2011年9月12日月曜日

iCloudとクラウドメディアの夜明け

本田雅一著、iCloudとクラウドメディアの夜明け、ソフトバンク新書を紹介します。

http://www.sbcr.jp/products/4797367003.html

個人が使えるクラウドサービスのハウツー本ではありませんが、クラウドメディアが今後どのような流れで進んでいくかを知るには参考になる書籍です。この流れは今後、学会・研究会でも同様になると感じています。

ダウンロードもしくは本・雑誌・CD・DVD・ブルーレイなどでソフト(音楽、映画、書籍、ゲームなど)を購入する時代から、ソフトはクラウド側にあってダウンロードしないで、好きな時に好きなものを見る・聞くという時代に変わりつつあるようです。もしくはダウンロードしてもクラウド側とすぐに同期できる仕組みになるようです。

ですのでネットにアクセスできれば、○○プレーヤーといったものはそもそも必要なくなるということになります。パソコン中心ではなく、クラウド中心でパソコンもスマートフォンもiPadも同じ立ち位置になるようです。

自分の身の回りで置き換えて考えてみると、

・学会誌や抄録集を紙ベースで作成して郵送するのではなく、学会員であればいつでもすべての学会誌に掲載された論文にアクセスできる。

・学会のときはノートパソコンかスマートフォンかiPadか何かを1つ持ち歩けば、そこで学会のプログラム、抄録集をすべて見れるので、重い抄録集を持ち歩く必要はない。

・自分の関心のある文献をパソコン内の文献管理ソフトで管理するのではなく、クラウド側で管理・整理できるようになる。一部有料ではあっても、いつでもアクセスできる。

・学会の一般口演スライド、ポスター原稿は、学会員であれば学会場に行かなくても、ネットで見ることができる(学会期間中だけにするか、いつでも可にするかは要課題ですが)。

・学会のすべての発表をUstreamで生中継する。学会員であれば、学会場にいなくてもすべての発表を見ることができる(学会員でなくても見れるのは一部に限定してもよいかもしれません)。

などが予測されます。急には変わらないかもしれませんが、5年、10年たったらこのようなことが当たり前になっているのでは、と感じさせてくれる書籍です。

目次
序章 クラウドメディアの時代へ
第一章 新たなる戦場
第二章 ソニー――栄光を取り戻すための挑戦
第三章 アップル――イノベーションのその先を目指して
第四章 ビジネスのルールが変わる
第五章 クラウドメディアのアキレス腱
終章 これから何が起きるのか

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