2012年9月13日木曜日

実践で身につく!摂食・嚥下障害へのアプローチ

小山珠美、芳村直美監修、実践で身につく!摂食・嚥下障害へのアプローチ、学研メディカル秀潤社を紹介します。

http://gakken-mesh.jp/book/detail/9784780910834.html

以前紹介させていただいた「ビジュアルでわかる早期経口摂取実践ガイド」との同時執筆で、本当に大変だったことと思いますが、「実践で身につく!摂食・嚥下障害へのアプローチ」も素晴らしい書籍です。

総論として最初に食べることの意義と全身活動との関係について記載があり、その後すぐに11事例の取り組みが紹介されています。各症例のアセスメントとプランが詳細かつわかりやすく、図や写真を多用することで、こうやって実践すればよいということがより明確に伝わります。

また、思いやりと情熱がこもった書籍です。思いやりや情熱がなくても摂食・嚥下に関わることは不可能ではありませんが、プロセスとアウトカムには大差が生じると考えます。知識やスキルももちろん大事ですが、思いやりと情熱を持って取り組むことの大切さも伝わる書籍です。

内容的には経験数年程度の看護師を意識して、かなりわかりやすく執筆されたように感じます。ただ、経験年数を問わず、職種を問わず、摂食・嚥下の臨床に関わる医療・介護職種にお勧めできる書籍です。ぜひ多くの方に読んでいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

目次

総論 食べることの意義と全身活動との関係
人間として口から食べることの意義
口から食べることと全身活動との調和
食べることと脳機能との関係

Part1 事例で身につける摂食・嚥下障害へのアプローチ
胃瘻造設を宣告された誤嚥性肺炎の高齢患者
90歳の重症肺炎患者
窒息から呼吸不全をきたした統合失調症患者 ほか

Part2 摂食・嚥下障害ケアの実践に必要な基本知識と援助技術
摂食・嚥下メカニズムの理解
摂食・嚥下障害の原因・症状・合併症・悪化誘因
摂食・嚥下機能評価 ほか

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