少し古いですが、10月24日号のサンデー毎日に、サルコペニアに関する記事が掲載されています。ここでのサルコペニアは原発性、加齢によるサルコペニアです。東海大学の以下のHPから引用します。
http://prog.pr.tokai.ac.jp/utokai/TkpMedia?p_kubun=01&p_kijic=20101024004
メタボより怖い!サルコペニア
筋力低下が糖尿病、動脈硬化を引き起こす
「心豊かな老後のための体づくり」という短期集中連載。
中・高年期の肥満が、動脈硬化や糖尿病の主因であるのは周知の事実。今や「メタボ」という言葉は、日常生活にすっかり定着した。しかし、最新の研究で加齢による筋肉の衰えも、生活習慣病に直結する可能性があることが分かってきた。9月に中京大学で開かれた日本体育学会で、「サルコペニア肥満が動脈硬化指標に及ぼす影響」と題する注目すべき研究が発表された。サルコペニアは、加齢によって筋肉量が減少し、筋機能が低下して階段の上がり下りなどの日常行動に困難を来す状態をいう。日本の基準では、若年期から筋肉の量が約33%減った状態を指す。その要因として、栄養摂取、成長ホルモン、DNAの損傷などが挙げられているが、よく分かっていない。
東海大学体育学部の町田修一准教授(運動生理学)は、時代の変化による環境要因を指摘する。昔の高齢者は、農作業などで常に体を動かし、生きることと筋力の維持は同義だった。だが、現在は医療の進歩によって、筋力がなく不健康でも長生きできる時代になった。町田准教授は「今の高齢者は、若いころ栄養不足の中で体を動かしていましたが、今の若者は栄養過多なのに運動をしません。将来、サルコペニアが深刻化するのではと心配です」と言う。
以上、引用です。
日本体育学会の発表の詳細は分かりませんが、サルコペニア肥満なら筋肉量が少なく脂肪量が多いわけですから当然、生活習慣病に関連する可能性は高いと思います。サルコペニア単独の場合は関連するかどうかわかりませんが。
環境要因の影響は無視できませんが、原発性サルコペニアに関しては環境要因以外の要素のほうが大きいのではと私は感じています。将来、サルコペニアが深刻化するのではに関しては、二次性サルコペニアを含めれば、リハ栄養の現場では今でも十分深刻です。二次性サルコペニア対策は急性期、回復期、維持期・生活期のリハで切実だと私は確信しています。
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