2010年5月1日土曜日

理系のための人生設計ガイド

今日は、坪田一男著、理系のための人生設計ガイドー経済的自立から教授選、会社設立まで、ブルーバックスB-1596、講談社を紹介します。

http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2575965

私は教授選には興味はありませんが、文系的なスキルを磨くことの重要性を強調していることには共感しました。特にコミュニケーション能力とマネジメント能力に関して述べていますが、私が言っているFaculty Developmentの4つの能力(他に問題発見・解決能力と生涯学習能力)すべて重要だということです。

コミュニケーション能力とマネジメント能力を磨かなければ十分な成果(経済的自立や教授になることなど)を期待できないので、5%の時間でよいから理系ではなく文系の学習に時間をまわすべきだそうです。ちなみに私は全学習時間のうち、5%どころか25%以上はFDの学習に時間を回しているはずです。

あと、設計9の会社、学会、NPOを用意するが、自分にはかなり参考になりました。会社、学会(研究会)、NPOは自分のインフラであって、自分で設立しなければいけないそうです。

私は過去に神奈川県単位の研究会として、神奈川摂食・嚥下リハビリテーション研究会と神奈川NST専門療法士連絡会を、多くの方のサポートを受けながら作りました。次は全国規模のリハビリテーション栄養研究会を遅かれ早かれ作らなければいけないと考えています。こういった活動は特殊ではなく、ごく普通だということを、この書籍を読んで感じました。

今のところNPOに関しては自分で設立するよりも、既存のNPOで共感できるものに関して協力するというスタンスですが、今後1つくらいは何らかのNPOも設立したいと感じました。会社はまだ興味がありませんが…。

研究者でなくても研究に多少の関心がある医療人には、一読をお勧めします。

目次
設計1 基礎知識編 成功のためには人生設計が必要だ
設計2 自己分析編 「自分年表」で人生を仮説にする
設計3 経済編 研究者こそ経済的自立が必要だ
設計4 友人・知人編 人的ネットワークを増やすには
設計5 海外ネットワーク編 世界で認められる研究者になる
設計6 ポスト編 母校の教授になるために
設計7 業績向上編 ノーベル賞を狙う気持ちで研究する
設計8 表現編 表現力をつけて社会にアピールする
設計9 インフラ編 会社、学会、NPOを用意する
設計10 時間編 人生設計とは「時間をどう使うか」である
設計11 トラブル編 理系の弱点「危機管理能力」を備えよう

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