2011年12月8日木曜日

e-ヘルスネット:サルコペニア

厚生労働省のメタボリック症候群が気になる方のための健康情報サイトであるe-ヘルスネットに、サルコペニアが紹介されています。

http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-087.html

以下、少し長いですが、上記HPからの引用です。

「サルコペニア
高齢になるに伴い筋肉の量が減少していく現象。

 筋肉の量が減少していく老化現象のことです。筋肉量の減少は25~30歳頃から進行が始まり、生涯を通して進行していきます。筋線維数と筋横断面積の減少が同時に進み、主に不活動が原因と考えられていますが、そのメカニズムはまだ判明しておりません。
 サルコペニアは、広背筋、腹筋、膝伸筋群、臀筋群などの抗重力筋において多く見られるため、立ち上がりや歩行がだんだんと億劫になり、放置すると歩行が困難になり、老人の活動能力の低下の大きな原因となっています。
 筋力・筋肉量の向上のためのトレーニングによって進行の程度を抑えることが可能ですので、歳を重ねる毎に意識的に運動強度が大きい運動(レジスタンス運動)を行うことが大切です。
 頻繁につまづいたり、立ち上がるときに手をつくようになると症状がかなり進んでいると考えられ、積極的にトレーニングを行うことがその後の生活の質的な安定に大いに役立ちます。特につまづきは、当人や周囲が注意力不足のせいだと思い込んでいることが多いため筋力の低下が原因と気付かないことが多く、注意が必要です。」

以上、引用です。

ここでは狭義のサルコペニアについて説明されていて、加齢による筋力低下や加齢以外の原因による筋肉量減少は、定義に含まれていません。サルコペニアの要因の1つに不活動はありますが、サルコペニアと廃用性筋萎縮では筋萎縮の仕方が異なっているため、他の要因のほうが大きいのではと考えます。

抗重力筋に多くみられるのはその通りですので、筋肉量や筋力の評価は可能であれば、全身もしくは抗重力筋で行うべきでしょう。身体計測の実際では、測定が簡便な握力や上腕周囲長を用いることも少なくありませんが、大腿四頭筋や下腿周囲長のほうがより望ましいかもしれません。

レジスタンス運動に関しても、e-ヘルスネット簡単な紹介があります。レジスタンス運動の方法論はある程度確立しています。ですので、あとはレジスタンス運動を実践すればよいのですが、言うは易く行うは難しです。もちろん食事療法も言うは易く行うは難しですが…。以下、下記HPからの引用です。

http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-058.html

「筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言う。
 
スクワットや腕立て伏せ、ダンベル体操などの標的とする筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います。10-15回程度の回数を反復し、それを1-3セット無理のない範囲で行うことが勧められます。レジスタンス運動には、ダンベルやマシンなどの器具を用いて行う方法と、スクワットや腕立て伏せのように自体重を利用して行う方法があります。自体重を用いて行う方法は手軽に行えることから、筋力向上の指導プログラムに広く活用することができます。しかし、負荷の大きさを調節しにくいという欠点もあります。例えば、スクワットならしゃがみ込む深さを調節する、机などに手をついて行う、何かを持って行うなどの工夫で負荷の調節をすると良いでしょう。
 筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2,3日に一回程度、週あたり2,3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。無理のない範囲で「継続的」に行うようにしてください。」

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