2013年12月12日木曜日

7th cachexia conference参加

12月9-11日と神戸で7th cachexia conferenceが開催されました。私は3日間フル参加してきました。

http://www.lms-events.com/19/index.php

私の見立てなのでかなり違うかもしれませんが、参加者は400(~500)人程度で、日本人の参加者は100人もいなかったのではと思います。世界中のサルコペニアと悪液質の一流の研究者が日本に集まっていたのに、とてももったいないことだと感じました。

サルコペニアへの関心はこの数年で高まってきましたが、悪液質の新しい考え方への関心はまったく高まっていないことがよくわかりました。日本でも悪液質への関心を高めるよう、努力しなければいけないと痛感しました。学会の宣伝不足の要素もありそうですが・・・。

参加者の多くは研究家であって、臨床家ではなさそうでした。臨床家ではリハ、循環器、緩和医療、呼吸器の医師がそれぞれ数人ずつ参加していたようです。リハ医は私を含めて6人でした。それだけ研究と発表のレベルは高く、日本が遅れていることを実感しました。

リハ栄養的に一番印象に残ったのは、悪液質の薬物療法の研究が進んでいますが、栄養、運動、心理社会サポートをしっかり行うことの重要性が繰り返し述べられていました。前悪液質・悪液質の早期発見と包括的対応といったリハ栄養を、臨床現場で実践できるよう還元したいです。

私はAssociation between muscle strength of head lifting, dysphagia, and malnutrition in Japanese elderly: possibility of sarcopenic dysphagiaという発表をしてきました。

口腔・嚥下に関する発表は、私と熊本リハ病院の吉村先生のAssessment of oral cavity function and its clinical significance: Is ROAG valuable for sarcopenia screening?だけでした。

つまり、口腔・嚥下のサルコペニア・悪液質に関しては未開の領域であり、ここでは日本が先行できる可能性があります。また、サルコペニア肥満の発表もほとんどありませんでした。ここは韓国が頑張っている領域ですが、日本も頑張れそうです。

アジアでのサルコペニアのコンセンサス論文が近日中に発表になると言っていました。重要な論文になりますので、納得できる内容の論文であれば日本で広めたいですし、そうでなければレター論文を書いてコメントしたいと思っています。できるかわかりませんが(笑)。

吉村先生に撮影していただいたポスター発表の様子の写真を掲載いたします。英語での発表やディスカッションをもっとできるようにしなければと思いつつ、なかなか改善できませんね(苦笑)。


0 件のコメント:

コメントを投稿