2012年2月27日月曜日

チームで挑む慢性心不全診療

週刊医学界新聞第2967号、2012年02月27日に「【座談会】チームで挑む慢性心不全診療 多職種の力を活かす新たな試み」が掲載されています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02967_01

メンバーに近森病院臨床栄養部部長の宮澤靖氏が参加していることもあり、「心不全の低栄養の立ち向かう」というリハ栄養的に興味深い項目があります。宮澤さんのコメントを一部引用させていただきます。以下、引用です。

心疾患や高血圧症の高齢の慢性患者では,高率に栄養障害が発生することが報告されています。(中略)栄養状態が悪いほど感染症の発症率が高くなり,在院日数の長期化にもつながります。低栄養は心不全の明確な予後悪化因子となっています。

エネルギーとタンパク質の補給,水分の管理の三つが重要だと私は考えています。従来,心不全患者には減塩がクローズアップされ,栄養士も減塩指導を行ってきました。(中略)現状では減塩指導は徹底されています。ですから,前述の三要素をきちんと精査し,適切な量をチームで提供していくことがこれからは大切になるでしょう。

確立した(栄養)評価法はまだないのですが,身体の計測値や臨床検査値,日常の栄養摂取量のほか,「独居」「山間部に住んでいる」などの住居環境,心理状態や認知機能を合わせて複合的に栄養アセスメントを行っています。

他の疾患に比べて循環器領域でのNSTは遅れています。その理由には,心不全では従来は主治医1人で栄養サポートまで行っていたこと,また急性期の心不全では,腸管はほとんど動かないという病態的な特徴があるためNSTが介入しにくく,慢性期までその余波を受けているということがあります。

ただ,最近は予防のためのNSTという概念が登場し,悪くなる一歩手前で介入して増悪させないことが重要という考え方に変わってきました。ですから,今後は心不全でもNSTの活躍の場は増えると感じています。

以上、引用です。引用はしていませんが、MNA-SFもチーム医療に導入するツールとして適していると紹介されています。慢性心不全の低栄養について、これだけコメントしていただけるのは、とてもありがたいです。

欲を言えば、心臓悪液質による低栄養や、心臓悪液質に対する運動療法に関する記載もあるとさらに嬉しかったです。ただこれらは、医学界新聞ではマニアックすぎるかもしれません(笑)。栄養も含めた包括的心臓リハがより加速していくと感じています。

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