2012年7月17日火曜日

日本での骨粗鬆症とサルコペニアの関連

日本での骨粗鬆症とサルコペニアの関連をみた論文を紹介します。

飛田哲朗・他、高齢者の転倒・骨折予防を目的とした、加齢性筋肉減少症(サルコペニア)の診断法の開発.第27回 健康医科学 研究助成論文集

下記のHPで全文、PDFで見ることができます。本文は日本語ですので気楽に読めます。

http://www.my-zaidan.or.jp/download/kenko-r/pdf/kenko-27/R27_128-137.pdf

サルコペニアの評価はDEXAで行い、真田らの基準でサルコペニアと判定しています。結果ですが、骨粗鬆症で外来通院中の患者のうち、女性27.2%、男性52.8%にサルコペニアを認めました。骨量と四肢筋量の間には弱いですが有意な相関を認めました(R=0.44, p<0.001)。

考察で、ビタミンD不足、低栄養、廃用性萎縮、ホルモン不足などの加齢性変化が、サルコペニアと骨粗鬆症を同時に引き起こし、これらの相互作用で骨折を引き起こしている可能性があると記載されています。私も同感ですが、他に疾患(侵襲、悪液質、神経筋疾患)も両者のリスクとなっている可能性があるかもしれません。

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