2010年2月11日木曜日

地域連携のあるべき姿

横浜南部地域一体型NSTをやっているためか、栄養の地域連携に関する講演や執筆の依頼がくることがあります。そこで、管理栄養士同士を含めた栄養の地域連携のあるべき姿をイメージしています。理想的な地域連携を行えている地域は少ないと感じています。

 地域連携では5W1H(Why、Who、When、Where、What、How)が明確なほうが、より連携が充実すると私は思っています。

よりよい地域連携の5W1H
Why:ビジョン・ミッションを明確にする
Who:誰とでも・超職種型(管理栄養士同士は当然でその他の職種とも連携)
When:いつでも(患者の移動時はいつでも連携)
Where:どこでも(患者の移動時は病院・施設・在宅に関わらずどこでも連携)
What:何でも(栄養管理や嚥下食は当然であるが他にも必要な情報は何でも連携)
How:人、物、金、知識、時間、感情の経営資源を適切にマネジメント

 次に摂食・嚥下障害の地域連携のあるべき姿は以下のようなものかなと考えています。あるべき姿を全く意識しなければ、問題意識は皆無であり問題が全くないということになります。

摂食・嚥下障害の地域連携のあるべき姿
・すべての摂食・嚥下障害患者に適切な栄養管理の地域連携がなされている。
・病院・施設内もしくは病院・施設外で、いつでも栄養管理や摂食・嚥下機能を相談できる窓口がある。(外来、往診、入院、いずれも対応可能)
・すべての病院・施設がレベル・段階分けが共通した嚥下食を提供している。
・すべての病院・施設の嚥下食の名称が同じである。
・採用している栄養剤に違いがあっても、すべての病院・施設でほぼ同じ栄養管理を継続できる体制にある。
・すべての病院・施設で共通の連絡票を用いている。
・高度の栄養管理や摂食・嚥下リハビリテーション、手術が必要な場合には、それらが実施可能な施設を把握していて、いつでも相談できる。
・近隣の病院・施設の管理栄養士は全員、顔が見える関係にある。
・栄養管理の地域連携に対して、労力に見合った診療報酬が認められている。
・栄養状態と栄養管理だけでなく、全人的医療に基づいた地域連携ができている。

 よろしければ皆様の考える地域連携のあるべき姿を教えていただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。

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