今日は先日のJSPENに合わせて出版された「栄養塾 症例で学ぶクリニカルパール 大村健二先生編」医学書院を紹介します。私も第3章8の摂食・嚥下障害を執筆しました。
http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=62998
もともと「レジデントのための栄養塾」という名前で医学界新聞で連載されていた内容を大幅に質・量とも充実させて1冊の本にしたものです。
1章の生化学はかなりわかりやすく執筆されています。3章はわかりやすい中でもかなりレベルの高い内容まで記載されていて、私も学ぶことがいろいろとありました。
・急性腎不全では、十分に栄養・蛋白を投与したうえで、出口としてCHDFを考える
・心不全では利尿剤の使用でビタミンB1が不足しやすく、脚気心になることがある
・サルコペニアには栄養管理とレジスタンストレーニングが重要である
などのクリニカルパールが多数ありますし、リハビリテーションと栄養管理・NSTの併用の重要性を大村塾長が何度も強調してくださっているのも、とても嬉しいです。多職種にお勧めしたい1冊です。
目次
1章 栄養管理に必要な生化学の知識
1 糖質の消化・吸収と代謝
2 脂質の消化・吸収と代謝
3 蛋白質の消化・吸収とアミノ酸代謝
4 微量栄養素の生理活性とその欠乏
2章 臨床栄養 基礎編
1 栄養アセスメント
2 栄養管理のプランニング
3 栄養投与ルートとその管理
4 モニタリング
5 周術期の栄養管理
6 低栄養患者の栄養管理
7 過栄養患者の栄養管理
3章 臨床栄養 応用編 病態・ライフサイクル別
1 糖尿病
2 肝硬変
3 急速進行性糸球体腎炎
4 SIRSを伴った急性腎不全
5 COPD(慢性閉塞性肺疾患)
6 炎症性腸疾患
7 脳血管障害
8 摂食・嚥下障害
9 心不全
10 癌化学療法時の消化管毒性
11 終末期癌
12 短腸症候群
13 認知症高齢者
14 妊娠
15 小児
16 加齢に伴う代謝変動
4章 栄養管理のピットフォール
1 特殊病態用栄養剤のピットフォール
2 Refeeding症候群
3 糖尿病性ケトアシドーシス・高血糖高浸透圧症候群
4 カテーテル関連血流感染症(CRBSI)
5 胃瘻のトラブル
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