ
ッド確保にご協力いただいた患者さんに対して、遅ればせながらも最大限のリハ介入を提
供することができるようになります。

より患者さんの協力を引き出しやすくするためにも、急性期病院の懸念を少しでも解消す
るためにも、早めにこの「配慮」を取りつけたいところです。

どうぞよろしくお願いします。
(既にその方向で動いていらっしゃるようでしたら、申し訳ございません。)
//引用終了

■おわりに
仙谷先生、是非とも現場の声を是非とも直接聞いてください。
http://rehayjishin.jugem.jp/ に掲載されている被災地で奮闘しているリハビリ専門医
は以下のとおりであります。
1) 東八幡平病院(岩手県) 及川忠人先生
2) 盛岡繋温泉病院(岩手県) 小西一樹先生
3) 南昌病院(岩手県) 本田惠先生
4) 国立病院機構岩手病院(岩手県) 佐藤智彦先生
5) いわてリハビリテーションセンター(岩手県) 大井先生
6) 大崎市民病院(宮城県) 今田元先生
7) 国立病院機構宮城病院(宮城県) 大隅悦子先生
8) 宮城厚生協会坂総合病院(宮城県) 冨山陽介先生、藤原大先生、阿部理奈先生
9) 東北大学病院(宮城県) 上月正博先生、森信芳先生、長坂誠先生、海老原覚先生
、伊藤修先生、田中尚文先生、近藤健男先生、瀬田拓先生、古澤義人先生、杉山謙先生、
西嶋一智先生、森隆行先生
10)宮城厚生協会長町病院(宮城県) 水尻 強志先生
11)東北労災病院(宮城県) 原田 卓先生
12)東北厚生年金病院(宮城県) 渡邉裕志先生
13)東北公済病院宮城野分院(宮城県) 小川 美歌先生
14)北福島医療センター(福島県) 大槻剛智先生
15)太田西ノ内病院(福島県) 高橋博達先生、金成建太郎先生
16)寿泉堂綜合病院(福島県) 菅野裕雅先生
17)星総合病院(福島県) 阪本次夫先生
18)医療生協わたり病院(福島県) 佐藤武先生
19)国立病院機構いわき病院(福島県) 千葉勝実先生
20)南相馬市総合病院(福島県) 藤原正敏先生

m3.com:震災2週目からの体力低下、注意点とは

m3.comに震災2週目からの体力低下、注意点とは-栄養水分などのほか、精神面にも配慮をという記事を3月22日付けで東日本大震災(臨床情報)として掲載していただきました。

http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/134136/

災害時の持久力低下について、リハビリテーションと栄養の視点から私が述べたものです。全文を見るにはm3.comへの登録が必要ですが、rehay_jishin on Twitter リハビリ医療と東北関東大地震を考えるのHPに全文転載していただきましたので、こちらもご参照ください。

http://rehayjishin.jugem.jp/

リハ栄養の視点で少しでも参考になることがあればと思います。

2011年3月21日月曜日

日本リハ医学会の震災関連情報センターの情報その2

今日付けで日本リハ医学会の震災関連情報センターの情報が更新されていましたので、最新のものを掲載します。

1.物資調達と輸送に関して
1)各県の単位で、救援物資の受付を行っています。ホームページの検索サイトで、「救援物資の受付」と「○○県」を入力すると、情報が得られます。
  (例)
東京都 http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/20l3hd00.htm
神奈川県 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/p137363.html
岡山県 http://www.pref.okayama.jp/kinkyu/detail-92481.html
広島県 http://www.pref.hiroshima.lg.jp/page/1300452060615/index.html
2)口腔ケア用品など歯科医療用品で災害地に物資を寄付される方は、3月24日(木曜日)の10時までに必着で「日本歯科医師会」にご郵送ください。同日に自衛隊が輸送いたします。宛先は以下の通りです。
〒102-0073 東京都千代田区九段北4丁目1番20号 「日本歯科医師会」
3)医薬品、医療器材、杖、装具、車椅子、福祉機器などの物資については、調達方法と輸送手段、現時点での需要については、把握できていません。日本医師会が医薬品メーカーの協力を得て、糖尿病薬や降血剤などの医薬品を岩手県、宮城県、福島県に送り、避難所に提供しているとの情報はあります。
3)宅配便(ヤマト運輸、等)が3月21日から、岩手県、宮城県、福島県でのサービスを再開しました。深刻な燃料不足と、集荷・配達ルートの確保に限りがあるため、必要な救援物資に限定してください。

2.リハ患者の受け入れ体制の整備に関して
1)リハ医学会地方会単位で受け入れ可能な病院(一般病床、回復期リハ病棟を含む)のリストが次々提出され、菅俊光先生が集約されました。リハ学会の会員用Webページの掲示板「全会員用」に毎日、修正の上、掲載されています。患者を他の地方へ輸送するシステムは、今のところ確立されているわけではありません。
2)回復期リハ病棟連絡協議会からは、さらに近い県(東京都、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県、秋田県、青森県、北海道)の受け入れ可能な回復期病院のリストが届いています。園田茂先生が集約され、菅俊光先生のファイルに、宮城県の患者は終了し組み込まれています。
3)全国肢体不自由児施設運営協議会、日本重症児福祉協会では障害児受け入れリストが作成されました。福島整肢療護園の18歳未満の入所児11名を22日に関東の各施設で分担して福島まで迎えに行き、避難させることが決まりました。
4)頸損患者の受け入れについては東北大学を中心に行いています。
5)透析患者の受け入れは亀田総合病院など単独で行っていますが、リハ病院については遠路への単独移送の情報は把握していません。日本腎臓学会でもメーリングリスト[jsn-kikikanri:番号]によって、透析受け入れ先について情報網が利用されています。日本透析医学会や日本腹膜透析医学会のホームページも活用してください。
6)東北大学のリハ科病棟は、脊髄損傷患者以外に透析患者も続々運ばれています。2−3日で関東や東北の他施設に転送する予定です。緊急時なのでリハ患者に限定するわけにはいきません。

3.医療制度の特例措置に関して
 1)厚生労働省保険局医療課・厚生労働省老健局老人保健課から、「平成23 年東北地方太平洋沖地震及び長野県北部の地震の被災に伴う保険診療関係等の取扱いについて」と題する通達が3月15日付で発行されています。1.保険医療機関等の建物が全半壊した場合の取扱い、2.保険調剤の取扱い、3.定数超過入院について、4.施設基準の取扱いについて、5.診療報酬の請求等の取扱いについて、6.訪問看護の取扱いについて、です。医療が行い易いよう基準が緩和されています。
    (http://www.ccfj.jp/pdf/20110317-1.pdf

4.医師の現地への派遣に関して
 1)東北大学の医療キャラバン隊に毎日2名のリハ医が同行し、当面は現地での情報収集と一般医としての医療支援を行っています。
 2)国立病院機構が設置するDMAT(災害派遣医療チーム)は、第2次派遣として新たな活動を東北各県で展開し、避難所において医療支援等を行う医療班として活躍しています。
 3)各県からの援助として、岩手医科大学から一般医の派遣要請があり、3月24日から4月下旬の予定で医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)のチームが順次、派遣されます。大学病院には要請があったはずですので、リハ科医の積極的な参加が望まれます。
 3)日本医師会はJMAT(日本医師会災害医療チーム)を組織していますが、県単位の医師会にご確認ください。
http://www.med.or.jp/etc/eq201103/22chi1_197s.pdf
 4)日本赤十字からは、救護班(医師1名・看護師3名・運転手1名・事務管理要員2名)が東北の全県に派遣されています。
    (http://www.jrc.or.jp/domesticrescue/l3/Vcms3_00002060.html
 5)労働者健康福祉機構(労災病院)も、県単位でのDMAT派遣を行っています。
    (http://www.rofuku.go.jp/index.html
 6)個別に援助に行きたいと考えている場合には、ガソリンの問題が残されています。被災地までの往復のガソリンが確保できている場合には、積極的にご支援ください。一般車両へのガソリン販売はされていません。
ただし、食事、寝袋等はすべて自前になります。車は、冬タイヤ付の4WDが望ましいです。残念ですが、途中で事故に遭っても応援は来てくれないものとの覚悟が必要です。
宮城県の方は「緊急通行車両確認証明書」を県警本部から発行してもらえれば、優先的にガソリンを供給してくれるガソリンスタンド(仙台市内に2か所しかない)が使えます。そこでは証明書を持った車でも、ガソリンを供給してもらうのに1~2時間待ちの状態です。
他の県でも「証明書」の発行を県警に申し出てから被災地にお出掛けください。医療関係と申し出ても、もらえない可能性は高いです。
 7)出光興産は21日、宮城県塩釜市の油槽所が復旧し、宮城とその周辺地域へのガソリン、灯油、軽油の配送を再開したと発表しました。設備は大きな損傷を受けておらず、電気の復旧に合わせて運用を再開しました。愛知県を出発したタンカーも着岸し、荷揚げしました。ただし、営業可能なスタンドすべてにガソリンが届くには数日かかる予定です。当面は、出光だけではなく石油連盟に加盟する5社が共同で利用し、被災地への配送を急ぐでしょう。
 8)現在、東北新幹線は那須塩原まで開通し、秋田新幹線(秋田‐盛岡)は減数運転です。

5.コメディカルの現地への派遣に関して
1)看護協会は災害研修を受けた看護師を独自で派遣の予定です。
2)岩手医科大学から各県に派遣要請されたのは、医師と同様です。療法士も含んでいるようです。
3)日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会、日本介護福祉士会は協力し合って、ボランティア<宮城派遣 一次隊>の公募を行っています。
  (http://www.japanpt.or.jp/10_etc/pdf/japanquake2011_volunteer.pdf
    (http://www.jaot.or.jp/members/members/

6.一般人のボランティアに関して
1)遠隔地域からのボランティアが必要なのは、「生活復興支援」の段階です。今しばらくお待ち下さい。
2)義援金の対応をご利用ください。

7.被災地の患者の現状についての情報
1)避難所生活において寒さ、ストレス、血圧コントロールの不良等によって、脳卒中が多発しているという情報がありますが、実態は不明です。プレハブの建設が始まっていますので、それに期待が寄せられています。
2)避難所では、寝て過ごす高齢者が多いため、廃用症候群の進行が危惧されています。運動指導の必要性が高いと考えられますが、対応についての具体的な情報は今のところありません。
3)口腔ケアによる誤嚥性肺炎の予防が重要です。歯科医チームが被災地に入っていますが、医師によるこの観点からの支援も重要です。この情報は、厚生労働省の医療課長、介護保険課長にも伝えられています。
4)いわき市の老人保健施設「小名浜ときわ苑」を鴨川市(簡保の宿)へそのまま疎開させる等、自治体を超えた連携などが始まっています。
5) 岩手県宮古の近くの山田町では壊滅した街並みと漁村の中で、道路だけは通れるようになっているとのことです慢性疾患、下痢(ノロ)、インフルエンザ、復旧活動中のけが(釘ふみなど)などが医療の中心のようです。

日本リハ医学会の震災関連情報センターの情報

日本リハビリテーション医学会の震災関連情報センターより発信された情報が、rehay_jishin on Twitter リハビリ医療と東北関東大地震を考える

http://rehayjishin.jugem.jp/

のブログに掲載されていましたので、同じ内容をここにも掲載することにしました。以下、転載です。

1.物資調達と輸送に関して
1)東京都では、救援物資について受付しています(東京都内からのものに限定)。
①赤ちゃん用品として熱さまシート、紙おむつ(新生児S、M、L、ビッグサイズ)、おしり拭き、ベビーローション、ベビーオイル等、②高齢者用品として、大人用紙おむつ、介護用ウェットシート、介護食用とろみ剤等、③生活用品として、コンタクトのケア用品(洗浄液、コンタクトケース)、使い捨てカイロ、生理用品、紙コップ、サランラップ等、④飲料水の支援を受け付けています。薬品については、含まれていません。嚥下リハ学会では「介護食用とろみ剤等」を集めたとのことです。
  (http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/20l3hd00.htm
2)同様の「救援物資の受付」は一例で、岡山県でも確認しています。各県のホームページをご覧ください。個別に大量の物資を送付することは、せっかくの善意の物資がかえって、被災地の負担を強いる恐れがあります。
3)医薬品、医療器材、杖、装具、車椅子、福祉機器などの物資については、調達方法と輸送手段、現時点での需要については、把握できていません。日本医師会が医薬品メーカーの協力を得て、糖尿病薬や降血剤などの医薬品を岩手県、宮城県、福島県に送り、避難所に提供する予定との情報はあります。

2.リハ患者の受け入れ体制の整備に関して
1)リハ医学会地方会単位で受け入れ可能な病院(一般病床、回復期リハ病棟を含む)のリストが次々提出され、菅俊光先生が集約されました。リハ学会の会員用Webページの掲示板「全会員用」に掲載されています。患者を地方へ輸送するシステムは、今のところ確立されているわけではありません(リハ学会が宮城県との交渉によって移送手段として確保していた大型バスは、必要性が生じた時には利用可能のようです)。
2)回復期リハ病棟連絡協議会からは、さらに近い県(東京都、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県、秋田県、青森県、北海道)の受け入れ可能な回復期病院のリストが届いています。園田茂先生が集約され、菅俊光先生のファイルに組み込まれています。
3)全国肢体不自由児施設運営協議会、日本重症児福祉協会では障害児受け入れリストが作成され、福島整肢療護園からの障害児の受け入れが決定しました。
4)頸損患者の受け入れについては東北大学を中心に行い、宮城県の患者は終了しています。
5)透析患者の受け入れは亀田総合病院など単独で行っていますが、リハ病院については遠路への単独移送の情報は把握していません。日本腎臓学会でもメーリングリスト[jsn-kikikanri:番号]によって、透析受け入れ先について情報網が利用されています。日本透析医学会や日本腹膜透析医学会のホームページも活用してください。
6)東北大学のリハ科病棟は、脊髄損傷患者以外に透析患者も続々運ばれています。2−3日で関東や東北の他施設に転送する予定です。緊急時なのでリハ患者に限定するわけにはいきません。

3.医療制度の特例措置に関して
 1)厚生労働省保険局医療課・厚生労働省老健局老人保健課から、「平成23 年東北地方太平洋沖地震及び長野県北部の地震の被災に伴う保険診療関係等の取扱いについて」と題する通達が3月15日付で発行されています。1.保険医療機関等の建物が全半壊した場合の取扱い、2.保険調剤の取扱い、3.定数超過入院について、4.施設基準の取扱いについて、5.診療報酬の請求等の取扱いについて、6.訪問看護の取扱いについて、です。医療が行い易いよう基準が緩和されています。
    (http://www.ccfj.jp/pdf/20110317-1.pdf

4.医師の現地への派遣に関して
 1)東北大学の医療キャラバン隊に毎日2名のリハ医が同行し、当面は現地での情報収集と一般医としての医療支援を行っています。
 2)DMAT(災害派遣医療チーム)の役割は終了しましたが、岩手医科大学から各県に一般医の派遣要請があり、3月24日から4月下旬の予定で各県から医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)のチームが順次、派遣されます。そのため、岡山県からは大学病院には要請がありました。千葉県も同様のルートと考えていますが、定かではありません。リハ科も種々の疾患に対応可能ですので参加が求められます。
 3)日本医師会はJMAT(日本医師会災害医療チーム)を組織していますが、県単位の医師会にご確認ください。
http://www.med.or.jp/etc/eq201103/22chi1_197s.pdf
 4)ほかに、日赤、大学、国立医療機関、労災病院、等、各種の組織による現地派遣が続々と始まっています。
 5)個別に応援に行きたい場合には、車、ガソリン、食事、寝袋等はすべて自前になります。車は、冬タイヤ付の4WDが望ましいです。残念ですが、途中で事故に遭っても応援は来てくれないものとの覚悟が必要です。ガソリンは特に深刻です。宮城県の方は「緊急通行車両確認証明書」を県警本部から発行してもらえれば、優先的にガソリンを供給してくれるガソリンスタンド(仙台市内に2か所しかない)が使えます。そこでは証明書を持った車でも、ガソリンを供給してもらうのに1~2時間待ちの状態です。被災地に来られるときは少なくともそのような証明書がないと無理とお考えください。

5.コメディカルの現地への派遣に関して
1)看護協会は災害研修を受けた看護師を独自で派遣の予定です。
2)岩手医科大学から各県に派遣要請されたのは、医師と同様です。療法士も含んでいるようです。

6.一般人のボランティアに関して
1)遠隔地域からのボランティアが必要なのは、「生活復興支援」の段階です。今しばらくお待ち下さい。
2)義援金の対応をご利用ください。

7.被災地の患者の現状についての情報
1)避難所生活において寒さ、ストレス、血圧コントロールの不良等によって、脳卒中が多発しているという情報がありますが、実態は不明です。
2)避難所では、寝て過ごす高齢者が多いため、廃用症候群の進行が危惧されています。運動指導の必要性が高いと考えられますが、具体的対応についての情報は今のところありません。

災害時のリハ栄養・持久力低下

災害時の持久力低下について、リハ栄養の視点から検討します。

持久力低下の原因をサルコペニアと同様に、加齢、活動、栄養、疾患の4つの原因に分けて考えます。

加齢:被災地域には高齢者が少なくないので、被災前から加齢による持久力低下を認めていた可能性があります。

活動:避難所生活では活動量が少なくなりがちなので、不活動による持久力低下が生じやすいです。被災地域は移動手段が自動車というところが多いので、被災前から活動量が少ない可能性があります。

栄養:十分な食事・水分の確保ができていなければ、低栄養や鉄欠乏などで貧血となります。ただし、脱水を合併していると検査値上は正常範囲ということもあります。エネルギー摂取量が少ないと、肝臓や筋肉に貯蔵されるグリコーゲンが不足するため、持久力が低下します。

疾患:被災前から呼吸不全、心不全などの併存疾患を有する場合には持久力が低下します。感染症などで侵襲を合併している場合にも、持久力は低下します。

この他にも精神面の要素が重要です。抑うつ状態で持久力が低下している方や、精神的に動く気になれない、食べる気になれない方は少なくないと思います。このような方を無理に動かそうとしたり食べさせそうとしたりすると、逆効果になる恐れがあります。

持久力低下への対応は原因によって異なります。

加齢や活動による持久力低下の場合には、持久力増強訓練を行います。機能改善を目標とした機能訓練の適応です。ただし精神面への配慮が必須です。

低栄養による持久力低下の場合には、適切な栄養管理が必要です(食思不振や嚥下調整食・栄養材・輸液製剤の不足などで、適切な栄養管理の実施は現実的にはかなり難しいですが…)。飢餓で不適切な栄養管理のときに持久力増強訓練を行っても、栄養状態が悪化して持久力はかえって低下しますので禁忌です。持久力改善を目指さないような軽度の有酸素運動や体操は、廃用予防として行ってよいですが、低栄養・脱水が進行するリスクを考慮して内容や程度を決めることが必要です。

疾患による持久力低下の場合、原疾患の治療が最も重要です。侵襲が軽度であれば、同時に飢餓予防の栄養管理と軽度の運動療法を併用します。

以上のように持久力低下の原因にあわせて、持久力増強訓練を行うべき場合と禁忌の場合を判断することが必要です。軽度の有酸素運動や体操であっても、行わないほうがよい場合もあります。また、すでに不活動や脱水などによって深部静脈血栓症を潜在的に認めていて、運動することで肺塞栓となる可能性もあります。

廃用予防、体力・持久力維持が重要なのは確かですが、その原因を考慮しないでいきなり運動療法を行うことは危険です。個々の原因を判断したうえで、その方に最適な廃用予防、体力・持久力維持のプログラムの立案と実施が重要です。

2011年3月20日日曜日

災害時のリハ栄養・サルコペニア

日本作業療法士協会HPに、生活機能対応専門職チームを結成して3月26日からパイロット活動(対象:仙台市若林区避難所)が行われることが掲載されています。

http://www.jaot.or.jp/members/members/

「生活機能対応専門職チームの目的は、廃用性症候群の予防、心身機能の維持、主体的な生活の再構築の3点です。具体的な支援としては、相談(傾聴・情報提供)、動作指導、環境整備(物・人・生活リズム)となります。」とあります。この3つの目的に関しては異論ありませんし、3月中に活動を開始することは素晴らしいです。

参加団体は、日本作業療法士協会、日本理学療法士協会、日本言語聴覚士協会、日本リハビリテーション医学会、日本精神保健福祉士協会、日本臨床心理士会、日本心理臨床学会、日本介護支援専門員協会、全国社会福祉協議会、日本介護福祉士会です。多くの団体が参加していますが、リハ栄養的には、日本栄養士会にもぜひ参加してほしいです。

避難所などにおいて廃用症候群の予防が重要であることは確実です。しかし、機能訓練・ADL訓練だけの視点で動作指導を行うと、リハ栄養的には逆効果となる可能性があります。

避難所によっては食事・水分などが十分行きとどいているところもあるようですが、一方で今でも1日おにぎり1個だけという話もあります。また、食事・水分などが十分にあっても、精神的なショックで食思不振となり、ほとんど食事も水分も摂取していない被災者がいるかもしれません。

そのため、廃用予防というリハの視点だけで考えるのではなく、サルコペニア予防というリハ栄養の視点で考えるほうが有用だと考えます。

災害時のサルコペニアのリスクを、加齢、活動、栄養、疾患の4つのサルコペニアの原因にわけて、それぞれ検討します。

加齢:被災地域は高齢化が進んでいる地域が多いので、被災者には高齢者も少なくありません。被災前からサルコペニアである高齢者もいる可能性があります。

活動:避難所生活をしていれば、活動量はどうしても少なくなります。廃用性筋萎縮だけでなく、深部静脈血栓症や肺塞栓のリスクも高まります。

栄養:上述の通り、食事・水分の経口摂取が不十分で、飢餓、脱水状態となっている可能性があります。脱水になると深部静脈血栓症や肺塞栓だけでなく、脳梗塞や心筋梗塞のリスクも高まります。食思不振などで食事・水分の経口摂取が困難であっても、栄養材や輸液製剤が不十分であることは言うまでもありません。

疾患:被災前から侵襲・悪液質・神経筋疾患などを合併している可能性があります。避難所生活での寒さ、不衛生、栄養不良などで感染症を併発しやすい環境です。そうなると侵襲による筋肉分解が進みます。

被災者が加齢と活動によるサルコペニアのみで、栄養や疾患に全く問題がないのであれば、リハの視点だけで廃用予防を考えて動作指導を行えば、一定の効果を期待できます。

一方、栄養や疾患によるサルコペニアを併発している場合には、リハの視点だけで廃用予防を考えて動作指導を行行うと、さらなる筋肉量・筋力低下、低栄養、脱水を引き起こす可能性があります。被災者には栄養や疾患によるサルコペニアを併発していることが少なくありません。逆効果の可能性の認識が重要です。

ICF(国際生活機能分類)の心身機能には栄養関連の項目が含まれていますから、「生活機能対応専門職チーム」として活動するのであれば、栄養の視点も生活機能の中に含まれなければいけません。そのためにも日本栄養士会と協働して活動するか、管理栄養士以外の参加者がリハ栄養の視点を持って活動するかの、いずれかが大切です。

病院・施設・在宅でもリハ栄養の考え方は重要ですが、災害時はより重要です。「生活機能対応専門職チーム」にはリハ栄養の視点をもって、多くの成果を出してほしいと期待しています。

瀬田先生からの報告その3

瀬田先生からの被災地報告その3(慈恵向けの報告ですのでそのような内容になっています)を転載させていただきます。以下、転載です。

私は、予定が変更となり、石巻、気仙沼等から搬送される患者で、リハ科でも対応可能な患者を東北大学で受け
入れるため、石巻行きは、他の医師に任せ、私は仙台に留まることにしました。

昨夜、内科佐藤病院の佐藤先生から連絡がありました。慈恵宮城県支部からの要請により、各地の慈恵OBOGから支援の意思が表明されました。しかし、いまだ仙台も含め、食糧・燃料が緊急車両でさえ確保が難しい状況で、人員を派遣いただく場合、「自給自足の自立した部隊で」というのが条件となってしまいます。

仙台まで医療材料を運び込むまでなら、緊急車両の登録をし、往復の燃料を関東で確保すれば可能と思われるので、医療材料を仙台まで運んできてもらうことを、積極的に要請することになりました。仙台に到着後は、さらなる物品の搬送を宮城県や東北大学に任せるのが一般的と思われますが、私が把握する限り、宮城県は不足のSOSを宮城県まで届けられているところのみしか把握できておらず、東北大学は、十分な医療材料を確保できましたが、その余力を石巻にしか援助できていないと思われます。

仙台市若林区海側、名取、岩沼、亘理、山元などは、拠点となる総合病院がなく、小~中規模病院は津波の被害にあっているか、動けていても、今いる入院患者の保護と細々とした外来ができる程度です。山元町にある国立病院機構宮城病院と連絡が取れず、県も大学も把握できていなかったため、数日前に私が、直接宮城病院まで車を運転して出向きましたが、まさに、今いる入院患者の保護と細々とした外来ができる程度でした。

そのため、運んできていただいた医療材料は、一旦内科佐藤病院に搬入保管し、仙台市若林区海側、名取、岩沼、亘理、山元や、塩釜、多賀城その他で活躍する慈恵OBOGの病院・診療所で医療材料が不足しているところ、その他の病院・診療所で医療材料が不足することろに、仙台でガソリンが確保でき次第、さらなる搬送をする方針としました。

2011年3月19日土曜日

宮城県塩釜市坂総合病院・藤原大先生より

rehay_jishin on Twitter リハビリ医療と東北関東大地震を考える、ブログからの転載で、宮城県塩釜市坂総合病院・藤原大先生からの情報を紹介させていただきます。

http://rehayjishin.jugem.jp/

これはとても貴重な避難地のリハ情報ですので、転載させていただくことにしました。坂総合病院リハ科の冨山先生には3月4日に東京でご挨拶させていただきました。その1週間後の地震でした…。ぜひ上記ブログを多くの方に見ていただきたいと思います。

以下、転載です。

我が坂総合病院は宮城県塩釜市にあり、まさに被災地の真っ只中にあります。病院からほど近い塩釜港は津波に飲み込まれ、今でも多数の遺体が収容されています。

医療圏である多賀城市、七ヶ浜町、松島町でも多数の傷病者が発生し、今でも多数の救急搬入が続いています。

我がリハビリ室は、震災後この一週間、トリアージブースとして、多数の患者の初療場所として使用されています。

リハスタッフ達は、連絡係や搬送係などをはじめ様々な形で、夜昼となく院内の災害医療活動に貢献してきました。しかし、彼らのリハビリ専門職としての役割を果たしてもらうべく、4日前より院内でのリハビリ医療活動を少しずつ再開しています。

みな一様に疲れは隠しきれないものの、生き生きと働いています。ある若い言語聴覚士は、失語症で震災後にうつ症状が顕在化し自傷行為にまでいたった患者に、リハビリとともに心理ケアを行い、笑顔を引き出しました。

訪問リハスタッフ達も、ガソリン不足で車が使えない中、徒歩と自転車で移動して、地域の利用者の安否確認と環境整備および指導に奔走しています。

リハビリ病棟のほうも、他院からの新規入院は受けられない状況にあるものの、病床数を増やして院内の対象者を受け入れています。

みな『頑張ってます!』のアピールが多いようですが、みな本当に奮闘してます。

災害という有事のなかで、リハビリ専門職が果たせる、果たすべき役割を改めて実感し、考えさせられています。

今後も時間経過とともに、その役割が変化してくるものと思いますが、皆様とともに考え、行動を起こしていきたいと思います。

当面事態が落ち着くまでは、携帯電話から(Neuro-Reha)メーリングリストのほうに投稿して、現地の情報をお伝えしていきたいと思います。

パソコン環境が安定して整備されましたら、ブログのほうにも投稿させて頂きます。

なお、情報源として病院名や名前を実名で公表して頂いて構いません。そのほうがリアルに伝わるでしょうか?

長町病院の水尻先生の名前も出ているようですし。 先生のお力添えに心より感謝申し上げます。

今後も皆様と一緒に考えながら、一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。

宮城厚生協会 坂総合病院
リハビリテーション科 医長
MD 藤原大

瀬田先生からの報告その2

瀬田先生から新たな情報をいただきましたので、その2として紹介させていただきます。

リハ関連5団体でも先遣隊、本隊の派遣準備が進んでいるようですが、「今はまだリハの出番ではない」という誤解が一部にあるようです。脳卒中などの疾患でも急性期リハが重要であるように、災害時も急性期リハは重要です。災害時に急性期からリハ介入しないことで、数多くの二次的合併症を引き起こしてしまう可能性があります。

十分な回復期リハが必要な入院患者さんは受け入れ可能な施設に搬送、軽症で少しリハをやれば回復する入院患者さんは現地でマンパワーを増やして対応、避難所では二次的合併症の予防指導(栄養・水分管理が優先されますが、それでも機能維持目的のリハは実施可能です)、いずれも早期から必要な対応だと私は考えます。

以下、瀬田先生からの報告の転載です。

宮城県内(内陸)の急性期病院のリハ事情を確認してきました。

どこも、リハスタッフは健在ですが、

何をしていいか分からず、院内の移送の手伝いや、散乱した物品のかたづけの手伝いをしているような状況で、

訓練は、ベッドサイドで細々とやっているような状況でした。

正しいか分かりませんが、

災害時急性期リハの私なりのコンセプトを伝えてきました。

1.今、濃厚なリハ介入をすることで、退院できる可能性が高い患者が最優先である。

2.機能改善が望めても、退院につながらない患者は優先する必要はない。

3.肺塞栓予防は重要であるが、本来リハスタッフの仕事はではなく、看護の仕事である。

そのため、予防が実施できるよう病棟スタッフを指導する必要はあるが、それに時間を割くべきではない。

つまり、軽症で少しやれば退院生活が可能になる患者や、重症であっても家族指導により退院可能になる患者が優先されるということです。

それでも、余力があった場合に限り、今、機能改善が望める患者、肺塞栓症や拘縮、褥瘡等、合併症予防のリハも介入するということです。

来るべき、被災者の脳卒中や心筋梗塞をはじめとする、新たな急性疾患発症に備えることに、リハは貢献できると考えます。

私の考えが正しいかは別として、少なくとも、何をしていいか分からず、今はリハの出番ではないという状況が、多くの急性期病院にあると思われますので、それを解消すべきと考えます。

リハ学会から、各病院のリハ部門に、

もう少し整理された分かりやすいコンセプトにして、「今こそ、リハは動け」というメッセージを送っていただけないでしょうか。

2011年3月17日木曜日

瀬田先生からの報告

瀬田先生からの貴重な報告が日本リハビリテーション医学会の掲示板に掲載されています。ただ、これだと学会員の目にしか触れませんので、こちらのブログで転載させていただくことにしました。以下、転載です。

一昨日までは、東北大学でも医療はDMATが機能していればよく、救出救命、水、食糧、電気等ライフラインの確保、遺体の収容の段階であると判断していました。
一昨日から昨日まで、避難所を中心の医療支援も必要と考え、東北大4名と神戸大4名で、避難所支援の観点から石巻に入り、状況確認をしてきました。
石巻においては、石巻日赤によるDMATがよく機能しており、救急搬送も含め来院された方へは、緊急時としては比較的良好な医療が提供(骨折は帰宅、肺炎も重症化していなければ帰宅)されておりましたが、避難所の健康管理には、ほとんど手が回っていない状況でした。
避難所を3か所視てきましたが、生徒300人程度の学校に1000人以上の避難民が集まっており、その半数以上が家を失った状況でした。1か所は日赤も把握していない状況でした。避難所の健康管理は、みてきた3か所すべて1~2名の養護教員によってされており、常用薬がなくなった方にどのように対応してよいか(どのくらいまで血圧が上がったら問題か?インスリンを注射できないのはそのままでよいか?ワーファリンが突然なくなってもいいのか?)、相談する相手もなく、その養護教員がもっている知識と経験で判断している状況でした。
避難生活は、これまでの震災の規模をはるかに上回る人数・期間になることが予想され、今は避難所の健康管理を支援するような、救護所が、できるだけ多く立ち上がることが急務と考えます。この任務は、医師であれば特別な専門性は必要なく、どんなバックグランドを持ったリハ医でもつとまると考えます。

また、もしリハ医としての専門性を発揮した支援を考えるのであれば、
各地域の拠点病院が復興しする1ヶ月後程度になると思いますが、救命された後寝かせきり、ADL障害のある避難民はフォーレが留置され寝かせきりという状況があると思いますので、それらの方の離床を支援できると思われます。今回の震災地域の大半がリハ科専門医が存在しない地域です。拠点病院に、臨時で短期間リハ医を派遣するなどして、離床支援をするという方法もあると思います。

2011年3月14日月曜日

東北大学リハ科医師瀬田拓先生からの情報とお願い

瀬田先生は現在、情報把握を行っています。
瀬田先生からの情報では、DMATは終了したとのことですが、宮城県内各地の避難所では10万人に医療を提供できない状況にあり、医療体制が極めて厳しいとのことです。

そのため、もし可能であれば避難所での医療を提供する救護班の出動をお願いしたいとのことです。ご検討よろしくお願い申し上げます。