吉越浩一郎著、「残業ゼロ」の仕事力と「残業ゼロ」の人生力、日本能率協会マネジメントセンターを紹介します。いずれも最近、新装版が出版されましたが、以前の単行本であればアマゾンで中古書を安く購入できます。
残業ゼロというのは、かなりのインパクトがあります。仕事は短い時間で十分な成果を出して、残業をしない分、仕事以外の本当の人生(本生)を大事にしようというのが基本的な考え方です。定年後から本生を考えても遅すぎで、今から本生を考えて実践すべきという考え方には十分共感できます。
医療界でも長時間労働が望ましい、素晴らしいという風潮がありますが、これは長時間の手術など必要不可欠の場合を除き、どうかと私は思います。しかも経費削減、人件費削減のためにサービス残業を推奨しているところもあります。とんでもない話です。
仕事力は「能力」×「時間」×「効率」で定義でき、この中で効率を上げようという提案です。能力を上げることも必要不可欠ですが、これは勉強・経験により少しずつ上げることを目指します。短時間で効率よくが仕事力のポイントです。効率化のためには、TTP(徹底的にパクる)が第一歩とあります。TTP、大事です。
ビジネスパーソンの書籍なので「仕事は金稼ぎのゲーム」など、医療人の考え方とは全く相いれないところもありますが、タイムマネジメントの重要性は大いに参考にすべきです。いきなり残業ゼロは私も無理ですが(笑)、できるところから残業を少なくしてみてはいかがでしょうか。
「残業ゼロ」の仕事力 目次
第1章 御社の残業がなくならない理由
第2章 問題はとにかく「分けて」考える
第3章 次に「会議」を変えていこう
第4章 「続ける」ための考え方
第5章 「速くて強い」チームの作り方
第6章 「仕事の常識」はこれだけ変わった
第7章 ほんとうのワークライフバランス
「残業ゼロ」の人生力 目次
はじめに
第1章 なぜ「残業ゼロ」で人生力が上がるのか
○人生トータルの「勝ち組」を目指せ
○毎日3時間を「本生」の準備に投資する
○諸悪の根源はまたも残業
○日本人が苦手な「お金」の考え方
○仕事期に稼ぐ目標額を試算せよ
○「仕事沼」にはまらないよう注意する
○努力ではなく成果を評価する
○「自立した個」が活躍する時代
第2章「仕事力」あっての「人生力」
○残業が「仕事力」を奪う
○まずは始める。そして続ける
○「仕事力を上げる」が「人生力を上げる」の大前提
○仕事力=能力×時間×効率
○効率5倍で売上5倍
○効率化の第一歩は「TTP」
○「デッドライン」の2大ポイント
○ニッポンの「本生期」の現実
○人生の収支決算を黒字にするために
○定年後にネガティブなのは日本人だけ
○「健康」「幸福」「富」を準備する
○「パフォーマンス三角形」のベースは体力
○急増する糖尿病もうつ病も残業が原因
○その会社の平均寿命は何歳か?
第3章「残業ゼロ」の次は「バカンス」を実現せよ
○世界は疾病休暇なのに、なぜ日本は有給休暇?
○未消化の有給休暇が消えるのは日本だけ
○一週間では長期休暇ではない
○バカンスは「本生」の予行演習!
○夫婦ふたりきりで二週間過ごす自信がありますか?
○新入社員でも夏休みは一カ月
○「あきらめ癖」はイメージ力でなおる
○ゴールデンウィークは本当に黄金色?
○有休完全取得の経済効果は11.8兆円
○これが吉越流バカンスだ!
○長期休暇のビフォア・アフター
○バカンスがとれるのが「おとなの組織」
○最後は自分で考え、行動を起こす
第4章「残業ゼロ」なら子育ても楽しい
○必要なのは「競争社会」を生き抜く力
○世界はもっと野性的で、もっとハングリー
○子どもには上下関係を教えよ
○まず「親子の会話」を増やすことから始める
○子育てを楽しめるのは反抗期まで
○共働き時代の新しい制度を!
○母親の役割、父親の役割
○母親にしか教えられない「気づき」の力
○子どもにも残業をさせるのか
○「自立した個」になるために
第5章 人生を豊かにする人脈術・交流術
○それまでの「当たり前」が消失するのが定年
○仕事のゲームオーバーで人脈もリセット?
○パーティーではセンターテーブルにいる
○夫婦同伴がオフ人脈につながる
○教養はオフの人脈を広げるカギ
第6章 吉越流「本生」の愉しみ方
○「仕事の達人」が「人生の達人」ではない
○自分の生活は自分で100%デザインする
○夫と妻の温度差が広がるニッポン
○1万語対100語の会話
○会話は夫婦一緒の食事から
○ゲームプレーヤーから「本生」へ
○ソフトランディング作戦で「荷降ろし現象」を防ぐ
○私の「本生」計画
○愛する人とバラの香りをかごう
0 件のコメント:
コメントを投稿