2011年2月7日月曜日

リウマチ・膠原病診療の今

週刊医学界新聞の最新号、第2915号2011年02月07日に「リウマチ・膠原病診療の今」という座談会記事が掲載されています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02915_01

関節リウマチの治療は、生物学的製剤が開発、臨床応用されてから、すっかり変わりました。それにあわせて関節リウマチのリハも変わってきています。従来は不治の難病で、リハでは機能改善を目指すよりも、関節保護、変形予防、機能維持、代償手段、環境整備といった機能、ADL、QOLを悪化させないアプローチがメインでした。今でもこのようなリハアプローチを用いることはもちろんありますが、機能改善を目指した機能訓練を行うことが増えています。

関節リウマチの栄養療法もエビデンスはあるのに、ほとんど活用されていない気がします。先日の日本病態栄養学会で関節リウマチの食事療法に関するポスター発表が1つありましたが、まだまだこれからだと思います。リハ栄養的にもこれからです。

記事の中に「キャリアデザインをどう描くか」という項目があります。専門内科の中では比較的、女性医師が勤務しやすいようです。また、大学医局に所属しなくてもキャリアを作って行けるように感じましたので、これらの点ではよいと思います。

ただ、今回の記事について残念なのは、リハと栄養のコメントが全くないことです。ジェネラリストという言葉は記事の中に出てきますが、あくまで内科疾患をジェネラルに診るという意味のようで、リハや栄養も含めて全人的に診るという意味ではなさそうです。リハや栄養の知識もお持ちなのかもしれませんが、全く伝わってきませんでした。

そうなると、リウマチ・膠原病内科医よりも、家庭医・プライマリケア医のほうがずっと魅力的だと私は感じます。

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