今日は、川上真史著「のめり込む力 楽しみながら仕事の成果をあげる7つのルール」ダイヤモンド社を紹介します。
http://book.diamond.co.jp/cgi-bin/d3olp114cg?isbn=978-4-478-00685-6
アマゾンでは中古書もあるようです。
仕事にのめり込むというと仕事中毒を勧めているのかと勘違いされる方もいるかもしれませんが、ルール7に「仕事と生活のバランスを快適に保とう!」とワークライフバランスのことがありますので、そんなことはありません。「のめり込むように仕事ができてこそ、仕事もプライベートも充実し、幸せにつながる」ことを推奨しています。
7つのルールは以下のようになります。
ルール1 仕事のやりがいは自分で見つけよう!
ルール2 「正当パワー」で仕事をしよう!
ルール3 ストレスは元から解決しよう!
ルール4 仕事のプロセスに面白さを見出そう!
ルール5 シナジーを生み出そう!
ルール6 コミュニケーション力を鍛えよう!
ルール7 仕事と生活のバランスを快適に保とう!
これらはビジネスパーソンだけでなく、医療人にも数多く当てはまると思います。やりがい(精神的な満足感)を自分で見つけるのは当然だと私は思いますが、二昔ほど前の方たちは収入や地位がやりがいになっていたようです。今でもこれらがやりがいという医療人もチラホラ見かけますが…。
パワーには報酬、準拠、専門、強制、正当の5つがあると述べられています。医療人は専門パワー(一部の医師は強制パワーかもしれません…)で仕事をすることが多いと思います。医療人の場合、専門パワーは当然必要ですが、それに加えて正当パワー(誰もが納得する正当性がある)も大切です。専門パワーと正当パワーは一致しないことを意識することが有用だと思います。
ストレスには「ストレッサー(ストレスの原因)」と「ストレス反応(ストレスの結果)」があり、対症療法(ストレス反応の解消)よりもストレッサーの解消の重要性を述べています。全く同感ですが、医療人の場合、元の原因であるストレッサーを避けようがないことも少なくない気がします。環境的にどうしようもない場合には、職場を変えざるをえないと思います。
ビジネスパーソンの場合、「ITは若手から簡単な仕事を奪った」「いきなり成果を求められる新入社員」ということも興味深いです。仕事の難易度が以前より格段に高くなっているそうです。時代の進歩を考えれば当然という面もありますが、これは医療人にも当てはまるのかもしれません。
デキの悪い新人、何年たっても一人前にならない医療人、いつまでたっても自信を持てない医療人が少なからずいる(と私が感じる)背景には、私が新人の頃より求められるレベルが、専門知識・技能面でもFD面でも。格段に高いことがあるかもしれません。安易に「俺が若かったころは…」と説教しないほうがよいかも…。
シナジー、コミュニケーションの重要性は、多職種でのチーム医療がますます重要となっている医療人に、そのまま当てはまります。医科と歯科を含めた多職種チーム医療=ダイバーシティマネジメントです。自分の専門職以外の職種の表と裏の事情を知ることで、シナジーやコミュニケーション能力が改善すると思います。
ルール7の最後に「新しい取り組みをはじめてみよう」とあります。私は昨日、一昨日と魁!!五島塾☆に参加していたのでブログをアップできませんでしたが、これなども新しい取り組みだと思います。
http://www004.upp.so-net.ne.jp/GOTOH-Dental/gotojuku.htm
多くの方に「リハ栄養」という新しい取り組みをはじめていただけると嬉しいです(笑)。
目次
はじめに
ルール1 仕事のやりがいは自分で見つけよう!
上司や会社が「わかってくれない」理由
「働く動機」は大きく変わった
「職能資格制度」と「成果主義」の本当の目的
「欠乏動機」が消えた後で
従来の仕事には「三つのパラダイム」があった
「優秀な社員」ばかりの会社は危険
成果主義の誤った使われ方
「外的報酬」から「内的報酬」へ
「内的報酬」は自らつくり出すべきもの
「内的報酬」は仕事をしながら見つけるもの
「内的報酬」を求めるには「正当さ」が必要
ルール1のポイント 心底楽しみながら仕事をするには?
ルール2 「正当パワー」で仕事をしよう!
人間が発揮する五つのソーシャルパワー
仕事の基本は「正当パワー」
感情的に反発する部下に正当性はない
「不当な上司」の基準とは?
不当な上司が「精神効率」を悪くする
上司の言う通りに働く人は「優秀」ではない
自社の利益だけを追求する「不当な組織」
日本企業のグローバル化には正当性がない
本質的に正しいことは、どんどん提案しよう
面接でも「正当」パワーを貫くべし
自分の実像を知ろう
「できます」がコンピテンシーの基本
コンピテンシーの五つの段階
コンピテンシーの高い人の特徴とは?
ルール2のポイント 「正しい仕事」をするために必要なパワーとは?
ルール3 ストレスは元から解決しよう!
「ストレッサー」と「ストレス反応」
増えているのは「うつ病」ではなく、「うつ状態」の社員
対症療法よりストレッサーの解消を
ストレス反応の四つの段階
成果主義がストレスの原因ではなかった
難易度の高い仕事、低い仕事
ITは若手から簡単な仕事を奪った
いきなり成果を求められる新入社員
「顧客の要求の高度化」が中堅社員を苦しめる
つまらない仕事を、もっとつまらなくさせる上司
ストレスは、耐えれば耐えるほど辛くなる
「消極的コーピング」の二つのパターン
問題解決コーピングと支援獲得コーピング
顧客に支援を求めれば解決が早い
問題は、初期の段階で解決しよう
状況変容型のコンピテンシーを持とう
ルール3のポイント ストレス問題はどう解決する?
ルール4 仕事のプロセスに面白さを見出そう!
仕事にのめり込むということ
「テーマ」ではなく、「プロセス」を大切にしよう
「活力」「献身」「熱中」がエンゲージメントの要素
エンゲージメントのメリット
自分が生み出している成果を感じ取ろう
問題点よりも成果を見よう
自分から楽しもう
目標設定力を身につけよう
仕事の「意味」を考えよう
不当な上司の言うことは聞き流そう
仕事に笑いを組み込もう
質の高い「楽しさ」を目指そう
「判断」にはレベルがある
評論家社員になるな
ルール4のポイント 仕事を面白く感じて、のめり込むためには?
ルール5 シナジーを生み出そう!
「協調性」と「シナジー」はまったく別もの
「シナジー」の二つのレベル
「自尊感情」の高さがシナジーを生む
事実ベースで自己イメージを持つ
共感性を高めよう
共感性を高める力
シナジーが喜びにつながる
ルール5のポイント 人とシナジー(相乗効果)を生むためには?
ルール6 コミュニケーション力を鍛えよう!
ダイバーシティにどう対応するか
コンテクスト寄りの日本人の会話
拡大する世代間ギャップ
ツールの違いがズレを生む
「何か」という言葉は使わない
「好き嫌い」と「良い悪い」を切り分けて捉えよう
グローバル化に乗り遅れた日本
国内の社員にも求められるグローバル化
グローバル・コミュニケーションの五つの要素
英語力は無駄になる?
日本人は人間関係をつくるのが下手
ルール6のポイント グローバル化の時代に、コミュニケーション能力を高めるには?
ルール7 仕事と生活のバランスを快適に保とう!
ワークライフバランスは「時短」ではない
仕事が充実しないと、プライベートも充実しない
「二四時間単位」で計画を立てない
目標は「成果イメージ」で設定しよう
一番大切な指標(KPI)を考えよう
目標は自分で設定するもの
仕事に複数のパターンを持とう
新しい取り組みをはじめてみよう
ルール7のポイント ワークライフバランスを保つには?
おわりに
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