2011年10月20日木曜日

臨床リハ:栄養が可能にするリハの新たな展開

雑誌「臨床リハ」の最新号(2011年11月号)で「栄養が可能にするリハビリテーションの新たな展開」という特集記事が組まれています。

http://www.ishiyaku.co.jp/magazines/cr/CRBookDetail.aspx?BC=082011

上記HPの「特集にあたって」から一部引用させていただきます。以下、引用です。

─病人を注意深く観察している人であれば誰もが同意してくれると思うが,毎年何千人という患者が,食物が豊富にありながら,いわば餓死させられている.それは,患者が食物を食べられるようにする方法について注意の向け方が不足しているからである.─

─各種食品に含まれている「実質栄養成分」量をもとに食事の基準を決定するにあたって,いつも無視されることがある.それは,患者の体は消耗からの回復に何を必要としているか,患者は何が食べられ,何が食べられないか,という事である.─

─患者に何を食べさせるかを決める立場のひとの職務とは,あくまでも患者の胃の意見に耳を傾けることであって,「食品分析表」を読むことなどではない.まわりの人間が気を配って患者に与えるべきものとしては,食物は呼吸する空気に次いで重要なものである.─

これらの明快,かつ核心を突いた指摘は,150 年もの昔,1860 年にフロレンス・ナイチンゲールによって記された『看護覚え書』の第6 章「食事」と第7 章「食物の選択」からの抜粋である.(湯槇ます・他訳,フロレンス・ナイチンゲール:看護覚え書 改訂第6 版,2000,現代社,pp112-134)

以上、引用です。これは現代にも当てはまることですし、看護は当然ですがリハこそ、この指摘を重く受け止めるべきだと考えます。現在でも病院内や施設内で餓死させられている患者がいます。今までのリハは、この指摘を無視していた可能性があります。これからのリハは無視してはいけません。


リハの雑誌で栄養の特集が組まれることは、とても嬉しいです。多くの方に今回の特集記事を読んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。


目次
リハビリテーション栄養学:オーバービュー  若林秀隆 
急性期リハビリテーションにおける栄養評価と管理  稲川利光
回復期リハビリテーションにおける栄養評価と栄養管理  佐久川明美 
栄養学的視点からみた摂食・嚥下リハビリテーション  横山絵里子 
栄養と在宅指導  岡田晋吾

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