2010年8月23日号の週刊医学界新聞で「看護研究の道しるべ―先達からのメッセージ 私がブレークスルーした“あのとき”」が特集されています。
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02892_01
看護研究で有名な先生方がどのように看護研究の壁を乗り越えて実践してきたかが紹介されています。一度でも真摯に臨床研究に取り組んだ方には共感できるところが少なくないと思います。臨床研究に取り組んだことがない方にもどんなものかを感じていただけると思います。
武村雪絵さんの「日々新しい課題に直面し,仕事も家事も育児も回らないのが実状です。臨床と研究と教育の融合という着任当初の夢がしぼみ,研究者,教育者としての自分は消え,存在するのは実務者としての私(悲しいことに看護の臨床家とも言えない)。今の壁は,「きちんとした」研究をしたい,そうでないと発表できないという,自分のこだわりです。」は他人事ではないと感じました。
臨床・研究・教育・実務(マネジメント)のバランスが大切でどれも外したくないですが、うっかりすると研究が最初に抜け落ちてしまいます。限られた時間の中で、そしてワークライフバランスも考える中で、どうやって臨床研究に打ち込む時間を捻出して論文執筆まで行うかは常に課題です。今は一時ほど臨床研究への熱意もないので…。
褥瘡で有名な真田弘美さんのインタビュー記事も掲載されています。こちらも一読の価値ありです。
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02892_02
最後の言葉、「優れた看護師は自分の目の前の患者を救えますが,論文はその1000倍以上の患者を救える素晴らしい生産物です。患者さんが自分の疾患の情報を提供してくれるのは,この研究がたとえ自分には役立たなくても,次の人たちを救ってほしいと真に願うからです。論文にして役に立てる,これこそが研究者の倫理的な配慮であることを,決して忘れないでください。」は肝に銘じなければいけません。耳が痛い言葉です。
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