今回(第26回)の日本静脈経腸栄養学会では、リハ栄養関連の発表がいくつかありました。昨年はほとんどありませんでしたので、この点では昨年より素晴らしいと感じました。ここでは演題名と演者(敬称略)だけ紹介させていただきます。
私の主観で選択していますので、ここで紹介したもの以外にもリハ栄養関連の演題は他にもあるかもしれません(特に嚥下関連)。ご了承ください。
WS1-08 廃用症候群に対する低栄養とリハの転帰
木口俊助(桜十字病院 作業療法士)、他
P-391 栄養面から見た廃用症候群の現状と病病連携への課題と展望
木倉敏彦(富山県高志リハビリテーション病院 内科)
P-028 リハビリテーション栄養について〜NST 専門療法士研修指導を通じて
坂元隆一(静岡市立清水病院 リハビリテーション科)、他
P-151 NST介入により,積極的なリハビリが可能となり,ADLの改善が認められた3例
村松倫子(福井総合病院)、他
P-492 MNAの導入とFIMとの関連〜回復期リハビリ病院での整形疾患患者を対象に〜
後藤祐子(医療法人偕行会偕行会リハビリテーション病院)、他
O-025 栄養学的指標からみたリハビリテーション効果について
開登志晃(山中温泉医療センター リハビリテーション室)、他
O-027 回復期リハビリテーション病棟でのNST 活動における栄養状態とADLとの関係
松本亜紀(岡山光南病院 内科)、他
O-104 回復期リハビリ病棟におけるNST 活動の関わりとFIMの推移
樋口一紀(医療法人謙昌会総合リハビリ美保野病院)
O-105 リハビリテーション部門における栄養障害に対する多角的取り組み
水口且久(厚生連高岡病院 リハビリテーション部)、他
O-335 NST介入患者における早期リハビリテーションの必要性
木曽貴紀(尾道市立市民病院 リハビリテーション科)、他
O-080 NSTによってもたらされたもの −リハビリテーション栄養の過去・現在と将来展望−
若林秀隆(横浜市立大学附属市民総合医療センター リハビリテーション科)
O-187 入院患者における廃用症候群の低栄養の病因は何か‐飢餓・侵襲・前悪液質
若林秀隆(横浜市立大学附属市民総合医療センター リハビリテーション科)
これだけリハ栄養関連の演題があるのであれば、学会の一般演題としてリハ栄養のセッションがあったほうがよいと考えます。この中で私が見聞きできたのは半分くらいですし、そのようなセッションがあると、PT・OT・STが同じ会場に数多く集まることになるのではと思います。
そのためには今年以上にリハ栄養関連の演題応募があることが必要になります。私も頑張りますが、多くの方に来年の神戸のJSPENで、リハ栄養関連の演題を応募してほしいと思います。皆様のご協力の程、よろしくお願いいたします。
2011年2月19日土曜日
PT・OT・ST・DHのNST専門療法士ネットワーク
昨日まで名古屋の日本静脈経腸栄養学会に参加して来ました。今回は2つの口演、ポスター発表の座長、学会懇親会でのJSPEN首都圏支部の挨拶(NST専門療法士ネットワーキングの重要性を話したつもりです…)というきちんとした仕事もありました。ただ、私にとっての今回のメインは、PT・OT・ST・DHのNST専門療法士ネットワーク作りでした。
現時点で4職種のNST専門療法士は、PT3人、OT1人、ST6人、DH1人しかいません。これら11人は各職種の中で極めて貴重な存在(レアもの)です。そこで何とかこの人たちとPT・OT・ST・DHのNST専門療法士志望者のネットワークを今回作りたいと考えて、多くの人のお力をお借りしながら、陰ながら努力してきました。
おかげさまで名古屋でPT1人、OT1人、ST3人、DH1人の合計6人のNST専門療法士と実際にお会いして話をすることができました。今回のJSPENに参加された方は8500人強とものすごい人数でしたがその中で、これら4職種のNST専門療法士と会って話をした参加者は、私と一緒に行動した人たちだけだと思います。
今回はお会いできませんでしたが、PT1人(北海道)、ST1人(兵庫)の所在も確認することができました。これで所在がわからないPT・OT・ST・DHのNST専門療法士は3人だけです。誰か情報をお持ちの方がいましたらぜひ教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
学会懇親会を一次会、そのあと世界の山ちゃんで二次会を行いましたが、一部他職種の参加も含めて20人強の参加がありました。二次会では同じフロアの人たちもNST関係者でしたので、勢いで合流しました(笑)。亀田総合病院のNSTメンバーと二次会で合流できたことは、とても嬉しい誤算でした。楽しかったです。
今回、PT・OT・ST・DHのNST専門療法士で顔の見えるネットワークの第一歩ができました。来年の神戸のJSPEN(2月23-24日)のときにも、2月23日にPT・OT・ST・DHのNST専門療法士と志望者で交流会を開催したいと考えています。多くのPT・OT・ST・DHに参加していただきたいです。
またできればその前に1回、PT・OT・ST・DHのNST専門療法士と志望者で集まる何らかの機会を作りたいと考えています。こちらも興味がある方はご連絡をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
現時点で4職種のNST専門療法士は、PT3人、OT1人、ST6人、DH1人しかいません。これら11人は各職種の中で極めて貴重な存在(レアもの)です。そこで何とかこの人たちとPT・OT・ST・DHのNST専門療法士志望者のネットワークを今回作りたいと考えて、多くの人のお力をお借りしながら、陰ながら努力してきました。
おかげさまで名古屋でPT1人、OT1人、ST3人、DH1人の合計6人のNST専門療法士と実際にお会いして話をすることができました。今回のJSPENに参加された方は8500人強とものすごい人数でしたがその中で、これら4職種のNST専門療法士と会って話をした参加者は、私と一緒に行動した人たちだけだと思います。
今回はお会いできませんでしたが、PT1人(北海道)、ST1人(兵庫)の所在も確認することができました。これで所在がわからないPT・OT・ST・DHのNST専門療法士は3人だけです。誰か情報をお持ちの方がいましたらぜひ教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
学会懇親会を一次会、そのあと世界の山ちゃんで二次会を行いましたが、一部他職種の参加も含めて20人強の参加がありました。二次会では同じフロアの人たちもNST関係者でしたので、勢いで合流しました(笑)。亀田総合病院のNSTメンバーと二次会で合流できたことは、とても嬉しい誤算でした。楽しかったです。
今回、PT・OT・ST・DHのNST専門療法士で顔の見えるネットワークの第一歩ができました。来年の神戸のJSPEN(2月23-24日)のときにも、2月23日にPT・OT・ST・DHのNST専門療法士と志望者で交流会を開催したいと考えています。多くのPT・OT・ST・DHに参加していただきたいです。
またできればその前に1回、PT・OT・ST・DHのNST専門療法士と志望者で集まる何らかの機会を作りたいと考えています。こちらも興味がある方はご連絡をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
2011年2月16日水曜日
JSPEN2011
今日からJSPEN2011で名古屋に行ってきます。
http://www.jspen.jp/jspen2011/
学会中は(いろんな意味での)学習で多忙なので、今週はブログの更新をあまりできないと思います。ご了承ください。JSPENに参加される方は、名古屋でお会いできればと思います。よろしくお願いいたします。
http://www.jspen.jp/jspen2011/
学会中は(いろんな意味での)学習で多忙なので、今週はブログの更新をあまりできないと思います。ご了承ください。JSPENに参加される方は、名古屋でお会いできればと思います。よろしくお願いいたします。
2011年2月15日火曜日
がん悪液質の定義と分類:国際コンセンサスその2
今日もがん悪液質の定義と分類:国際コンセンサスの論文を紹介します。この論文はかなり重要だと思いますので。
Kenneth Fearon et al: Definition and classification of cancer cachexia: an international consensus. Lancet oncology. Published online February 5, 2011 DOI:10.1016/S1470-2045(10)70218-7
この論文で悪液質の診断基準の中に、サルコペニア(四肢骨格筋減少あり)で、2%以上の体重減少というのがあります。サルコペニアとしては、四肢の筋肉量(skeletal muscle index)が男性<7·26kg/m²、女性<5·45kg/m²)の場合とされています。しかし、注として以下のような記載もあります。
Defined reference values (sex-specific) and standardised body composition measurements are essential to undertake assessment of skeletal muscle depletion.
Although there is a paucity of reference values related to cancer-specific outcomes,
a generally accepted rule is an absolute muscularity below the 5th percentile. This can be assessed as follows: mid upper-arm muscle area by anthropometry (men <32 cm²,
women <18 cm²) appendicular skeletal muscle index determined by dual energy x-ray
absorptiometry (men <7·26 kg/m²; women <5·45 kg/m²) lumbar skeletal muscle index determined by CT imaging (men <55 cm²/m²; women <39 cm²/m²) whole body fat-free mass index without bone determined by bioelectrical impedance (men <14·6 kg/m²; women <11·4 kg/m²). †A direct measure of muscularity is recommended in the presence of fl uid retention, a large tumour mass, or obesity (overweight).
ポイントはカナダ人のデータですが筋肉量の目安として上腕筋面積(AMA)が5パーセンタイル以下の場合、サルコペニアと判断してよいとあることです。臨床現場では身体計測以外でサルコペニアを診断することはなかなかできませんので、AMAで判断できるのであればかなり有用です。
ここではAMAが男性の場合<32cm²、女性の場合<18cm²とされています。
日本人のAMAのデータは、日本人の新身体計測基準値 jard 2001にあります。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~rokky/siki/JARD2001_09.pdf
これを見ると男性の5パーセンタイルは28.32、女性の55パーセンタイルは20.93となっています。つまり、拡大解釈になるかもしれませんが日本人の場合、AMAがこれらの数値以下であればサルコペニアと判断しても大きな支障はないのかもしれません。
ちなみに上腕筋囲の5パーセンタイルは男性18.88、女性16.22、上腕周囲長の5パーセンタイルは男性22.29、女性20.60、下腿周囲長の5パーセンタイルは男性28.70、女性26.80です。
私は講演の時、上腕周囲長が21cm以下、もしくは下腿周囲長が31cm以下であればざっくりサルコペニアを疑うと行ってきました。今回の基準で考えると、上腕周囲長は21cm以下のままでよいですが、下腿周囲長は28cm以下と言っておいたほうがよいかもと感じました。
より正確にはAMAを計算して男性28以下、女性21以下であれば、サルコペニアと考えるのがよいと思います。
早く臨床で使用しやすく信頼性、妥当性のあるサルコペニアの診断基準ができてほしいものです。そうしないと、サルコペニアの方は世の中にたくさんいるのに、今後も見過ごされるままになってしまいます。
Kenneth Fearon et al: Definition and classification of cancer cachexia: an international consensus. Lancet oncology. Published online February 5, 2011 DOI:10.1016/S1470-2045(10)70218-7
この論文で悪液質の診断基準の中に、サルコペニア(四肢骨格筋減少あり)で、2%以上の体重減少というのがあります。サルコペニアとしては、四肢の筋肉量(skeletal muscle index)が男性<7·26kg/m²、女性<5·45kg/m²)の場合とされています。しかし、注として以下のような記載もあります。
Defined reference values (sex-specific) and standardised body composition measurements are essential to undertake assessment of skeletal muscle depletion.
Although there is a paucity of reference values related to cancer-specific outcomes,
a generally accepted rule is an absolute muscularity below the 5th percentile. This can be assessed as follows: mid upper-arm muscle area by anthropometry (men <32 cm²,
women <18 cm²) appendicular skeletal muscle index determined by dual energy x-ray
absorptiometry (men <7·26 kg/m²; women <5·45 kg/m²) lumbar skeletal muscle index determined by CT imaging (men <55 cm²/m²; women <39 cm²/m²) whole body fat-free mass index without bone determined by bioelectrical impedance (men <14·6 kg/m²; women <11·4 kg/m²). †A direct measure of muscularity is recommended in the presence of fl uid retention, a large tumour mass, or obesity (overweight).
ポイントはカナダ人のデータですが筋肉量の目安として上腕筋面積(AMA)が5パーセンタイル以下の場合、サルコペニアと判断してよいとあることです。臨床現場では身体計測以外でサルコペニアを診断することはなかなかできませんので、AMAで判断できるのであればかなり有用です。
ここではAMAが男性の場合<32cm²、女性の場合<18cm²とされています。
日本人のAMAのデータは、日本人の新身体計測基準値 jard 2001にあります。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~rokky/siki/JARD2001_09.pdf
これを見ると男性の5パーセンタイルは28.32、女性の55パーセンタイルは20.93となっています。つまり、拡大解釈になるかもしれませんが日本人の場合、AMAがこれらの数値以下であればサルコペニアと判断しても大きな支障はないのかもしれません。
ちなみに上腕筋囲の5パーセンタイルは男性18.88、女性16.22、上腕周囲長の5パーセンタイルは男性22.29、女性20.60、下腿周囲長の5パーセンタイルは男性28.70、女性26.80です。
私は講演の時、上腕周囲長が21cm以下、もしくは下腿周囲長が31cm以下であればざっくりサルコペニアを疑うと行ってきました。今回の基準で考えると、上腕周囲長は21cm以下のままでよいですが、下腿周囲長は28cm以下と言っておいたほうがよいかもと感じました。
より正確にはAMAを計算して男性28以下、女性21以下であれば、サルコペニアと考えるのがよいと思います。
早く臨床で使用しやすく信頼性、妥当性のあるサルコペニアの診断基準ができてほしいものです。そうしないと、サルコペニアの方は世の中にたくさんいるのに、今後も見過ごされるままになってしまいます。
2011年2月14日月曜日
がん悪液質の定義と分類:国際コンセンサス

国際コンセンサスによるがん悪液質の定義と分類の論文を紹介します。
Kenneth Fearon et al: Definition and classification of cancer cachexia: an international consensus. Lancet oncology. Published online February 5, 2011 DOI:10.1016/S1470-2045(10)70218-7
国際コンセンサスの中に日本の研究者が入っていないのが寂しいですが…。
特徴としては、図に示すように悪液質を前悪液質、悪液質、難治性(不応性)サルコペニアの3段階に分類していることです。そして悪液質の診断基準案を提示しています。
・がんが存在することは前提です。
・6か月で5%以上の体重減少(飢餓除く)
もしくは
・BMI<20で、2%以上の体重減少
もしくは
・サルコペニア(四肢骨格筋減少あり)で、2%以上の体重減少
のいずれかの場合に悪液質と診断します。前悪液質は、それより軽度の体重減少や食思不振が認められます。難治性サルコペニアは、ADLが低下(PSで3か4)して、余命3カ月未満の時期としています。
PS3は、限られた自分の身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす。
PS4は、全く動けない。自分の身の回りのことは全くできない。完全にベットか椅子で過ごす。
ヨーロッパのコンセンサス論文の前悪液質の診断基準に含まれていたCRPは、今回含まれていません。悪液質でもCRPが上昇しないことがあるためだそうです。もちろんCRPは参考にはなりますが。
私は今までヨーロッパのコンセンサス論文の前悪液質の診断基準を使用していましたが、この中には6か月で5%以上の体重減少が含まれていますので、全員が今回の悪液質の診断基準に該当することになります。今までより多くのがん患者が悪液質に該当することにもなります。
今後どのように悪液質を臨床現場やNSTで診断していけばよいのか、今回の名古屋のJSPENで何らかの情報を得られればと思っています。
To develop a framework for the defi nition and classifi cation of cancer cachexia a panel of experts participated in a formal consensus process, including focus groups and two Delphi rounds. Cancer cachexia was defi ned as a multifactorial syndrome defi ned by an ongoing loss of skeletal muscle mass (with or without loss of fat mass) that cannot be fully reversed by conventional nutritional support and leads to progressive functional impairment. Its pathophysiology is characterised by a negative protein and energy balance driven by a variable combination of reduced
food intake and abnormal metabolism. The agreed diagnostic criterion for cachexia was weight loss greater than 5%, or weight loss greater than 2% in individuals already showing depletion according to current bodyweight and height (body-mass index [BMI] <20 kg/m²) or skeletal muscle mass (sarcopenia). An agreement was made that the cachexia syndrome can develop progressively through various stages—precachexia to cachexia to refractory cachexia. Severity can be classifi ed according to degree of depletion of energy stores and body protein (BMI) in combination with degree of ongoing weight loss. Assessment for classifi cation and clinical management should include the following domains: anorexia or reduced food intake, catabolic drive, muscle mass and strength, functional and psychosocial impairment. Consensus exists on a framework for the defi nition and classifi cation of cancer cachexia. After validation, this should aid clinical trial design, development of practice guidelines, and, eventually, routine clinical management.
サルコペニアに対する運動介入効果(レビュー)
私が読者になっているブログ「ニューロリハ医のメモリーノート」に、サルコペニアに対する運動介入効果(レビュー)の記事がありましたので、紹介・引用させていただきます。
http://neurorehai.blogspot.com/2011/02/blog-post_13.html
上記ブログより引用です。まとめると以下のようなトレーニングが効果的とのことです。
・強度:最大挙上重量(1RM)の50%以上(中強度から高強度)
・セット数・挙上回数:1~3 セット・8~12 回/セット
・頻度:週2~3 回
・トレーニング期間:3 ヶ月以上
ただ、結論として、「サルコペニアのサロゲート指標である骨格筋量と筋力を増加させるためには、十分な量の筋力トレーニングが効果的であること、ただし骨格筋量を増加させるためには、最大挙上重量の80%を超える高強度の筋力トレーニングが必要なことが示唆された。」とあります。
高強度の筋力トレーニングを実施できるような方であれば高強度、状態的にそれが難しい方であれば中強度の筋力トレーニングを行うというような使い分けが必要かもしれません。セット数、頻度、トレーニング期間に関しては、これらの数値を目安に指導するとよいと思います。
このレビュー論文は以下のHPで全文見ることができます。
http://www.jpha.or.jp/sub/pdf/menu04_5_04_10.pdf
http://neurorehai.blogspot.com/2011/02/blog-post_13.html
上記ブログより引用です。まとめると以下のようなトレーニングが効果的とのことです。
・強度:最大挙上重量(1RM)の50%以上(中強度から高強度)
・セット数・挙上回数:1~3 セット・8~12 回/セット
・頻度:週2~3 回
・トレーニング期間:3 ヶ月以上
ただ、結論として、「サルコペニアのサロゲート指標である骨格筋量と筋力を増加させるためには、十分な量の筋力トレーニングが効果的であること、ただし骨格筋量を増加させるためには、最大挙上重量の80%を超える高強度の筋力トレーニングが必要なことが示唆された。」とあります。
高強度の筋力トレーニングを実施できるような方であれば高強度、状態的にそれが難しい方であれば中強度の筋力トレーニングを行うというような使い分けが必要かもしれません。セット数、頻度、トレーニング期間に関しては、これらの数値を目安に指導するとよいと思います。
このレビュー論文は以下のHPで全文見ることができます。
http://www.jpha.or.jp/sub/pdf/menu04_5_04_10.pdf
2011年2月13日日曜日
日本老年医学会雑誌:栄養障害
日本老年医学会雑誌に栄養障害の総説論文が掲載されています。第52回日本老年医学会学術集会記録Meet the Expert 1:老年症候群の見方をまとめた論文です。
荒木 厚:“栄養障害”.日老医誌 (2010); Vol. 47: 530-533
下記HPで全文見ることができますので、ぜひご一読ください。
http://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/47/6/530/_pdf/-char/ja/
低栄養に対する栄養治療のエビデンスとして、「高齢者に対して蛋白とエネルギーの補充を行うと,急性期病院では約34%の死亡率の減少が見られている.とくに低栄養の患者,後期高齢者,400 kcal 以上補給した患者で有意な死亡率の減少が見られた.」とあります。
悪液質の定義として、Evansらの定義が紹介されています。「基礎疾患の存在下に少なくとも12カ月以内の5% 以上の体重減少(またはBMI:20 kg m2未満)に加えて以下の3 つの基準を満たすことを悪液質の定義としている15):①筋力の低下(最低3分位数),②疲労,③食欲低下(通常の摂取の70%以下),④除脂肪体重の低下(MAC またはDXAで定義),⑤生化学検査の異常:a)炎症マーカーの増加(CRP>0.5mg/dl ,IL-6>4.0pg/ml ),b)貧血(<12 g/dl),c)血清アルブミン<3.2g/dl」
悪液質を何らかの定義で診断することは、とても重要です。私は普段、前悪液質の診断基準を使用していますが。
悪液質の治療として、「今後注目すべき薬剤としてω-3脂肪酸,グレリン,メラノコルチン4-受容体(MC4-R)拮抗薬が挙げられる.」とのことです。ω-3脂肪酸とグレリンはこのブログでも何回か紹介しています。
メラノコルチン4-受容体(MC4-R)拮抗薬は私は初めて聞きました。「腺癌を移植したマウスに経口で選択的MC4-R 拮抗薬(SNT207858)を投与すると,食物摂取が増加し,体重,除脂肪量,脂肪量の減少を防ぎ,悪液質に対して有効であることが明らかとなっている」そうです。人での臨床研究はこれからのようです。
悪液質に対して単純な栄養サポートだけでは改善は困難なので、このような薬物療法や運動療法を組み合わせた包括的治療が重要です。これは、COPDに対する包括的呼吸リハに似ている気もします。
荒木 厚:“栄養障害”.日老医誌 (2010); Vol. 47: 530-533
下記HPで全文見ることができますので、ぜひご一読ください。
http://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/47/6/530/_pdf/-char/ja/
低栄養に対する栄養治療のエビデンスとして、「高齢者に対して蛋白とエネルギーの補充を行うと,急性期病院では約34%の死亡率の減少が見られている.とくに低栄養の患者,後期高齢者,400 kcal 以上補給した患者で有意な死亡率の減少が見られた.」とあります。
悪液質の定義として、Evansらの定義が紹介されています。「基礎疾患の存在下に少なくとも12カ月以内の5% 以上の体重減少(またはBMI:20 kg m2未満)に加えて以下の3 つの基準を満たすことを悪液質の定義としている15):①筋力の低下(最低3分位数),②疲労,③食欲低下(通常の摂取の70%以下),④除脂肪体重の低下(MAC またはDXAで定義),⑤生化学検査の異常:a)炎症マーカーの増加(CRP>0.5mg/dl ,IL-6>4.0pg/ml ),b)貧血(<12 g/dl),c)血清アルブミン<3.2g/dl」
悪液質を何らかの定義で診断することは、とても重要です。私は普段、前悪液質の診断基準を使用していますが。
悪液質の治療として、「今後注目すべき薬剤としてω-3脂肪酸,グレリン,メラノコルチン4-受容体(MC4-R)拮抗薬が挙げられる.」とのことです。ω-3脂肪酸とグレリンはこのブログでも何回か紹介しています。
メラノコルチン4-受容体(MC4-R)拮抗薬は私は初めて聞きました。「腺癌を移植したマウスに経口で選択的MC4-R 拮抗薬(SNT207858)を投与すると,食物摂取が増加し,体重,除脂肪量,脂肪量の減少を防ぎ,悪液質に対して有効であることが明らかとなっている」そうです。人での臨床研究はこれからのようです。
悪液質に対して単純な栄養サポートだけでは改善は困難なので、このような薬物療法や運動療法を組み合わせた包括的治療が重要です。これは、COPDに対する包括的呼吸リハに似ている気もします。
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