2014年3月18日火曜日

来年のJSPEN開催​場所・日程変更のお知​らせ

すでにご存じの方も少なくないと思いますが、来年のJSPEN開催場所・日程が変更となりました。以下、井上先生からのお知らせです。

来年の第30回JSPEN学術集会を2月12日、13日に神戸で開催することに変更しました。
国立京都国際会館では1万人を越える参加者を収容できず、参加される方々にご迷惑をおかけする可能性が高いと判断したからです。
突然の変更で申し訳ありませんが、ご協力いただきますようお願い申し上げます。
第30回 日本静脈経腸栄養学会学術集会 会長 井上善文

詳細は下記の井上善文先生ブログをご参照ください。よろしくお願いいたします。
http://ameblo.jp/zenbun-inoue/entry-11798281274.html

2014年3月10日月曜日

メディカルスタッフのための栄養療法ハンドブック

佐々木雅也編集 : メディカルスタッフのための栄養療法ハンドブック、南江堂を紹介します。

http://www.nankodo.co.jp/wasyo/search/syo_syosai.asp?T_PRODUCTNO=2267541

内容は解剖・生理、栄養スクリーニング・アセスメントから経腸栄養、静脈栄養、病態別栄養療法、小児の栄養療法まで多岐にわたっています。一方、1項目1頁で図表と本文という形式でコンパクトによくまとまっています。ERASなど最近の情報についても掲載されています、

NST専門療法士を目指すメディカルスタッフの学習や、NST専門療法士を取得したけど今受験しても合格しないかも(笑)という方の学習にお勧めだと思います。PT・OT・ST・DHが栄養療法の基本を学ぶのにもよいと思います。

目次
準備編
I 解剖・生理
 1.口腔・食道の解剖と摂食・嚥下の流れ
 2.口腔・咽頭の知覚神経支配と唾液分泌
 3.消化管の解剖
 4.各種栄養素の吸収部位
 5.主な消化管ホルモンと生理作用
 6.栄養素の消化過程と消化酵素
 7.便秘の病態と原因疾患
 8.下痢の病態と原因疾患
 9.嘔吐の病態と原因疾患
II 三大栄養素の代謝と機能
 1.糖質の働きと代謝
 2.アミノ酸・タンパク質の働きと代謝
 3.脂質の働きと代謝
 4.多価不飽和脂肪酸の代謝
III ビタミン・微量元素
 1.水溶性ビタミンの作用および欠乏症
 2.脂溶性ビタミンの作用および欠乏症と過剰症
 3.微量元素の生体内機能および欠乏症と過剰症
IV 生体の水分・電解質(組成)
 1.身体の構成比率
 2.体液区分と電解質組成
 3.体液分布割合の変化
 4.電解質の主な役割
 5.消化液の電解質組成
 6.生体内の水分平衡
V 飢餓と侵襲神谷貴樹
 1.飢餓に対するエネルギー代謝の変動
 2.侵襲後の経過と尿中窒素排泄量
 3.侵襲時の臓器間代謝と各種ホルモンの作用
 4.栄養状態による急性疾患への反応の違い
VI スクリーニングとアセスメント
 1.除脂肪量の減少と窒素死
 2.栄養不良の分類とパラメータの変化
 3.栄養アセスメントの流れ
 4.栄養スクリーニング・アセスメントの方法
 5.SGA
 6.MNAR
 7.MUST
 8.NRS2002
 9.体重変化率とBMIによる評価
 10.栄養パラメータ
 11.人体の構成成分からみた栄養評価の指標
 12.上腕周囲および上腕筋囲
 13.血液・生化学評価項目と判定基準
 14.アルブミンの体内動態
 15.栄養指標となる血清タンパクの種類と特徴
 16.アルブミンとRTPを組み合わせた評価
 17.窒素バランスの算出法
 18.エネルギー消費量の算出
 19.エネルギー必要量の算出式
 20.簡易式による疾患別標準体重あたりのエネルギー必要量
 21.タンパク質必要量基準
 22.水分必要量
実践編
I 各種栄養療法とその選択
II 経腸栄養法
 A.経腸栄養法の適応と禁忌-経腸栄養の禁忌
 B.投与経路-経腸栄養のアクセス
 C.投与方法-PEGのデバイス
 D.経腸栄養剤
 E.各種病態における経腸栄養剤の選択
 F.合併症とその対策
III 静脈栄養法
 A.静脈栄養法の適応と禁忌
 B.投与経路
 C.静脈栄養法の合併症
 D.静脈栄養剤
 E.静脈栄養法のピットフォール
 F.静脈栄養法と医薬品
IV 病態別の栄養療法
 A.呼吸器疾患(COPD)丈達知子
 B.肝疾患
 C.膵疾患
 D.肥満症
 E.糖尿病
 F.腎疾患
 G.がん
 H.周術期
 I.腸疾患
 J.短腸症候群
 K.神経性食欲不振症
 L.脳血管疾患
 M.摂食・嚥下障害
 N.褥瘡
 O.高齢者
 P.救急疾患
 Q.心疾患
V 小児に対する栄養療法
 1.体液構成・水分必要量・電解質
 2.小児の簡易推定エネルギー・タンパク質必要量
 3.小児の簡易推定脂質・糖質必要量
 4.小児の食事摂取基準
■付録
 I.嚥下機能の評価
 II.食事摂取基準
 III.在宅栄養療法
 IV.経管栄養不適薬品
 V.DESIGN-R(褥瘡経過評価用)
 VI.経腸栄養剤一覧
索引

2014年3月9日日曜日

Muscle wasting disease:筋消耗性疾患

Muscle wasting disease(筋消耗性疾患)という新しい疾患概念の提言に関する論文を紹介します。

Stefan D. Anker, et al. Muscle wasting disease: a proposal for a new disease. Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle, doi:10.1007/s13539-014-0135-0


定義としては従来のミオペニアや広義のサルコペニアに近いです。急性疾患、慢性疾患どちらにも使用できますし、サルコペニア、悪液質、消耗性疾患どれにも使用できます。まず急性か慢性かで分類し、慢性の場合には次に原因疾患と重症度で分類します。

原因疾患には、がん、慢性腎不全、慢性心不全、慢性閉塞性肺疾患、神経筋疾患、慢性感染、加齢(サルコペニア)、多疾患の合併、代謝性疾患関連疾患があります。重症度には軽度、中等度(前悪液質)、重度(悪液質)があります。

まずはMuscle wasting disease(筋消耗性疾患)と診断して、その原因を何かと考えるスタンスのようです。ただ診断基準の記載はなく、今後の会議で修正、変更して行くそうです。こういった用語ができたことだけ知っておけばよいかなと思います。

Muscle wasting and cachexia are the ultimate consequence of aging and a variety of acute and chronic illnesses. Significant efforts are made by many stakeholders to develop effective therapies. An important aspect of successful therapeutic development research is a common nomenclature for effective communication between researchers and clinicians, to the public, and also with regulatory bodies. Despite several efforts to develop consensus definitions for cachexia and sarcopenia, including such new terms for muscle wasting as myopenia, a common conceptual approach and acceptable vocabulary and classification system are yet to be established. Notwithstanding the potential need to translate such disease definitions and terminologies into different languages, we advocate the use of the term “muscle wasting” as the unifying entity that represents the single most common disease process across a large spectrum of cachexia and in sarcopenia-associated disorders. In this paper, we outline a first proposal for the disease nomenclature and classification of “Muscle Wasting Diseases.” This concept can be applied in acute and chronic disease settings. It is pertinent for wasting diseases, cachexia, and sarcopenia of any severity and due to any underlying illness. The concept of muscle wasting disease underscores the most common denominator of the underlying wasting processes, i.e., muscle wasting, without ignoring the advanced disease states that are also accompanied by fat tissue wasting. The term muscle wasting disease is easily understood by both the scientific community and the lay public. This may promote its general use and efforts to heighten education and awareness in the field.

2014年3月5日水曜日

JSPEN首都圏支部学会演題登録

5月31日に第6回日本静脈経腸栄養学会首都圏支部会学術集会が以下のように開催されます。

会期:平成26年5月31日(土曜) 10時より (予定)
会場:日本教育会館一ツ橋ホール(東京都千代田区一ツ橋2-6-2)
会費: 2000円
メインテーマ: 「個の力、チームの力、地域の力~良質な栄養管理をめざして」
特別講演: 「急性期・重症患者の栄養管理 evidenceからexperienceまで」
山梨大学医学部救急集中治療医学講座 松田兼一
ランチョンセミナー:「褥瘡管理と栄養(仮題)」
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻老年看護学/創傷看護学分野
真田弘美
大会ホームページ: http://www.waaint.co.jp/jspen6th/

演題募集要項は以下のようになっていますが、3月24日まで登録期間が延長になるそうです。要望演題は以下の通りです。リハ栄養も含まれています。
1) がん患者への栄養介入
2) 急性期患者・腎疾患患者の栄養管理
3) 摂食・嚥下・リハビリテーション栄養の工夫
4) 地域連携・在宅医療と栄養管理
 
JSPEN横浜でお疲れかもしれませんが、多くの方(東京・神奈川の方)に演題登録していただけると嬉しいです。何卒よろしくお願い申し上げます。

【演題募集要項】
演題募集期間:2014 年2 月1 日(土)~2014 年3月10 日(月)
題名文字数 :50 文字以内
抄録文字数 :600 文字以内(発表者、所属機関名、抄録すべて含めて)
投稿方法 :電子メールでの投稿となります。大会ホームページ
http://www.waaint.co.jp/jspen6th/)からテンプレート(MS-Word)をダウンロードして作成してください。
演題応募先:事務局(武蔵野赤十字病院栄養課 原純也)
投稿先メールアドレス:junya08@musashino.jrc.or.jp
第6回日本静脈経腸栄養学会首都圏支部会学術集会  会長
武蔵野赤十字病院 腎臓内科部長 医療技術部長 安藤 亮一

副会長(次回会長)
横浜市立大学附属市民総合医療センター リハビリテーション科 若林秀隆

事務局 武蔵野赤十字病院 栄養課 原 純也
〒180-8610 東京都武蔵野市境南町1-26-1
TEL:0422-32-3111
FAX:0422-32-3122
junya08@musashino.jrc.or.jp