嚥下障害ポケットマニュアル第3版:リスク管理(p83~)のp89に、嚥下筋のサルコペニアに関する記載があります。
http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=213820
p89から一部引用させていただきます。以下、引用です。
サルコペニアでは骨格筋の萎縮が指摘されている。嚥下筋について明らかに証明されてはいないが、同様の機序が考えられる。低栄養状態の患者において、しばしば咽頭収縮力の低下や喉頭挙上障害、食道入口部開大障害を認める。これは栄養障害による嚥下筋のサルコペニア(筋肉減少症)が原因と考えられる。
栄養障害自体が嚥下障害の直接的原因となりうるのである。
以上、引用です。
嚥下障害のリスク管理として、誤嚥、窒息、経鼻栄養チューブ管理、薬剤の副作用とともに、栄養障害についてかなりの記載があることは、とても嬉しく思います。私が「サルコペニアによる嚥下障害」と言うよりも、嚥下障害ポケットマニュアル第3版に記載があるほうが、説得力があると感じます。
今後はコンセプトとしての「サルコペニアによる嚥下障害」から、エビデンスとしての「サルコペニアによる嚥下障害」への移行が重要になってきます。評価・診察方法、診断基準、予防・治療、予後…やるべき臨床研究はたくさんありますが、どれか1つに絞って頑張ってみようかと思っています。
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