2010年5月11日火曜日

急性期病院の役割・連携・在宅リハビリテーションの取り組み

昨年の第20回日本在宅医療学会で発表した後に論文化した、「若林秀隆:急性期病院の役割・連携・在宅リハビリテーションの取り組み.癌と化学療法36巻Suppl.I Page5-7,2009」が、医学中央雑誌だけでなくPubMedでも検索でひっかかるようになりました。

日本語での学会発表や論文執筆はある程度していたので、医学中央雑誌で検索すればそれなりにひっかかったのですが、英語の原著論文を執筆したことがないので、PubMedでは今まで全くひっかかりませんでした。ちょっと嬉しいです。

「癌と化学療法」の他、日本語の雑誌のごく一部はPubMedにインデックスされているので、英語の原著論文がなくてもPubMedの検索でひっかかることがあります。来月の第21回日本在宅医療学会でも発表予定ですので、これも日本語論文として執筆しようと思います。

ただやはり、英語の原著論文を執筆してそれで検索でひっかかるようにならないといけないですね。十分わかってはいるのですが、なかなか壁が高いです。

日本語抄録
急性期病院の役割は在宅で食べることのサポートであり、その一つに嚥下評価入院がある。5日間の入院で嚥下造影、喉頭ファイバーの他、歯科・医科協働で多職種による評価を行い、退院時に指導内容を記載した用紙を本人・家族や主治医などに渡している。地域連携として横浜南部地域一体型NSTと神奈川摂食・嚥下リハビリテーション研究会を立ち上げた。スムースな連携のためにNST(嚥下)施設間連絡票を作成し運用している。年数回の連絡会と懇親会や、地域内の嚥下相談窓口、訪問STなどの情報把握と共有を行っている。川崎市では、れいんぼう川崎や川崎市北部リハビリテーションセンターで身体障害者を対象に在宅リハビリサービスを行っている。リハビリテーション科医師、ケースワーカー、PT、OTが自宅に訪問し、摂食・嚥下機能や栄養状態を含めた身体・精神機能だけでなく、家屋状況、家族の介助能力、社会参加などを含めて総合的に評価、介入している。

英文抄録
Role of acute phase hospital, community coordination, and home rehabilitation in dysphagia and nutrition support team for a joy of eating.
[Article in Japanese]
Wakabayashi Hidetaka
Dept. of Rehabilitation Medicine, Yokohama City University Medical Center.
Abstract
Role of acute phase hospital in dysphagia rehabilitation and a nutrition support team is to support and achieve a higher QOL and a joy of eating at home. Dysphagia assessment admission is a 5-day admission including video fluoroscopic examination of swallowing, video endoscopic evaluation of swallowing, transdisciplinary team evaluation, and give an advice on dysphagia and nutrition to patients, families, family physicians, visiting nurses and care managers at discharge. I have set up a community nutrition support team at Yokohama south area and the Kanagawa society of dysphagia rehabilitation for community coordination. To facilitate community coordination, an original referral form of dysphagia and nutrition is operated in this area. Information on hospitals which have a nutrition support team, or a swallowing support team, and visiting speech therapists, or visiting dieticians who can manage dysphagia in this area is gathered and shared by the community nutrition support team. Home rehabilitation service for people with disabilities is available at Rainbow Kawasaki and Kawasaki north rehabilitation center. Physiatrist, case worker, and physical therapist or occupational therapist will visit the home of people with disabilities, and evaluate physical and mental functions including swallowing, nutrition condition, activities, social participation, personal factors and environmental factors. Then, a comprehensive rehabilitation plan is drawn up and implemented to achieve a higher quality of life and a joy of eating.

2 件のコメント:

  1. 匿名5/12/2010

    生まれて初めてコメントを投稿します。ご無礼な事をした時は、バッサリと優しく斬って下さい。この四月から回復期リハビリテーション病棟に異動となり、そしてNST委員を命じられました。ようやく病棟の動きに慣れ、そう言えばNST委員の仕事…。あまり食事が食べられない高齢者がプール内でリハなんて、どうなんだろう??と疑問を感じはじめたところ、「若林秀隆先生」にヒット!!「栄養ケアなくしてリハなし」の言葉に「これだ!!」と確信しました。「リハビリテーション栄養」について学習意欲が湧いてきました。リハ看護の本が紹介されていたので早速、購入します。ブログ更新を楽しみにしています。以前のブログを読破するぞ!!

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  2. コメントどうもありがとうございます。嬉しいです。
    低栄養状態の方でも運動しないと食欲がでないという方に関しては、食欲改善目的にそれなりに運動していただくことはあります。
    ただ基本的には、あまり食事が食べられない高齢者がプール内でリハというのは、栄養改善とセットで行わない限り、逆効果の可能性が高いです。今後ともよろしくお願いいたします。

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