雨海照祥 監修/葛谷雅文 ほか編:高齢者の栄養スクリーニングツール MNAガイドブック、医歯薬出版を紹介します。
http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=705950
MNA(Mini Nutritional Assessment)は、リハ栄養でも臨床現場で使用しやすい栄養スクリーニング、栄養アセスメントツールだと私は感じています。ただ、実際の点数のつけ方で迷うことがないとはいえませんでした。
今回、MNAガイドブックが出版されたことで、高齢者における栄養管理やサルコペニアの重要性を学習できるだけでなく、実際の活用方法についても学習できますので、MNAをすでに使用されている方や今後使用してみたいという方におすすめできます。
欲を言えば第9章の施設別MNA®の活用で急性期病院と慢性期病院しか病院が挙げられていませんが、できれば回復期リハ病院での活用に関しても紹介していただけるとなおよかったと思います。回復期リハ病院には低栄養および低栄養のおそれありの方が多いですし、適切なリハ栄養管理を行っていれば、入院中にMNAの得点が改善してくることも実感できるはずです。
実際には私はもっぱらMNA-SFを使用しています。こちらから使い始めてMNAフルバージョンの使用も考えるという使い方がよいのではと思います。
目次
まえがき
1 高齢者と栄養
超高齢社会とは(雨海照祥)
わが国の高齢者福祉の動向(大竹輝臣)
加齢にともなう身体的,機能的,栄養学的変化とその原因(宮澤 靖)
栄養―負のスパイラルと正のスパイラル(雨海照祥)
高齢者における栄養アセスメントの意義(葛谷雅文)
コラム サルコペニア(葛谷雅文)
2 高齢者の栄養スクリーニングツール
SGA,MUST,MNA®の特徴(櫻井洋一)
3 MNA®とアウトカム―在宅高齢者の入院後のアウトカムに影響する因子群(雨海照祥)
4 MNA®の経済効果
急性期病院の場合(宮澤 靖)
高齢者の誤嚥性肺炎とMNA®(吉田貞夫)
5 MNA®の開発経緯(雨海照祥)
6 MNA®-SFの特徴(雨海照祥)
7 MNA®-SF 6項目の内容と意義
A.食事量の減少(宮澤 靖)
MNA®TIPS チューブ栄養のときのスコアは?(雨海照祥)
B.体重の減少(宮澤 靖)
C.運動能力(寝たきり,車椅子,自由に外出の可否)(吉田貞夫)
D.精神的ストレス・急性疾患(雨海照祥)
E.認知症・うつ(吉田貞夫)
MNA®TIPS 認知症の重症度はどう判断すればよいのか(葛谷雅文)
MNA®TIPS うつ状態かどうかの判断に迷ったら(吉田貞夫)
コラム 認知症の進行度と評価の重要性―FAST(Functional Assessment Staging)(濱中恵子)
F.BMI・CC(雨海照祥)
コラム CCメジャーのデザイン(下村義弘)
コラム CCの感受性(尾園千佳)
8 MNA®スコア別栄養ケア(吉田貞夫)
9 施設別MNA®の活用
病院
急性期病院(宮澤 靖)
慢性期病院(美濃良夫)
高齢者施設(介護施設)(葛谷雅文)
在宅(葛谷雅文)
10 職種別MNA®の活用
1.医師の立場から(藤井 真)
2.看護師の立場から(田中朋子)
3.栄養士の立場から―コミュニティにおけるMNA®の活用(真井睦子)
MNA®-SF 記載マニュアル
Appendix-1 MNA® Original Version
Appendix-2 MNA® Updated Version
MNA®-SF スターターキット説明書
2011年6月29日水曜日
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