2011年8月10日水曜日

フューチャリスト宣言

梅田望夫、茂木健一郎:フューチャリスト宣言、ちくま新書を紹介します。下記のHPに刊行記念特別対談の記事や一部立ち読みできる部分も掲載されています。

http://www.chikumashobo.co.jp/special/futurist/

インターネットのホームページやブログが、これから名刺代わりになるということは私も同感です。このブログはできのよい名刺ではないかもしれませんが…。この書籍は2007年刊行ですので、2011年の名刺代わりになるものはブログだけでなく、FacebookとTwitterも含まれます。これら両方ともやっていないという方は、どちらか1つは名刺代わりに始めることをおすすめします。

ネットへのアクセスは基本的人権という考え方にもなるほどと思いました。現代でネットにアクセスできなければ情報格差はかなり大きくなってしまいます。ネット以外の既存のメディアや郵送されてくるものだけが情報源という昭和時代は懐かしいですが、あの頃に戻るわけにはいかないですし、英語とネットとマネジメントは現代の一般教養だとつくづく感じます。

MITの研究のやり方が「Web2.0」的という記載も参考になりました。MITでは博士課程の学生が何から何まで一人で研究するのではなくて、それぞれいろんな分野に長けた学生たちを集め、組織化するそうです。大成する研究者は、自分一人で研究を掘り下げるのではなくて、ビジョンを出す。その上で、「Web2.0」的に皆でワーッと研究をやるそうです。

アメリカの研究資源があらゆる面で日本より格段に豊富なことは知っていましたが、このような研究のやり方は知りませんでした。まずは学生が一分野に長けなければこのような方法は難しい気もしますが。リハ栄養の研究もこれからは一人で掘り下げるのではなくて、リハ栄養研究会の仲間と一緒に掘り下げることができるような場作りをしたいと考えます。

日本リハ栄養研究会はFacebookに実名で登録していなければ入会できないというシステムにしました。そして入会していなければ、日本リハ栄養研究会が企画する研究会、合宿、セミナーにも参加できないということにしました。その代わり入会費、年会費はありません。これがこれからの研究会の形だと信じています。

リハ栄養に関心があってまだFacebookに登録していない方は、まずFacebookに登録されることをおすすめします。近日中に12月3日の第1回日本リハ栄養研究会の参加登録を開始する予定です。ここでもFacebookの「日本リハ栄養研究会」グループへの参加(=入会)を必須としていますので、よろしくお願いいたします。

目次

はじめに(茂木健一郎)

第1章 黒船がやってきた!

媒体を自分で持てる快感/グーグルの画面は深い思想に基づいている/ウィキペディアが日本から出なかったのはなぜか/公共性と利他性がインターネットの特質/ネットがセレンディピティを促進する/ウェブは脳の報酬系を活性化させる/シリコンバレーのルーツは反権威/世界史の四つ目のリンゴ/ヒューマン・ネイチャーを理解する/アメリカの社会風土がそもそも2・0的/リアルがかかわった途端にスピードが遅れる/新しいものを賞賛する精神が社会にあるかないか

第2章 クオリアとグーグル

アメリカにいるときは弱者の視点/ネットで情報を集めるのはアスリート的/ユーチューブは確信犯/最初から完璧さを求めない姿勢/ポスト・グーグルは何なのか/サーチとチョイス/グーグルとクオリアは二つの別の世界/コンテンツ側は消費されていく?/ネットとの付き合い方がその人の個性 /ネット時代のリテラシーは感情の技術

第3章 フューチャリスト同盟だ!

大学で教えるエネルギーをブログにかけたい/大学はもう終わっている/たった一人の狂気で世の中が動く/何を志向できるかが勝負/ダーウィンはインターネット時代の人に近い/楽しくてしょうがないという人しか勝てない/組織に所属するのでなくてアフィリエイトする/そうか、「フューチャリスト同盟」だ!

第4章 ネットの側に賭ける

負け犬たち、一匹狼たちが幸せになれる/ネットへのアクセスは基本的人権/「怒り」が大事/自らが補助線になるということ/ロングテールの意味は「人間はすべて違う」/日本の外に開かれた偶有性に身をさらす/実験は大事だ!/「本」とは錨をおろすポイント/インターネットは「言語以来」/「談合社会相対化」が共通ミッション/無料とはfreeである/過去の思想でいま起こっていることは語れない/ネット以前・以後は「相転移」/生命原理に反することはうまくいかない

梅田望夫特別授業「もうひとつの地球」

コンピュータとの出会い/「もうひとつの地球」とは/一億人から三秒を集める/世界の謎、オープンソース/未来は予想するものではなくて創造するもの/「好きなこと」を見つけて貫くこと

茂木健一郎特別授業「脳と仕事力」

青春の一ページ/ギャップイヤー/創造性とコミュニケーション/強化学習のメカニズム/プロとは自分のやっていることに快楽を感じる人/自己批評は大事だ/弱点が最大のチャンス

おわりに──フューチャリストとは何か(梅田望夫)

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