2010年10月28日木曜日

International Encyclopedia of Rehabilitation

リハのインターネット上の辞典として、International Encyclopedia of Rehabilitation(リハ国際百科事典)があります。下記のHPで無料で様々なリハに関連する項目を見ることができます。残念ながら英語、フランス語、スペイン語しかありませんが。

http://cirrie.buffalo.edu/encyclopedia/index.php?language=en

この中にNutritional Aspects of Disability and Rehabilitationという項目があります。

http://cirrie.buffalo.edu/encyclopedia/article.php?id=127&language=en

最初にNutrition as a Factor Contributing to Disabilityということで、栄養障害がいかに障害(特に筋萎縮、筋力低下による移動能力低下、呼吸機能低下、心機能低下、咀嚼機能低下と免疫機能低下)に悪影響を与えるかが解説されています。このあたりはリハ栄養そのもので、私がリハ栄養で言いたかったことがそのまま記載されているようです。嬉しくなりました。

次にNutritional Aspects of Rehabilitation in People with Disabilitiesということで、主にRoberto Aquilaniらの研究論文を引用して、慢性心不全、脳外傷、脳卒中、慢性腎不全に対する栄養サポートやBCAA補給の有用性を示しています。ちなみにこれらの疾患について、近刊のリハビリテーション栄養ハンドブックの中でも疾患別のリハ栄養として紹介しています。

その中でmetabolic rehabilitationという言葉を使用しています。この言葉は正確な概念がはっきりしません。代謝機能を改善させるリハということになりますが、生活習慣病の運動療法にも使えますし、がんの代謝改善にも使えますし、リハ栄養の意味でも使えます。当面、私は使用しないで様子を見るつもりです。

私は自分でエビデンスをほとんど作っていないので、このように自分の先行研究を紹介しながらリハ栄養の開設ができることは実に素晴らしいと思います。一方で、栄養サポートやBCAA補給の有用性について、批判的吟味をしたほうがよいかと感じましたので、後日引用された論文についてブログで紹介していきます。

このような無料のリハの百科事典があることと、その中にリハ栄養的な記事があることは素晴らしいです。日本語でも使えるようになればもっと素晴らしいと思います。

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