2011年12月5日月曜日

COIマネージメントの在り方とは

週刊医学界新聞の第2956号、2011年12月05日に「COIマネージメントの在り方とは」という記事が掲載されています。
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02956_05

COIはConflicts of Interestの略語で利益相反という日本語訳がありますが、COIとそのまま使用されることも多いようです。記事を読む限り、COIの認知度、実践度は徐々に改善されているようですが、まだ不十分だと思います。

記事の中に紹介されている、日本医学会が本年2月に発表した「医学研究のCOIマネージメントに関するガイドライン」は、下記のHPで見ることができます。研究倫理は年々厳しくなりつつありますが、これは過去の失敗経験を考えると必要な過程でしょう。

http://jams.med.or.jp/guideline/coi-management.pdf

また、日本製薬工業協会が本年策定した「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」は、下記のHPで見ることができます。2012年度分から、(1)研究開発費(2)大学や学会への寄附金などの学術研究助成費(3)原稿執筆料等(4)新薬説明会などの情報提供関連費などを公開する予定です。

http://www.jpma.or.jp/about/basis/tomeisei/tomeiseigl.html

厳しすぎるという意見もあるようですが、公開したら困るようなお付き合いを研究者と製薬企業がしているようではまずいと私は感じています。個人的に製薬企業との付き合いが少ないので、このように言えるのかもしれませんが…。

例えばある研究テーマで結論が対立した2つの研究結果があるとします(エビデンスレベルはほぼ同等という仮定です)。このとき、一方にCOIがなく、もう一方にCOIがある場合には、私はCOIがない研究結果の結論を選択すると思います。そう考えるとCOIのない状況に自分を置いておく方が有利な気もします。

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