今日も、ピアース,C.L.編/マチャレロ,J.A.編/山脇秀樹編/上田惇生訳/小林薫訳/藤島秀記訳/大木英男訳/高木直二訳/森里陽一訳 ドラッカー・ディファレンス クレアモントの授業の中から、第3章の知識時代のリーダー-脱「統制」のマネジメントを紹介します。
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リーダーシップには大きくわけて、垂直型と水平型があります。知識労働者の知識やスキルを十分に生かし切るには、双方のリーダーシップをきちんと理解しなければならないそうです。
垂直型は従来の上から下へという階層的なリーダーシップになります。チーム医療の形態で例えれば、医師が中心で他職種より上にいる古典的医療型や多職種参加型におけるリーダーシップがこれにあたります。
一方、水平型はシェアード・リーダーシップとして以下の4つの類型が紹介されています。
①方向指示型:広く意思決定に参画させる
②取引型:報酬を戦略的に付与する
③変革型:はじめにビジョンあり
④権限委譲型:自主性を何より重視
この中で最も知識労働に重要なものは最後のタイプだそうです。各チームメンバーが自主的にリーダーシップを発揮できるようにするので、チーム医療の形態で例えれば、医師と他の職種が対等・水平な関係にある多職種連携型や超職種型におけるリーダーシップとなります。
仲間の激励や支援、自己目標、自己評価、自己報酬査定、自己啓発などによって権限移譲型リーダーシップは発揮されるそうです。職務に主体性を求める知識労働者にとって、最適のリーダーシップです。
また、科学的根拠もあります。調査の結果、従来の階層型リーダーシップのみの組織よりも成果を上げるチームが多いそうです。NSTを見ていても多職種連携型や超職種型のNSTのほうがうまくいっていると私は感じています。
ただし、知識労働で水平型リーダーシップだけで何でもうまくいくかというと、そうではなくて垂直型との使い分けが必要になります。知識社会とは垂直型か分担型の二者択一ではないそうです。
コーチングがとても有用な心構え・方法であるといっても、それだけですべてがうまくいくわけではないのと同じですね。リーダーシップというと私も含めて、垂直型か水平型かどちらか1つしか発揮できない方が少なくないと思いますが、両方とも使い分けて発揮できるようにすることが、知識社会兼組織社会では重要です。
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