2012年11月13日火曜日

COPDへの必須アミノ酸投与

COPDへの必須アミノ酸投与の効果をみた論文を紹介します。

R.W. Dal Negro, A. Testa, R. Aquilani, S. Tognella, E. Pasini, A. Barbieri, F. Boschi . Essential amino acid supplementation in patients with severe COPD: a step towards home rehabilitation. Monaldi Archives for Chest Disease, 2012; 77:2, 67-75

下記HPで全文見ることができるため、抄録は貼り付けません。

http://archest.fsm.it/pne/pdf/77/02/pne77-2_03_dal_negro.pdf

リサーチクエスチョンは以下の通りです。

P:COPD(GOLD クラス3-4でBMI23未満)の外来患者に
I:必須アミノ酸4g(うちBCAA2.5g)を1日2回、12週間投与すると
C:プラセボを投与した場合と比較して
O:身体機能とQOLが改善する
D:ランダム化比較試験

結果ですが、 必須アミノ酸投与群で身体機能、QOLとも有意に改善しました。また、除脂肪体重、筋力、酸素飽和度、血清アルブミン値、認知機能にも改善を認めました。これより、GOLD クラス3-4でBMI23未満の外来COPD患者に対する必須アミノ酸投与は有効という結論です。

COPDで蛋白、必須アミノ酸、BCAAの投与が重要なことは理解できますが、ちょっと効きすぎかなあという印象があります。もちろん標準体型~やせ形のCOPD患者には栄養評価・介入すべきですが、必須アミノ酸とともにエネルギーも投与したほうがよいと感じます。

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