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2013年5月12日日曜日

学習イノベーションの未来

今日はGLPの特別シンポジウム「学習イノベーションの未来」に参加してきました。プログラムなどは下記HPを参照してください。今日からGHLPではなくGLPになったそうです。

http://www.ghlp.m.u-tokyo.ac.jp/events/upcoming/future-of-learning-and-teaching/

印象に残ったことだけ箇条書きにします。個人の学習と日本リハビリテーション栄養研究会の運営に少しでも活用できればと思います。

・内向きのExpertiseから外向きのExpert Amateurismへ。専門家は専門細分化するほど領域が内向きになるが、これからはアマチュアでも領域を外向きに広げていく。

・大学授業のレポートをオンラインで提出するだけでなく、学生同士の相互閲覧を可能なシステムにしたら、9割の学生が他者のレポートを閲覧し、レポート全体の質が高くなった。これならレポートのコピペもやや難しそうです。

・「21世紀型スキル」思考の方法―創造性、批判的思考、問題解決、意志決定と学習。仕事の方法―コミュニケーションと協働。仕事の道具―情報通信技術(ICT)と情報リテラシー。世界で暮らすための技能―市民性、生活と職業、個人的および社会的責任

・Learing is a journey of encounter and dialogue with object (world), others, and oneself.

・学習とは対象(世界)、他者(仲間)、自分自身との出会いと対話の旅である。学習とは未知から既知からへの旅であり、世界作り、仲間作り、自分作りである。

・Learning and networking are border-crossing.学習もネットワーキングも領域の境界を超えることで、領域の中も活性化する。

2012年5月18日金曜日

「ツ・ナ・ガ・ル」09号

チーム医療フォーラムで年4回出版している「ツ・ナ・ガ・ル」09号が、もうすぐ出版されます。「ツ・ナ・ガ・ル」は質・量ともに中身がかなり充実しているにもかかわらず、無料で配布しているという素晴らしい冊子です。

「ツ・ナ・ガ・ル」HP
http://tunagaru.me/



私は医療人のためのFaculty Developmentという連載を担当させていただいています。今回は「自分に相応しい組織の選び方」というテーマで執筆しました。JPGファイルを上記にアップしますので、興味のある方は読んでいただければと思います。

「ツ・ナ・ガ・ル」09号は明日の第4回日本静脈経腸栄養学会首都圏支部学術集会や、明日、明後日の第35回日本栄養アセスメント研究会で配布予定と聞いています。09号にはサルコペニアの特集記事もあり私は今回、こちらにも関わっていますので、参加される方はぜひ入手してください。

「ツ・ナ・ガ・ル」では、[一般会員]、[勉強会開催会員]、[講師登録会員]の3種類の会員登録が可能となっています。こちらもぜひ多くの方に登録していただければと思います。よろしくお願い申し上げます。

http://tunagaru.me/register

2012年5月17日木曜日

理学療法士のキャリアデザイン

雑誌「理学療法ジャーナル」の最新号2012年05月号で、理学療法士のキャリアデザインの特集が組まれています。興味深いです。

http://www.igaku-shoin.co.jp/journalDetail.do?journal=34795

特集のEOI(Essence of the Issue)のPDFは下記HPで見ることができます。

http://www.igaku-shoin.co.jp/misc/pdf/ptj_eoi/4605.pdf

神戸先生と内山先生の総論の論文では、キャリア理論についてわかりやすく解説されています。各論として理学療法士10人のキャリアモデルが紹介されていますが、こういった文章を執筆できる人たちですので、理想的なキャリアを歩んでいて、すでに山登りをしている理学療法士だと感じます。

実際には若手の理学療法士が大半ですので、山登りではなく筏下りをしている人のほうが多いはずです。筏下りで参考になる部分もありますが、登る山を選べずに中だるみしている理学療法士の紹介などもあったら、よりリアルな感じがします。今後、この10人のようなキャリアを歩める理学療法士は何%くらいでしょうか。

理学療法士以外の医療人にとっても、キャリアを考えるうえで参考になる雑誌ですので、多くの医療人に読んでいただきたいと思います。

キャリアデザインの意義と役割
神戸 康弘
 
理学療法士としてのキャリアデザイン
内山 靖
 
理学療法士のキャリアモデル
 1.専門理学療法士として
田中 直樹
 2.部門管理者として
後藤 伸介
 3.教育者として
大西 秀明
 4.研究者として
榊間 春利
 5.社会起業家として
露木 昭彰
 6.地方公務員として
森倉 三男
 7.政治家として
島田 真理
 8.女性理学療法士として
谷口 千明
 9.事務系管理者として-病院事務系管理者に至るまでのキャリアと現状
桐田 泰蔵
 10.海外で働く理学療法士として-わがなすことはわれのみぞしる
小倉 秀子

2012年1月22日日曜日

作業療法士のためのキャリアデザイン入門



今日は、神奈川県作業療法士会で「作業療法士のためのキャリアデザイン入門-強みの作り方、伸ばし方、活かし方-」という研修会を担当しました。はじめてのテーマで準備は大変でしたが、グループワークを中心に何とか3時間、無事終わりました。参加者のほうが大変だったと感じています。

配布資料を1月24日までダウンロードできるようにしておきましたが、約300回のダウンロードがありました。参加者は30人強だったのですが(笑)。

ダウンロードできなくなった代わりに、当日の写真を掲載しておきます。またどこかで「PT・OT・STのためのキャリアデザイン」の研修会が企画されるかもしれませんね。ニーズはあるのではと感じています。

2012年1月3日火曜日

大組織で成功できる要素

梅田望夫著「ウェブ時代をいく」、ちくま新書687より、p93「大組織で成功できる要素」を紹介します。世の中には大組織に向いている医療人と、小組織に向いている医療人がいますので、自分の適性を理解しておくことが重要です。

以下、「大組織で成功できる要素」の引用です。

1)「配属」「転勤」「配置転換」のような「自分の生活や時間の使い方を他者によって規定されること」を、「未知との遭遇」として心から楽しめる

2)与えられた問題・課題を解決することに情熱を傾けることができる。その課題が難しければ難しいほど面白いと思える

3)Whatへの「好き嫌い」やこだわりがあまり細かくなくおおらかで、一緒に働く人への「好き嫌い」があまりない。仮にあっても、苦手(つまり「嫌い」)を克服することを好む。

4)「これが今から始まる新しいゲームだ」とルールを与えられたとき、そのルールの意味をすぐに習得してその世界で勝つことに邁進することに興味を覚える。

5)多くの人と力を合わせることで、個人一人ではできない大きなことができることに充実感を覚えるチームプレイヤーである

6)「巨大」なものが粛々と動くことへの関与・貢献に達成感と充実感を感じ、長時間長期のの「組織へのコミットメント」をいとわず、それを支える持久的体力にすぐれる。

7)組織への忠誠心や仕事における使命感の方が、個の志向性よりも価値が高いと考える。

以上、引用です。ここでの大組織は主に企業、役所の意味ですし、成功は出世の意味でしょう。つまり、ビジネスパーソンやお役人として偉くなるのは、この7要素に当てはまる人です。医療人でも数多く当てはまる方は、大病院での勤務や大きな学会や職能団体での役職が向いていると思います。

しかし私が当てはまるのは5)だけです…。他の6項目はまったく当てはまりません。つまり、どうみても自分の「できること・やりたいこと・やるべきこと」に関われる小さな組織での活動が向いています。私は大組織で成功することはなさそうなので、中長期的には小組織で頑張りたいと思います。

2011年12月19日月曜日

今日から使える医療統計学講座:交互作用

週刊医学界新聞第2958号、2011年12月19日に「今日から使える医療統計学講座【Lesson8】交互作用」が紹介されています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02958_03

最初に「交互作用(または相互作用)は,臨床疫学において交絡と並ぶ重要なコンセプトですが,その交絡と交互作用の違いをきちんと理解している人は少ないようです。」とありますが、私もその1人です…。
以下、引用です。
「交互作用は英語ではInteractionと呼ばれ,「2つ以上のファクターが互いに影響を及ぼし合うこと」と定義されています。よく知られている例ですが,ワルファリンの服用中に納豆などのビタミンKを多く含む食事を制限するのは,ワルファリンとビタミンKが交互作用するからです。」

ちなみに交絡因子の定義は下記の通りです。

・その因子がアウトカムに対する既知のリスク要因である。
・その因子が要因とアウトカムの両方に関連する。
・原因と結果の中間因子ではない。

例えば「ライターを持っている人に肺癌が多い」場合、確かにそうかもしれませんが、交絡因子としてのたばこ・喫煙の影響が極めて大きいですよね。たばこ・喫煙は、交互作用とは確かに違います。

交絡因子は測定さえしておけば、多変量解析で比較的容易に調整が可能ですが、交互作用の解析は非常に難しいそうです。統計の専門家に相談しなければ太刀打ちできない気がします。最後にまとめとしてのReviewを引用します。以下、引用です。

「Review
*臨床研究では,交互作用をEffect Modificationとしてとらえると理解しやすいです。
*サブグループごとの解析の有意差のみでは,交互作用は判断できません。
*効果がサブグループ間で変わるかどうかは,統計的なエビデンスが必要です。
*交互作用の解析はパワーが落ちます。サンプル数の計算時に注意が必要です。
*交互作用を調べる項目は,プロトコールに記載しておきます。」

2011年11月30日水曜日

作業療法士のためのキャリアデザイン入門

来年1月22日に神奈川県作業療法士会で「作業療法士のためのキャリアデザイン入門-強みの作り方、伸ばし方、活かし方-」という研修会を開催します。

http://kana-ot.jp/wpm/lecture/post/246

OTであれば神奈川県以外の方でも申し込み可能ですが、応募者多数の場合には神奈川県のOTを優先するようです。医療人のキャリアデザインで3時間のワークショップを行うのは初めてですが、FDの1つとして参加者が考える機会になればと思っています。興味のあるOTはぜひご参加いただければと思います。

もしこれが好評でしたら、他でも医療人のキャリアデザインのワークショップをやりたいですね。ビジネスパーソンや医療人でも看護師向けのものは少なくありませんが、看護師以外の医療人ではこのようなワークショップは少ないと感じています。そのうち、リサーチクエスチョンよりキャリアデザインのワークショップばかり行うことになるかもしれません。

以下、上記HPからの引用です。

日時:2012年1月22日(日)12:30受付開始 13:00-16:00
※講習会終了後に懇親会を予定しています。見知らぬ方同士でも気軽に参加していただけるよう配慮いたしますので、普段できない情報交換の場としてご利用いただければ幸いです。(会費は別途徴収します)

場所:横浜市立大学附属市民総合医療センター本館3階リハビリテーション部
〒232-0024横浜市南区浦舟町4-57 電話番号:045-261-5656
横浜市営地下鉄ブルーライン「阪東橋」駅下車徒歩5分
京浜急行「黄金町」駅下車徒歩10分

内容:作業療法士の国家試験に合格して、作業療法士になったあなた。あなたは作業療法士としてのキャリアデザインをどの様に考えていますか?臨床場面で経験を積み、スキルアップに努力しているあなたに、今回別の視点からのキャリアデザインを提案したいと思います。講師は、横浜市大の若林秀隆先生をお迎えします。リハビリテーション医学界に「リハ栄養」の概念を持ち込み、多くの著作と研修会の講師、リハ栄養研究会の主宰など、今最も注目される先生です。先生ご自身のキャリアデザインの経験を元に、作業療法士への熱いメッセージをいただきたいと思います。キャリアデザインに興味がある方だけでなく、リハ栄養に興味のある方も、若林先生の肉声にふれることのできる機会となります。お早めのご応募をお待ちしています。

対象:神奈川県OT士会員で今年度会費納入済みの方、他都道府県OT士会員等
※神奈川県在勤のOTで、神奈川県作業療法士会未入会または今年度会費未納の方は受講できません。

参加費:3000円

定員:50名

申し込み方法:
1)E-mail(携帯メール不可)にて神奈川県OT士事務局研修会担当(ken-otアットマークkana-ot.com)までお申込み下さい
2)E-mailの題名を「身障1/22受講希望」とし、本文に1)受講希望講習会名及び開催日、2)氏名、3)所属、4)都道府県士会名、5)日本作業療法士協会会員の場合は会員番号、6)連絡先電話番号、7)返信用E-mailアドレス(携帯メール不可)を必ずご記載下さい。記載内容に不備があった場合は受け付けられません。
3)神奈川県在勤のOTの方は、申込2週間前までに必ず今年度会費を納入して下さい。納入確認に2週間程度必要になります。納入状況をお忘れの場合は、日本作業療法士協会「Web版OT協会会員情報システム」にてご確認いただくか、士会事務局(電話番号045-663-5997)にお問い合わせください。
4)申込みのE-mailは1人1通までとします。

申し込み締切
2011年12月1日―2012年1月6日
※期間外の申込は受付不可
※応募者多数の場合、先着、神奈川県OT士会員を優先し選考いたします。

問い合わせ
山岸誠、伊藤淳子(横浜市大附属市民総合医療センター)電話番号045-261-5656 内線2444OT室

2011年11月28日月曜日

週刊医学界新聞:RCTにおけるデータ解析

週刊医学界新聞の最新号(第2955号 2011年11月28日)に、今日から使える医療統計学講座【Lesson7】RCTにおけるデータ解析が掲載されています。この連載は本当におすすめです。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02955_03

上記HPよりポイントを引用させていただきます。以下、引用です。

*ベースラインの特性比較にはP値は記載しません。
*アウトカムの解析は補正しない場合が多いですが,補正によりパワーが増すことがあります。
*補正を行う場合は,プロトコル作成時に補正する変数を決めておくことが重要です。
*アウトカムのベースライン値は通常補正するので,必ず測定します。

RCTでベースラインの両群の特性の違いをP値を見て、ランダム割り付けがうまく行っていないのではと解釈していたのですが、それは統計的に正しい意味を持たないそうです。まったく知りませんでした。

RCTでは補正なしの単変量解析を行うべきだと思っていたのですが、以下引用です。

(4)ベースラインの群間比較の結果は用いず,研究前に作られたプロトコルで表記された変数のみを補正する。これらの変数は,アウトカムに対して影響力を持つリスク因子(例:がんによる死亡がアウトカムの場合,腫瘍ステージなど)の中から選ばれる。
(5)アウトカムのベースラインの値(薬剤投与後の血圧をアウトカムとすると,投与前の血圧の値)を補正する。
(6)特性を確実にそろえるためにランダムな割り付けが層別に行われた場合(例:多施設RCTの場合の施設),層別に使われた変数を補正する。

これらに関しては統計的に正しいと認識されているとのことです。特にアウトカムのベースライン値での補正はあり(むしろ行ったほうがよい)なので、必ず測定することが大切だとあります。RCTは統計学的にはシンプルに解析すればよいと思っていたのですが、今回も自分の認識の誤りを実感できました。

2011年11月21日月曜日

看護師の継続教育・学習におけるe-learningの活用

週刊医学界新聞の第2954号、2011年11月21日に、バートン裕美氏(NurseEDU・CEO)と瀬戸山陽子氏(聖路加看護大学大学院博士後期課程)の「看護師の継続教育・学習におけるe-learningの活用」という記事が掲載されています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02954_03

上記HPより一部引用して紹介させていただきます。

以下、引用です。
「看護職の学習では,何を学ぶかはもちろん重要であるが,同時に効率的な学習方法を普及させることが急務であろう。その一例として,e-learning方式を用いた利便性や自由度が高い学習方法が挙げられる。不規則勤務で拘束時間が長い看護師にとって,休日の確保はその翌日に効率的に働くため必要である。現在,休日返上で勉強会を行う施設が多くあるが,これは効率的な業務の妨げになりかねない。もちろん,休日を学習の機会に充てることも個人の選択肢としてはあるが,各看護師が主体的・自律的に選択でき,裁量度の高いシステムが求められる。」

効率的な学習方法は、私がブログでしばしば紹介しているFDの1つになります。FDの普及も急務だと思います。看護師以外の医療人にもe-learning方式はとても有用だと私は感じていますが、特に不規則勤務の多い看護師に有用だと私も考えます。問題はITに弱い看護師が多いことでしょうか。

以下、引用です。
「インターネット上で学びの場を共有することも効率的だ。(中略)掲示板など書き込みの場を設けることで,組織横断的に,他者が何を学び,何を疑問と思っているのかを知ることができる。これは,他の組織に所属する看護職との「学び合い」の機会となり,他者が何を考えているのかを知り,自分や自分の組織を客観的にとらえる機会ともなるだろう。また教え合うことで,集合知の共有にもなる。」

インターネット上での学びの場として、日本リハ栄養研究会ではFacebookのグループを活用しています。学びよりは交流の要素のほうが大きいですが、学びの要素も少なくないと感じています。多くの方にFacebookを初めて、研究会に入会して学んでいただけると嬉しいです。
日本リハ栄養研究会HP:https://sites.google.com/site/rehabnutrition/

最後の引用です。
「開かれた学びの場における学習は,自らがスキルアップするだけでなく,外の世界を知る機会にもなる。繰り返しとなるが,他の組織の看護職は何を考え,何に疑問を持ち,何を学んでいるかを知ることで,自らを振り返り,行動を起こすことに結びつくかもしれない。インターネットを使い,施設を超えて看護職同士がつながりながら,同じようにインターネットを使って自らの病気について学習する患者を支援できる専門職をめざしたいと思う。」

看護師は1病院内の人数が多いので、他の組織の看護師と交流する機会がほとんどなく、同じ組織の看護師とばかり交流していることが、他の医療人より多い気がします。病院の外に出なければ山登りはできませんので、インターネットで施設を超えて看護師同士がつながることは、学習と成長に有用だと考えます。

私の課題は、日本リハ栄養研究会(特にFacebookのグループ)を施設と職種を超えて多職種でつながり、より学習、成長、交流ができる場にすることです。リハ栄養セミナーやリハ栄養合宿に参加できない方でも、学習、成長、交流がいくらかはできるように頑張ります。もちろん参加するほうがなおよいですが…。

2011年11月11日金曜日

キャリアデザイン入門③

キャリアデザイン入門シリーズで、今回は金井壽宏氏のキャリア理論を紹介します。

金井壽宏教授が提唱する「節目」のキャリア論
http://jibun.atmarkit.co.jp/ljibun01/rensai/career11/career01.html

なお、上記の「エンジニアも知っておきたいキャリア理論入門」全15回は、医療人も知っておきたい内容ですので、時間のあるときに一通り目を通すことをお勧めします。

上記HPからの引用です。

「金井先生の「キャリア・デザイン」論の基本的なメッセージは、“(人生の)節目に絶対に意識してデザインすべきものが「キャリア」だ” というものです。(中略)節目では真剣にキャリア・デザインを行うけれど、それ以外はキャリア・ドリフト、偶然の出来事を自分の可能性を広げるチャンスとして生かすのです。」

キャリアについて毎日考えていると気が重くなります。かといってキャリアについて何も考えないようでは、自分の人生を生きているとは言いにくい気がします。節目(社会人となる時期、30歳前後、結婚・出産、疾患など)のときだけは、自分のキャリアについてじっくり考えるべきでしょう。

私はよく講演でドラッカーの「何によって憶えられたいか」を引用しますが、これを毎日考えていると何もできなくなります(笑)。行動して初めて理解できることも少なくありません。ですので、「何によって憶えられたいか」について、自分なりの仮説としての答えが見つかった後には、1年に1-2回熟慮すればよいと思っています。その後は仮説検証サイクルをまわし続けることです。

HPからの引用です。
「20年も30年も先のことはデザインできない。そんな先までの道程は分からないから。だからこそ、数年に1回くらい自分に訪れる節目のときくらいは、しっかりキャリア・デザインすべき。節目でさえデザインしなかったら、ずっと流されたままになってしまう。
節目だけでもデザインして、不確実な中にも大きな方向感覚や夢を持っていれば、あえて流されてみた方が、「思わぬ掘り出し物」に出合えるかもしれない。」

確かに20~30年後のことなどまったくわかりません。生きているかどうかもわかりませんし(笑)。せいぜい3~5年後になりたい自分をイメージするのが現実的だと思います。流されたままのキャリアは、他人や社会によって生かされたキャリアといっても過言ではないかもしれません。それでよいという方にはキャリアデザインは不要ですが。

上記HPからの最後の引用です。
「金井流キャリアトランジション・モデルは以下の4ステップで構成されています。1.キャリアに方向感覚を持つ。2.節目だけはキャリア・デザインする。3.アクションを起こす。4.ドリフトも偶然も楽しみながら取り込む。」

キャリアも考えるだけでもアクションするだけでもダメだということですね。経験学習モデルのサイクルをまわすのに似ています。

金井壽宏氏:魂の仕事人第32回
http://www.jinzai-bank.net/careerlab/info.cfm/tm/128/

上記HPからの引用です(其の二)。
「石の上にも3年」というのはほとんど深い意味はないんですが、新しい仕事に就いたら、最初に向いているかどうか悩む時期はあって、そのときに最低、必要な努力はするべきやと思うね。つまりとことんやってみる前に辞めちゃダメと思う。」

これは必ずしも三年でなくてもよいとは思いますが、安易に辞めないことはやはり重要だと感じます。ただし、職場が腐っている、ブラック企業ならぬブラック病院・施設の場合には話は別で、すぐに辞めるべきです。

これ面白いので引用します(其の二)。
「こんなこと言ったら医者の友達は怒ると思うけど、そいつのポテンシャリティー見てて、「もったいない。おまえみたいな優秀なやつがなんで医者をやるのよ」って思う。地頭が良くて、親父が医者で、周りも「おまえは医者になったらいい」って言うから医者になってしまって。結果的に立派な医者になってるからいいけど、もういっぺん視野を広げてみたら、いろんな可能性があるんじゃないかって思うね。」

医者をやるのがもったいないというのは、私には新鮮な発想です(笑)。でも医者をやらないのがもったいないという人も一方でいるとは思うのですが…。いろんな可能性を重視することは同感です。

其の三からの引用です。
「仕事を長く続けるためには他者から認められることが必要やと思うね。良いことさえやっていたら社会に認められなくてもいいじゃないかという高尚なことを言う人もいますが、社会とか他者が認めてくれなかったら絶対にさびしくなるから。」

「何によって憶えられたいか」の答え(仮説)を持つことが重要な理由の1つがこれです。誰か(それを決めるのも大事なことです)に憶えられることで、長く続けることができるができるのだと思います。

少し長いですが、最後の引用です(其の五)。
「特に若い人に言ってあげたいのは、どんな仕事の世界でもうれしいこととつらいことがあるから、落ち込むことがあっても大丈夫だってこと。
 キャリアは一生続くものだから、途中で失敗したり挫折しても、振り返るたびに後知恵でもいいから、これまで経験してきたことにはそれぞれどんな意味や教訓があったのかということを考えた方がいいと思う。うまくいかなかった経験も含め、これまでのキャリアを全否定しない方がいい。そうやって経験を蓄積していって35歳とか40歳になった頃に、ちょうど人生の真ん中ころだから、残りの人生で何をやりたいかというのを考えたらいいと思うね。」

2011年11月10日木曜日

キャリアデザイン入門②

キャリアデザイン入門シリーズということで、今回は大久保幸夫氏の資料を紹介します。
①大久保幸夫氏:「キャリアと能力の育て方」
http://www.keiomcc.net/terakoya/2007/03/sekigaku49.html

上記HPからの引用です。
「キャリアというと、ひとつは、履歴書に書くような「経験した職業職務の履歴」という意味があります。これは、キャリアの客観的側面です。もうひとつは、キャリアの主観的側面で、仕事に対する「自己イメージ」のことです。そして今回、大久保氏が語る「キャリア」は、この主観的側面である「自己イメージ」だということです。」

キャリアを主観と客観に分けて考えるのはとても有効だと私は感じます。客観的なキャリアよりも主観的なキャリアのほうが大切です。しかし、客観的なキャリアを意識しながらデザインすることで、主観的なキャリアをより充実させることができます。
引き続きHPからの引用です。
「もし次の3つの問いに対する答えを持っているなら、自己イメージが形成されていると言えます。
  • 自分にできることは何か?(能力・才能)
  • 自分は何がやりたいか?(動機・欲求)
  • 自分は何をやることに価値を感じるか?(意味・価値)」
この中でもっとも難しいのは確かに、やりたいことだと思います。いろんなことをやってみなければ、本当に何がやりたいのかはわかりません。何もせずに自分の中で思索を重ねても仮説以上のものはでてきません。若いうち(特に20代から30代)は粗い仮説でよいので実際に行動して、仮説を検証することが大切です。

HPからの引用です。私も講演でよく紹介する筏下り-山登り理論です。

「「筏下り」とは、激流を下りながら、オールを使って難所を乗り切っていくイメージ。仕事に当てはめれば、ゴールを設定せず、当面の仕事に目標に向けて全力で取り組むことを意味します。そして、仕事上の経験やさまざまな人との出会いを通じて、自分の進むべき道を見出していく段階です。」

「「山登り」は、自分の進む道(専門)をひとつに絞り、その目指すべき頂に向けてすべてのエネルギーを集中させる段階です。自分の登るべき山を決めること、これも非常に勇気の要る、大変に難しい決断です。なぜなら、ひとつの山に登るということは、他の山、つまり他の選択肢を捨ててしまうということを意味するからです。」

このHPでは筏下りを最初の20年、山登りを次の20年とあります。しかし、20年の筏下りは長すぎると私は考えます。医療人の場合、筏下りは10年前後で終わらせて、山登りに移行したほうがプロフェッショナルとして活動しやすいと思います。20年筏下りしたら、その後も下り続けてしまう恐れがあります。

このHPからの最後の引用です。
「キャリアのサイクルを経験する中で、人が自分の仕事(天職)と出会った時、人は、「すべての経験は無駄ではなかった」と思えます。そして、また、「収入、出世、地位、学歴、資格などの世の中の一般的な基準はたいしたものではなかった」と感じることができます。こうした境地に達することができるようになるために「キャリアデザイン」はあるのだそうです。」

私はこうした境地にはまだ達していませんので、まだまだですね(苦笑)。いつかは達したいものです。

②大久保幸夫氏:若手人材採用の「ミスマッチ」こうすれば防げる
https://jinjibu.jp/article/detl/keyperson/13/

上記HPからの引用です。
「若い優秀層は自分がそんなふうになれる企業を探しています。その企業には30代でキラキラ輝きながら、バリバリ仕事をしている先輩がたくさんいるかどうか、そこに注目します。キャリア10年前後の社員が生き生きと働いている、とわかれば、きっと自分自身も成長していけるだろうとイメージするんですね。」

医療人の場合、企業を病院・施設・大学・研究施設などにあてはめれば同じことが言えます。皆様のところでは30代で輝いている医療人がどれだけいるでしょうか。輝いているにもいろんな意味がありますが、類は友を呼ぶという意味でも重要だと感じます。他人事ではありませんが…。

2011年11月9日水曜日

キャリアデザイン入門①

来年1月にキャリアデザイン入門という3時間の研修会を行うことになりました。自分のキャリアデザインさえ上手にできているとは言えませんし、そもそもキャリアはデザインできない(偶然の要素が少なくない)という理論もありますが・・・。そこで少しキャリアデザイン関連の資料をネットで集めてみました。今回は高橋俊介氏の資料を紹介します。

①高橋俊介氏:「スローキャリア」人材をつぶす上昇志向型の人事 https://jinjibu.jp/article/detl/keyperson/7/

上記HPからの引用です。
スローキャリアとは、「出世・報酬の目標や最終的なゴールにはこだわらず、自分なりの働き方などプロセスやポリシーを重視している」キャリアのことです。

医療人にはビジネスパーソンよりもスローキャリア型の方が多いと感じます。

これもHPからの引用です。
「私は「継続的成長感」がないと、人がやる気を持続することはむずかしいと思います。これまで日本の会社がどういうかたちで「継続的成長感」を社員に与えてきたかというと、それは「出世」と「転勤」だったんですね。」

しかし、医療現場では出世も転勤も容易ではない医療人のほうが多いと感じます。医療人として一人前になるのが先決ですが、その後は1つの専門領域(FDスキルでも可)を深めていくことが、継続的成長感を自ら作るには有用かと思います。そうしないと一人前になった後に成長できず、漂流・退化するキャリアとなるリスクがあります。

②高橋俊介氏:スペシャルインタビュー
http://www.exemovin.com/interview/exe201004.html

少し長いですが上記HPからの引用です。
「20代って、やっぱりキャリアの根っこを太くしなきゃいけない時期なんです。やたらここで狭めちゃうと後でキャリアの広がりがなくなってしまいます。だから色んな経験をした方がいいし、試行錯誤した方がいいんですよ。最初から自分に向いてるものがたまたまあった人はラッキーですけど、そうじゃなかったら変わればいい事だし、試行錯誤して、模索して自分の根っこを作っていく時期なんだろうと思うんですよね。
その上で30代っていうのは、どこかこれをやりたいなって思ったことを一気にガーっとやっていくい時期なんじゃないかなと思うんですよね。自分の突破力でね。自分の得意技でね。」

医療人でも20代のうちは一人前になるまでの時期ですから、まずは何でもやってみるというスタンスがよいのかもしれません。自分に向いている仕事かどうかなど、数年以上仕事してみないとわかりませんので。数年やってダメなら次を考えるというくらいでも良い気がします。30代になったら自分の専門領域を1つ決めるということですね。

これもHPからの引用です。
「40代になると色々な幅の能力を求められるようになります。そして色々な自分の不得意を一生懸命直そうとして自分の利き手じゃない方の手も使ったりしてるうちに、自分は何なんだ、って事が分からなくなってきちゃう時期が40代に一度来て、そこでアイデンティティを作り直さなきゃいけない時期が来るということが発達心理学で言われています。」

私は今この時期です(笑)。ただ、ドラッカーの教えで「弱みを直して人並みにするよりも強みの上に築け」ということを私は肝に銘じていますので、利き手しか使いません。それでもアイデンティティを作り直す時期がいずれ近い将来のうちに来るのでしょう。

最後にもう1つHPからの引用です。
「色々な意味で良い習慣をたくさん身に付ければ、結局道はおのずと開いていけるんだから、今は見えないからといって変なことを考えるなと。キャリアを例えるならば富士山じゃないんだから。富士山だったら登る前から頂上見えるんですから、キャリアというのは富士山じゃない。どっちかと言うと北アルプスの奥の山登るみたいな、登山口から頂上は見えない、だけど登らない限り見えて来ない。最初は藪の中で景色も分からない中に入っていくしかないんですよ。常に頂上が見えてなきゃ登れないんだったら最初から山なんて登れないでしょう。」
私は今、リハ栄養の山を登っていますが、研修医のときにこの山を登ることになるとは全く想像していませんでした。卒後10年くらいでようやく山のイメージが出てきたという程度で、はっきり山として見えてきたのはこの3年くらいです。しかも頂上は今でも見えていません。先行き不明でも山登りを続けているというのが実情です。

2011年9月19日月曜日

今日から使える医療統計学講座:中間解析

週刊医学界新聞の最新号(第2945号2011年09月19日)に、今日から使える医療統計学講座:中間解析の記事が掲載されています。新谷先生のこの統計の連載はわかりやすくて勉強になります。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02945_03

安易な中間解析で臨床試験を中止することに問題があることは知っていましたが、中間解析の具体的な方法はまったく知りませんでした。Peto法,Pocock法,O' Brien-Fleming法,確率打ち切り法などがあるそうです。詳細は上記HPを参照してください。

統計学や臨床疫学も進化を続けているという当たり前の事実を再認識するとともに、統計や疫学の専門家に相談しないと、一定以上の質の臨床研究は難しいのかなと感じました。もっとも身近に相談相手がいないことのほうが多いのが現状だと思いますが。

2011年8月29日月曜日

学びを問い直す

週刊医学界新聞の最新号:第2942号2011年08月29日に、 学びを問い直すという座談会記事が掲載されています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02942_01

看護師の学びに関する座談会ですが、ラーニングバーなどで有名な東京大学総合教育研究センター准教授の中原淳氏が入っているのが面白いです。看護師以外の医療人にもみていただきたい内容です。この中で一番気になった部分を引用します。以下、引用です。

中原 「学び方」に関して僕が重要だと思うことは3つあるんです。1つ目はlearnability(学習可能性)。変化の激しい世界では知識・技術をアップデートしていくことが常に求められていて,医療職は特にそうですよね。ただそれはしんどい作業なので,2つ目としてmentality(精神力)も必要となります。そして3つ目がreflective action(反省的行為)。Reflectiveであるのはもちろんのこと,でも力点はactionに置くのですね。

以上、引用です。振り返り・内省の重要性は、今回の週刊医学界新聞で他の記事でも紹介されています。ただ、reflective reflection,つまりactionのないreflectionではダメで、行動につながらなければいけません。また、振り返り・内省のないaction-actionでも学びが少なくなります。

私の場合、ブログを書くこと、本を読むこと、移動時間に考えることが、主な振り返り・内省の機会になっている気がします。むしろ行動が少ないかも…と感じました。reflectionとactionのバランス、このサイクルを数多く回すことの重要性を再認識しました。

2011年8月19日金曜日

mixiをやめてFacebookに移行した理由

私がFacebookを開始したのはまだ4か月前ですが今回、mixiからFacebookに移行することを決めました。時間がなくて選択と集中が必要だったのが要因ですが、Facebookを選択した理由は3つあります。

①実名であること
②私のまわりではmixiよりFacebookをやっている人のほうが多いこと
③日本リハ栄養研究会でグループ機能やページ機能を使用できること

 私はmixiも実名でやっていましたが、mixiでの実名はごく少数派です。匿名の長所もありますが、顔が見えるネットワークはあまり広がりませんでした。実際、数年やってもマイミクが100人を超えませんでした。

一方、Facebookは原則、実名+顔写真ですので、すでに顔が見える関係になっている方とのネットワーク強化に有効です。また、友達の紹介で実名+顔写真があれば、ほぼ安心して友達を増やすことができます。実際、Facebookは開始2日で友達が100人を超えました。これは極端かもしれませんが・・・。

 次に私のまわりではmixiよりFacebookをやっている人のほうが多いことが重要でした。どのSNSであっても友達が少なければあまり楽しくありません。また、自分のメンター(一方的に私が師匠だと勝手に思い込んでいる人たち)や尊敬している人たちの多くがFacebookをやっているということも大きいです。

 最後に日本リハ栄養研究会の運営に活用できる可能性があることです。mixiで研究会を運営することは全く考えられませんでしたが、Facebookで運営することは可能だと思っています。失敗する可能性はありますが、Facebookは新たな研究会の形作りに挑戦できるSNSだと感じていますし、すでに挑戦中です。

 実名のSNSに参加することには、かなり心理的抵抗があります。慣れるまでFacebookは使いにくいことも確かです。Facebookを始めるにはいろんな面で敷居が高いこともわかります。しかし、学習と成長と交流のツールとして、Facebookはmixiより格段に優れていると考えます。リハ栄養でこれを使わない手はないと判断しました。

そのため、日本リハ栄養研究会に入会するためには、Facebookで実名登録して、Facebook内の「日本リハ栄養研究会」グループに参加することを必須としました。つまり、Facebookに登録しない限り、「日本リハ栄養研究会」の研究会、セミナー、合宿に参加することはできません。その代わり入会費、年会費はありません。

日本リハ栄養研究会への入会申し込みは後日開始しますが、興味のある方は先にFacebookに登録しておいていただければと思います。よろしくお願いいたします。

2011年8月7日日曜日

SygarSync始めました

ブログとは直接関係ありませんが、SygarSyncというオンラインストレージのサービス利用を始めました。

https://www.sugarsync.com/referral?rf=cgoi2a24snteq&utm_source=txemail&utm_medium=email&utm_campaign=referral

5GBまでなら無料でクラウドにファイルを貯めておくことができます。GoogleやWindowsのスカイドライブでもクラウドにファイルを貯めておくことができますが、SugarSyncの特徴は、PC上のファイルを自動でクラウドに貯めることができる点です。面倒くさがりな私には適したサービスです。

あと複数のパソコンで同期できることも長所だと感じています。今まで自宅用と職場用とそれぞれのPCに同じファイルを保存するように努力していたのですが、今後はそのような努力は必要なさそうです。興味のある方はぜひ無料サービスから始めて見てください。

2011年7月18日月曜日

サンプルサイズとパワー計算

週刊医学界新聞の最新号(第2937号 2011年7月18日)に新谷歩先生の「今日から使える 医療統計学講座 【Lesson3】サンプルサイズとパワー計算」が掲載されています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02937_06

サンプルサイズの計算というと難しい話になりがちですが、わかりやすく解説されていると思います。臨床研究で省略してしまいがちなステップですが、ここを省略すると査読で痛い目にあいます(笑)。

サンプルサイズとは、このくらいあるはずだと考えている差を、1回の研究でできるだけ確実に検出するために、十分な検出力をもった研究を行うために計算される、一群の数という意味です。わかりにくいですね(笑)。やはり医学界新聞のこの記事を読んでください。

リサーチクエスチョンと研究デザインを考えていると、「こんなに素晴らしい研究は今までなかったので必ずやろう」と確信(妄想ですが)します。しかし、サンプルサイズを計算して一群500人とか1000人以上とかになると、目が覚めます。実現可能性がある研究かどうかを判断するうえで、サンプルサイズの計算は必ず早いうちに行うべきステップです。

あとサンプルサイズの概念は知っていても、計算するためのソフトが高いので購入する気にならないという方もいると思います。この原稿では無料でダウンロードできるPS(Power and Sample Size Calculation)というソフトが紹介されています。下記のHPからダウンロードできますが、これはなかなかの優れモノです。ぜひご活用ください。

http://biostat.mc.vanderbilt.edu/twiki/bin/view/Main/PowerSampleSize

2011年7月17日日曜日

ワールド・カフェ

最近の学会や研修会で(特に日本プライマリ・ケア連合学会)、ワールド・カフェ方式というものが増えてきた印象があります。

ワールド・カフェで検索するとたくさんのHPがヒットしますが、下記のHPが分かりやすく解説しています。

ワールド・カフェ・ネット
http://world-cafe.net/

また、ワールド・カフェ ~カフェ的会話が未来を創る~という書籍もあります。

http://www.humanvalue.co.jp/hv2/publish/book04.html

ワールドカフェには7つの原則があります。

1.コンテクストを設定する
・ダイアログを可能にするための目的と広範な要件を明確にする

2.もてなしの空間を創造する
・個人的な快適さと、お互いを尊重する気持を育むことができるもてなしの環境と、心理的な安心感を確保する

3.大切な質問を探求する
・協働を引き出すような強い力を持つ質問に対して、集合的に関心を高める

4.全員の貢献を促す
・参画と相互支援を促すことによって、「個」と「全体」の関係を活性化する

5.多様な視点を他花受粉させて、つなげる
・中核的な質問に対して共通の関心を高め、異なる視点のつながりをもつ多様性と密度を意図的に強めることにより、創発が現れる生体システムのダイナミズムを活用する

6.パターン、洞察、より深い質問に共に耳を傾ける
・個々人の貢献を損なわずに思考の結束を育むことができるように、共通の関心事に焦点を当てる

7.集合的発見を収穫し共有する
・集合的知識と洞察を可視化することによって行動に移せるようにする

個人的にはメンバーを変えながら少人数(4人程度)でグループワークを進めていくというのが興味深いです。私は今までメンバー固定で小グループ学習を企画することが多かったです。そのほうがメンバー間だけでも仲良くなれると考えていたからです。頻回にメンバーを変えると結局、誰とも仲良くなれないのではという心配があります。

9月のリハ栄養合宿はラーニングバー方式でやりたいと考えていますが、一部ワールド・カフェ方式を取り入れても面白いかなと感じています。

2011年5月16日月曜日

6人のシニアレジデントからの"贈る言葉"など

週刊医学界新聞 第2928号2011年05月16日に、これが私の進む道!2011 6人のシニアレジデントからの"贈る言葉"が掲載されています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02928_01

この最初に中尾真理先生(浜松市リハビリテーション病院リハビリテーション科)の寄稿があります。「リハ室は病院の中で唯一,患者さんが自分の力で治療を行う場所です。どこの病院でもリハ室は最もエネルギーにあふれた場所ではないでしょうか。」など、なかなかいいことが書いてありますので、よろしければご一読ください。

宣伝ですが、中尾先生は現在、横浜市大附属病院(福浦)のリハ科に在籍しています。私はもちろんお会いする機会があります。関心のある方はぜひ横浜市大リハ科に入局してください(笑)。

リハ科に関心のある方は、こちらのリハ医学ガイド(リハニュースNo44)もご参照ください。私も10ページに少し寄稿しています。

http://www.jarm.or.jp/wp-content/uploads/file/member/member_RN44.pdf

もう1つ。週刊医学界新聞の連載:臨床医学航海術第64回英語力-外国語力(4)に、英語を習得するために必要な時間などに関する研究のことが紹介されています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02928_03

引用すると「英語を支障なく使えるようになるまでの勉強時間:4000時間,楽しくスラスラ読めるまでに必要な多読量:100万語,日本人小学校低学年生がアメリカに移住して英語が(聞いて)わかるようになるまでの時間:1000時間」だそうです。

やはり英語学習にはまずは1000時間、必要なようです。その上で1000時間単位の英語学習を継続することで、支障なく使えるようになるようです。私はまだこのレベルには達していませんが、通勤時間を活用して到達したいと思います。

2011年4月24日日曜日

Facebook始めました

以前1日だけやってすぐに挫折したFacebookを、あらためて始めることにしました。慣れないながらも何とかツイッターとこのブログとFacebookの連携ができたので(前回は数時間苦闘の上、挫折しました…)、今回は続けられそうな気がします。しばらく放置する可能性も十分ありますが…。

BloggerとFacebookの相性は悪い気がしますが、

http://feedburner.google.com/

のHPでフィードを作成して、そのアドレスをFacebookのノートアプリのインポートを追加に入れたら、何とか連携できました。

Twitterとの連携は、Smart Tweetsを使って行いました。ツイッターのアプリではうまく連携できませんでした。

前回も感じましたが、Facebookは使いにくいというのが現時点での印象です。慣れれば何とかなるかと信じていますが。当面は友達100人を目標に頑張ります。ツイッターもそうですが、ある程度のつながりがないと楽しくならない気がしますので。

ただ初心者ですので、いろいろとご指導願えればと思います。よろしくお願いいたします。