2022年7月3日日曜日

2022年上半期の振り返り

遅くなりましたが2022年の上半期を振り返ります。

論文 2020年上半期12本(英語Editorial筆頭1本、英語原著共著8本、英語総説共著2本、日本語原著共著1本) → 2021年上半期22本(英語原著共著10本・うちコレス1本、英語総説共著5本・うちコレス1本、英語症例報告筆頭1本、英語レター共著1本など)) → 2022年上半期14本(英語原著8本・うち筆頭1本・コレス2本、英語総説5本・うち筆頭2本) 

書籍(編著)2020年上半期0冊 →2021年上半期0冊 → 2022年上半期1冊

総説・書籍など依頼原稿 2020年上半期12本(1本は英語書籍Chapter) → 2021年上半期6本 → 2022年上半期17本

学会発表・講演筆頭演者 2020年上半期4回(1回は誌上発表のみ) → 2021年上半期6回(うち台湾オンライン1回) → 2022年上半期14回

講演(大学講義なども含め)2020年上半期11回  → 2021年上半期13回 → 2022年上半期13回

Google Scholar引用回数 7月3日時点で2022年は650回(2021年は年間で1127回)

英語論文は昨年に比べるとやや少ないですが、サルコペニアの摂食嚥下障害データベースを使用した論文や、日本リハ栄養学会のポジションペーパーの二次出版などが掲載されました。ただデータベース論文もポジションペーパーも共著で作成中のものが多く何とかしないとです。

書籍は塩野崎さんの70歳からは超シンプル調理で「栄養がとれる」食事に変える、の監修機会をいただきました。オリコンだと毎週2000部弱の推定売上で、毎週のランキングを見るのが楽しみです。医学書だとトータルで2000部売れればまずますですので、大違いですね。

学会発表・講演は2020年、2021年と比べてやや増えました。これはコロナの影響がやや緩和されたことの影響が大きいと思います。自分が大会長となった第9回日本サルコペニア・悪液質・消耗性疾患研究会はオンライン開催で残念でしたが、内容は充実していたと感じます。

学会以外での講演は2020年、2021年と比べて変わりありませんでした。コロナ前と比べたら明らかに少ない状況が続いています。リハ栄養やリハ薬剤をより広めるために、講演依頼(特に現地開催)は以前より前向きに対応しています。すべてをお引き受けできるわけではありませんが。

Google Scholar引用回数は昨年の半数よりは多いですが、伸びとしては鈍化しています。引用回数の増加は、学術面におけるリハ栄養やサルコペニアの摂食嚥下障害などの発展を示唆するものになりますので、あくまで目的ではなく結果ではありますが今後も増えてほしいと思います。

日本リハ栄養学会の理事長を退任して監事になったことで、学会運営の負担はだいぶ減りました。ただリハ栄養やリハ薬剤の発展に関しては今まで同様に貢献したいと考えています。リハ栄養の心理面、社会面での発展や、リハ栄養診断推論の質改善や普及が重要だと考えます。

以下、2022年上半期の業績です。

(原著論文)

Kimura M, Naganuma A, Ogawa Y, Inagawa M, Nishioka S, Momosaki R, Wakabayashi H. Calf circumference and stroke are independent predictors for an improvement in the food intake level scale in the Japanese sarcopenic dysphagia database. Eur Geriatr Med 2022. doi: 10.1007/s41999-022-00651-3.

Bise T, Yoshimura Y, Wakabayashi H, Nagano F, Kido Y, Shimazu S, Shiraishi A, Matsumoto A. Association between BIA-derived Phase Angle and Sarcopenia and Improvement in Activities of Daily Living and Dysphagia in Patients undergoing Post-Stroke Rehabilitation. J Nutr Health Aging. 26(6):590-597, 20226

Taguchi K, Wakabayashi H, Fujimoto M, Obayashi S, Yamamoto M, Nishioka S, Momosaki R. Association between Malnutrition Severity and Swallowing Function in Convalescent Rehabilitation Wards: A Multi-Center Cohort Study in Malnourished Patients with Sarcopenic Dysphagia. J Nutr Health Aging. 26(5):469-476, 20225

Tomohara-Ichishima H, Wakabayashi H, Maeda K, Nishioka S, Momosaki R.  Relationship of body mass index on activities of daily living in hospitalized patients with chronic obstructive pulmonary disease. Respir Med Res.81:100899, 20225

Mori T, Wakabayashi H, Kishima M, Itoda M, Fujishima I, Kunieda K, Ohno T, Shigematsu T, Oshima F, Ogawa N, Nishioka S, Momosaki R, Shimizu A, Saito Y, Yamada M, Ogawa S. Association between Inflammation and Functional Outcome in Patients with Sarcopenic Dysphagia. J Nutr Health Aging. 26(4):400-406, 20224.

Wakabayashi H, Kishima M, Itoda M, Fujishima I, Kunieda K, Ohno T, Shigematsu T, Oshima F, Mori T, Ogawa N, Nishioka S, Momosaki R, Yamada M, Ogawa S, The Japanese Working Group on Sarcopenic Dysphagia. Prevalence of hoarseness and its association with severity of dysphagia in patients with sarcopenic dysphagia. J Nutr Health Aging, 26 (3):266-271, 20223

Yoshimura Y, Wakabayashi H, Nagano F, Bise T, Shimazu S, Shiraishi A, Kido Y, Matsumoto A. Chair-Stand Exercise Improves Sarcopenia in Rehabilitation Patients after Stroke. Nutrients. 14(3):461, 20221

Matsumoto A, Yoshimura Y, Wakabayashi H, Kose E, Nagano F, Bise T, Kido Y, Shimazu S, Shiraishi A. Deprescribing Leads to Improved Energy Intake among Hospitalized Older Sarcopenic Adults with Polypharmacy after Stroke. Nutrients. 14(3):443, 20221

衛藤恵美、今岡信介、森淳一、若林秀隆.回復期リハビリテーション病棟における高齢脳卒中患者の口腔機能と在宅退院の関連.JSPEN4(1):10-1620222

(症例報告)

(総説)

Wakabayashi H. Positive psychology and rehabilitation nutrition. J Gen Fam Med, in press

Nishioka S, Wakabayashi H. Interaction between malnutrition and physical disability in older adults: Is there a malnutrition-disability cycle? Nutr Rev, in press

Wakabayashi H, Maeda K, Momosaki R, Kokura K, Yoshimura Y, Fujiwara D, Kosaka S, Suzuki N. Diagnostic reasoning in rehabilitation nutrition: Position paper by the Japanese Association of Rehabilitation Nutrition (secondary publication). J Gen Fam Med 23(4):205-216, 20226

Inoue T, Takeuchi I, Iida Y, Takahashi K, Nagano F, Miyazaki S, Shirado K, Yoshimura Y, Momosaki R, Maeda K, Wakabayashi H. Disease-specific Nutritional Physical Therapy: A Position Paper by the Japanese Association of Rehabilitation Nutrition (Secondary Publication). JMA J. 5(2):252-262, 20224

Inoue T, Iida Y, Takahashi K, Shirado K, Nagano F, Miyazaki S, Takeuchi I, Yoshimura Y, Momosaki R, Maeda K, Wakabayashi H. Nutrition and Physical Therapy: A Position Paper by the Physical Therapist Section of the Japanese Association of Rehabilitation Nutrition (Secondary Publication). JMA J. 5(2):243-251, 20224

若林秀隆、前田圭介、百崎良、小蔵要司、吉村芳弘、藤原大、小坂鎮太郎、鈴木規雄.リハビリテーション栄養における診断推論:日本リハビリテーション栄養学会によるポジションペーパーリハビリテーション栄養6(2):2-11, 20224

若林秀隆:栄養とリハビリテーション.日本慢性期医療協会誌30(3):22-28, 20226

若林秀隆:高齢者の体重減少―リハビリテーション栄養ケアプロセスで考える.日本医事新報5118:18-37, 20225

若林秀隆:高齢者リハビリテーションにおけるCGAの活用.老年科 5(5):311-317, 20225

若林秀隆:これからの栄養ケアで大切なこと.エキスパートナース38(7):14-19, 20225

若林秀隆:運動やリハビリは重要だけど、どう処方すればいいの?medicina59(6):835-839, 20225

若林秀隆:【最新知見を現場に活かす!誤嚥性肺炎 治療と予防の新常識】(2)各論 リハビリテーションと栄養―誤嚥性肺炎と医原性サルコペニア.  jmed mook (79)87-93, 20224

大塚有希子, 若林秀隆:【高齢者の「低栄養」】<総論>低栄養状態のアセスメントと個々の状態に応じた介入方法. コミュニティケア 24 (5)10-16, 20224

西岡心大, 中原さおり, 高崎美幸, 塩濱奈保子, 小蔵要司, 鈴木達郎, 横井由梨[吉村], 二井麻里亜, 前田圭介, 若林秀隆:攻めの栄養療法の概念と臨床への適用―日本リハビリテーション栄養学会管理栄養士部会によるポジションペーパー. リハビリテーション栄養 6 (1)77-93, 20224

若林秀隆:呼吸筋サルコペニア. Respica 20(2)1, 20224

若林秀隆:栄養と体重のゴール設定. 食と医療 2090-92, 20222

若林秀隆:リハビリテーション栄養の実際―リハビリテーション栄養診療ガイドライン2020updateについて.  Journal of Clinical Rehabilitation  31 (1)14-18, 20221

若林秀隆:栄養と運動耐用能.リハビリテーション医学 59(1):40-4620221

(著書)

【監修】

塩野﨑淳子著,若林秀隆監. 70歳からは超シンプル調理で「栄養がとれる」食事に変える!, すばる舎,20222

【分担執筆】

若林秀隆:サルコペニアとフレイル.西田壽代監修:新はじめよう!フットケア,pp91-9420226

若林秀隆:認知機能障害を有する高齢誤嚥性肺炎患者のケア移行時におけるポイント.小坂鎮太郎、松村真司編:外来・病棟・地域をつなぐケア移行実践ガイド,pp132-13420226

若林秀隆:リハビリテーションと栄養.日本病態栄養学会編:病態栄養専門管理栄養士のための病態栄養ガイドブック改訂第7版,pp342-34720225

若林秀隆:サルコペニア.森戸光彦編:老年歯科医学第2版,pp179-18120223

 

(学会発表・講演)

若林秀隆:リハビリテーション栄養とサルコペニアのトピックス. 59回日本リハビリテーション医学会学術集会, 横浜, 20226

若林秀隆:アカデミックライティング. 13回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会, 横浜, 20226

若林秀隆:サルコペニアの最新データと介入. 64回日本老年医学会学術集会, 大阪, 20226

若林秀隆:フレイル、サルコペニアの評価を日常診療に活かす. 64回日本老年医学会学術集会, 大阪, 20226

若林秀隆:領域横断的フレイル・ロコモ対策-リハ栄養の関わり. 95回日本整形外科学会学術総会, 神戸, 20225

若林秀隆:摂食嚥下障害患者でのサルコペニアと便失禁の関連:アナルサルコペニア.  9回日本サルコペニア・悪液質・消耗性疾患研究会, オンライン, 20224

若林秀隆:アジアでのカヘキシアのアウトカム評価.  9回日本サルコペニア・悪液質・消耗性疾患研究会, オンライン, 20224

若林秀隆:高齢者透析患者のリハビリテーション栄養と予後.  12回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会, 岡山, 20223

若林秀隆:腎臓リハビリテーション栄養の介入とそのタイミング.  12回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会, 岡山, 20223

若林秀隆:摂食嚥下と低栄養、リハビリテーション栄養, 45回日本嚥下医学会総会ならびに学術講演会,福岡,20222

若林秀隆:栄養とリハビリテーション, 9回慢性期リハビリテーション学会,オンライン, 20222

若林秀隆:リハ栄養の基礎,第12回透析運動療法研究会,両国,20221

若林秀隆:CKDにおけるサルコペニア・フレイルのリハビリテーション栄養, 24回・第25回日本病態栄養学会年次学術集会,京都,20221

若林秀隆:リハ薬剤論文作成の手引き-エビデンスに基づいたリハ薬剤.第11回日本リハビリテーション栄養学会学術集会,名古屋,20221

 

(研究助成金)

百崎良:科学的介護情報システムを用いた包括的介護サービス研究.文部科学省学術研究助成基金助成金 基盤研究(B) 520万円 (内、間接経費 : 120万円) 、分担研究者(25万円)

田村学:多元計算解剖脳モデルに磁気刺激を周術期活用した神経機能回復維持プログラムの開発.文部科学省学術研究助成基金助成金 基盤研究(B) 728万円 (内、間接経費 : 168万円) 、分担研究者(40万円)

 

(その他:テレビ、ラジオ、雑誌、新聞)

若林秀隆、山田実:「貯筋」は40代がチャンス サルコペニア、どう防ぐ.日本経済新聞、NIKKEIプラス12022625

若林秀隆、谷本道哉:厳選!きょうから始める健康習慣「筋トレ 中高年こそ」.NHK eテレ、きょうの健康、15日、621

若林秀隆:ステイホームで気になるからだの衰え.NHKラジオ第一、マイあさラジオ:健康ライフ、125日~29日、215日~19