塩谷 隆信, 高橋仁美, 高島千敬編集:極める!!最新呼吸リハビリテーション 今すぐできる栄養リハビリテーションとADL/IADLトレーニング、南江堂を紹介します。
http://www.nankodo.co.jp/wasyo/search/syo_syosai.asp?T_PRODUCTNO=2263291
「今後中心種目となる栄養療法とADL/IADLトレーニングの視点から呼吸ケア・リハビリテーションを概説することを目的とした」書籍とのことです。
副題に「栄養リハビリテーション」という用語を使用しています。序文に「栄養療法を呼吸リハビリテーションと同一のプロセスで実践するという「栄養リハビリテーション」という極めて新しい視点」とあります。栄養療法と呼吸リハを同時に実施したほうがよいことは間違いないと私も思いますし、その意義は大きいと考えます。
ただ、この書籍の出版(2010年9月)前に、私は「PT・OT・STのためのリハビリテーション栄養」を出版しています。また「栄養リハ」と「リハ栄養」の違いについても、昨年1月にブログで紹介しています。
「リハ栄養」と「栄養リハ」
http://rehabnutrition.blogspot.com/2010/01/blog-post_22.html
海外の論文(特に途上国の小児を対象とした論文)を見るとNutrition(al) Rehabilitationは、栄養改善とほぼ同義で使用されています。これをこのまま日本語にすると栄養リハビリテーションになると私は考えています。そのため、私は「リハビリテーション栄養」という言葉を使用しています。
「口腔ケア」でもそうですが、言語の使い方や概念で混乱を生じないように気をつけないといけないと感じました。内容的には一読の価値ありの書籍だと思います。
主要目次
I.呼吸リハビリテーション
1.呼吸リハビリテーションとは
2.対象となる主な呼吸器疾患
A.COPD(慢性閉塞性肺疾患)
B.結核後遺症
C.肺線維症
D.肺がん
E.急性肺障害
3.呼吸器疾患と全身性炎症
4.呼吸器疾患のアセスメント
A.身体アセスメント
B.X線とCT画像
C.呼吸機能検査
D.血液生化学検査
E.呼吸困難
F.運動能力
G.HRQOL,抑うつ・不安
5.呼吸器疾患と薬物療法
6.呼吸リハビリテーションのプログラム
II.栄養リハビリテーション・ADL/IADLトレーニングの基本的理解
1.呼吸器疾患の栄養療法
A.栄養療法の意義
B.栄養療法の計画
C.酸化ストレスと栄養療法
D.炎症と栄養療法
E.栄養アセスメントの実際
F.栄養補助食品
G.NST(栄養サポートチーム)の役割
2.呼吸器疾患の運動療法
A.運動療法と予後
B.運動療法のアセスメント
C.運動療法の計画
D.運動療法のFITT
E.運動耐容能への効果
F.心疾患合併のリスク管理
G.在宅でのトレーニング
3.栄養リハビリテーション
A.栄養リハビリテーションの概念
B.栄養リハビリテーションの効果
4.ADL/IADLの概念
A.ADL/IADLと障害
B.ADL/IADLとHRQOL
C.ADL/IADLアセスメント
D.在宅でADL/IADLを支援する機器
5.呼吸器疾患におけるADL/IADL
A.呼吸器疾患のADL/IADL低下
B.ADL/IADLと予後
C.呼吸器疾患のADL/IADLアセスメント
D.ADL/IADLトレーニングにおける作業療法士の役割
E.ADL/IADLトレーニングにおける理学療法士の役割
III.栄養リハビリテーション・IADLトレーニングの実際
1.栄養療法の実際
A.急性増悪の栄養療法
B.COPDの栄養療法
C.COPDの長期栄養管理
D.肺がんの栄養療法
E.肺結核の栄養療法
F.誤嚥性肺炎の摂食・嚥下障害と栄養療法
G.急性肺障害の栄養療法
2.運動療法の実際
A.COPDの一般的な運動療法
B.COPDの運動―呼吸同調リハビリテーション
C.肺線維症の運動療法
D.肺がんの運動療法
E.結核後遺症の運動療法
F.急性肺障害の運動療法
3.栄養リハビリテーションの実際
4.IADLトレーニングの実際
A.患者教育と禁煙指導
B.急性増悪のIADLトレーニング
C.COPDのIADLトレーニング
D.肺線維症のIADLトレーニング
E.息切れのセルフケア
F.HOT,NPPV患者のIADL
G.生活関連活動(家事,就業,余暇活動)
H.在宅支援(住宅改修や外出支援)
索引
0 件のコメント:
コメントを投稿