日本摂食・嚥下リハ学会雑誌の最新号(Vol15, No2)の巻頭言を藤島一郎先生が執筆されています。その中で、「サルコペニア(筋肉減少症)による嚥下障害」に関する記載がありましたので、一部引用させていただきます。以下、引用です。
私がリハを勉強しはじめた頃「第1の医学は予防医学、第2の医学は診断・治療医学、第3の医学は障害の医学=リハ」と教えてもらいました。摂食・嚥下障害のリハに関しても同様ですが、最近は加齢とともに進行するサルコペニア(筋肉減少症)による嚥下障害に対して苦戦しています。そこで嚥下障害の予防こそ大切であろう、なってしまう前に対策を立てなければならないと思うようになり、藤島式嚥下体操セットなどを考案して普及する努力を開始しています。限界はあるでしょうが一般高齢者に対しての予防対策がある程度できていれば、障害が出ても対応がしやすいのではないかと考えています。
以上、引用です。「サルコペニア(筋肉減少症)による嚥下障害」ということばを見ただけで、私は嬉しくなってしまいました。今後、この概念が広まっていくと、もっと嬉しいです。
藤島式嚥下体操セットというのが、以前から提唱されている嚥下体操を組み合わせたものなのか、嚥下筋のレジスタンストレーニングも含んだものなのかは、現時点では私は知りません。どなたかご存知の方がいましたら、教えていただけるとありがたいです。
転倒予防と同様に、嚥下障害の予防、特に窒息や誤嚥性肺炎の予防は、とても重要です。一般高齢者にどうアプローチしていけばよいかは課題ですが、広めていかなければいけない領域だと考えます。また、低栄養など加齢以外の原因によるサルコペニアの場合もありますので、リハ栄養で考えることがより有用だと思います。
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