2012年9月18日火曜日

よくわかる嚥下障害改訂第3版

藤島一郎編著:よくわかる嚥下障害改訂第3版、永井書店を紹介します。

http://www.nagaishoten.co.jp/search/book/2012/978-4-8159-1902-3.html

第2版までは読んでいましたが今回、改訂第3版が出版されました。第2版と比べて主要な目次は同じですが、エビデンスのある最新情報がきちんと掲載されていることに感心しました。内容的にはかなりレベルが高いのですが、タイトル通りわかりやすく記載されています。

症例が多いことやコラム(Coffee Break、ミニ知識)が多いことも、書籍を読みやすくわかりやすくしています。質・量ともに嚥下障害の教科書として最適だと考えます。嚥下障害の最新の知識と技術を習得するために、多くの方に読んでいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

■目次■

1 嚥下のメカニズム
 I.嚥下の運動メカニズム
 II.嚥下の中枢機構

2 嚥下障害の原因と疾患
 I.器質性嚥下障害
 II.運動障害性嚥下障害
 III.機能性嚥下障害

3 摂食・嚥下機能の発達と衰退
 I.形態変化とその特徴
 II.機能変化とその特徴

4 球麻痺と偽性球麻痺の神経症候
 I.「球麻痺」と「偽性球麻痺」の用語の定義
 II.球麻痺による嚥下障害
 III.偽性球麻痺による嚥下障害
 IV.特殊例について

5 嚥下障害と呼吸器疾患
 I.誤嚥から呼吸器疾患へ
 II.誤嚥と疾患
 III.嚥下性呼吸器疾患の診断
 IV.対策および治療法

6 症状とスクリーニング
 I.嚥下障害の症状
 II.問診
 III.身体所見
 IV.摂食場面の観察
 V.スクリーニング検査、モニター
 VI.外来や病棟ではどのようにスクリーニングを進めるか
 VII.スクリーニング評価と診察は無駄な検査を減らせるか

7 評価と診断
 I.X線造影検査
 II.内視鏡検査
 III.嚥下圧検査
 IV.筋電図検査
 V.その他の嚥下機能検査

8 歯科口腔の問題とケア
 I.口唇の機能
 II.咀嚼機能
 III.発音器官としての口腔
 IV.唾液分泌
 V.味覚
 VI.嗅覚
 VII.歯科の対応
 VIII.口腔ケア
 IX.嚥下補助装置

9 重症度と誤嚥の分類
 I.重症度分類
 II.誤嚥の分類

10 リハビリテーション
 1. 治療計画の過程とゴールの設定
 2. 基礎訓練
 3. 摂食・嚥下訓練の実際
 4. 摂食・嚥下障害と呼吸理学療法
 5. チームアプローチ
 6. 看護と介護

11 外科治療
 1. 嚥下障害の外科治療
 2. 口腔癌・咽頭癌治療後の嚥下障害-治療法の理解と病態を踏まえた対応-

12 栄養管理─代替栄養法
 I.栄養状態の管理
 II.代替栄養法
 III.症例提示

13 嚥下障害治療の歴史
 1. 世界における嚥下障害の歴史と流れ-私の歩んだ道と経験から-
 2. 本邦における耳鼻咽喉科領域の研究と臨床

14 用語

15 文献紹介

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