週刊医学界新聞レジデント版第2870号2010年3月8日に、大村健二先生のインタビュー記事「今こそ学ぼう!!栄養管理」が掲載されています。
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02870_01
先日紹介した「栄養塾」の書籍はもちろんためになりますが、このインタビュー記事を読むだけでも学習になりますので、ぜひ見ていただければと思います。
この記事の中に、私が「栄養塾」の書籍で書いたクリニカルパール「栄養ケアなくしてリハなし。リハなくして栄養ケアなし」も紹介されていて嬉しかったので、その部分を引用させていただきます。
――「栄養ケアなくしてリハなし。リハなくして栄養ケアなし」というクリニカルパール(『栄養塾』摂食・嚥下障害の項より)も,同じような考え方ですね。
大村 実際,低栄養状態の方にリハビリテーションを強いても,場合によってはかえって骨格筋の萎縮をまねきます。「栄養ケアなくしてリハなし」です。一方で,適切なリハビリテーションを行わずに栄養状態の改善を試みても,もっぱら体脂肪ばかりを増加させてインスリン抵抗性が増してしまう可能性がある。ADLやQOLもむしろ低下する恐れがあります。「リハなくして栄養ケアなし」です。栄養管理とリハビリテーションは不可分の関係にありますから,同時期にチームでアプローチする必要があるのです。
栄養管理もリハも疾病の治療と平行して行わなければいけないものですが、どちらも疾病の治療が落ち着いた後に、それでは栄養管理でも考えるか、それではベッドサイドリハでもやってみるかという現状がまだあります。
回復期、維持期の栄養管理やリハも当然重要ですが、急性期から「できる範囲で」治療と早期リハ栄養を平行して行うことが大切です。そうしないと急性期の不適切なリハ栄養の肩代わりを回復期、維持期で行うことになります。
リハの世界では早期リハの重要性はかなり普及してきていると思いますが、早期栄養管理の重要性は早期リハほどは普及していないように感じます。早期リハ栄養の重要性を伝えていきたいと考えています。
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